2012年12月31日

2012年qzmp blogをふりかえる

はい、去年の大晦日エントリは1月3日に書きましたが、今回は2日に書いております。大晦日はなにかと忙しいからね。グダグダテレビ観ないといけないし。いつものように大晦日は本年の当ブログを回顧するわけですが、ここ数年のペースと変わらずこのエントリを含めて21回更新、書く内容はほぼ備忘といった感じで安定していました。

最多PVエントリはなんだったのかな。2011年はサブウェイに関するエントリだったようだが、12年はそれほど目立つものはなかった。ウェブから消えてしまう新聞記事のコピペ保管庫みたいになっているから当然だろう。だから最も読まれたエントリは今年書いたものでなく、『はるかぜちゃんのツイートでリンクされた+毎日「ドグラ・マグラ」の検索から流れてくる』という理由で、07年に書いたエントリだったのだと思う。Twilog経由のはるかぜ砲がすごかった。当ブログの1300を超えるエントリの中で、唯一読者を意識して書いたハウツーものなのだが、5年経っても検索の1ページ目に出てきてなかなか埋もれない。全エントリの中で一番読まれているのだと思う、たぶん。

激動の2011年に比べると12年は比較的穏やかな年であったようだ。年が押し詰まってから民主から自民へと再びの政権交代があり、なにやら保守というより復古の空気が漂いはじめた今日この頃である。2013年は社会を憂うのはほどほどに、自分の身は自分で守る方向でなけなしのやる気をふり絞る所存だ。
posted by kaoruww at 23:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月21日

アドバンテッジが三洋電機のデジカメ部門を買収

一昨日のエントリでファンドによる総合電機の再編について言及したが、今日パナソニックから三洋電機をアドバンテッジ・パートナーズへ売却することが発表された。

パナソニック、三洋電機のデジカメ事業を譲渡へ(C-NET Japan)

山陽は95年にデジカメ事業に参入、OEM生産を主体に一時は年間15万台を生産する世界有数のメーカーになった。しかしスマートフォンの普及に伴いデジカメ市場が縮小、10年度の売上げは1100億円と最盛期の半分にまで減り、現在はさらに減少しているとみられる。売却額は公表されていないが、関係者によると数億円とのこと。

パナソニックは三洋買収後も自社のデジカメ部門とは統合せず、売却を模索していた。これにより三洋本体が手がける主要事業はアメリカのテレビ事業のみとなり、三洋の事業整理については一応のめどがつくことになる。

しかしパナソニックのデジカメ事業にしてもローエンドはスマホに食われ、ハイエンドはカメラ専業メーカーとの厳しい競争に晒されている。買収した事業だけでなく、自社が起こした部門を自ら整理する決断ができるのだろうか。それこそパナソニック全体がファンドの支配下に入らなければ無理な相談なのかもしれない。
posted by kaoruww at 20:48| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ICEがNYSEユーロネクストを買収

巨大取引所の統合が最終章へ。

NY証取、米ICEが買収発表 総額82億ドルで (日経)
米インターコンチネンタル取引所(ICE)は20日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)を運営するNYSEユーロネクストを総額82億ドル(約6900億円)で買収すると発表した。両社の統合により現物株式からエネルギー先物など金融派生商品(デリバティブ)まで幅広く扱う大型取引所が誕生する。

 買収は現金と株式交換で実施。現在のNYSEユーロネクスト株主は保有1株につき、33.12ドルの現金かICE株0.2581株、もしくは両者の組み合わせを受け取る選択肢がある。買収条件はNYSEユーロネクスト株の19日終値に約38%を上乗せした。

 買収完了後の本社はアトランタとニューヨークに置き、歴史的建造物であるニューヨーク・ウォール街のニューヨーク証取ビルも維持する。

 NYSEユーロネクストは主力の現物株式の売買が低迷。昨年、デリバティブに強いドイツ取引所への身売りをいったん決めたが、欧州委員会の否決で断念した経緯がある。
経緯を簡単に振り返ると、
・11年、NYSEがドイツ証券取引所に身売りを検討
・そこにICEがナスダックOMXグループと共同でNYSEに敵対的買収を仕掛けるも、NYSEは拒否。買収断念。
・しかし12年2月、EU委員会から独占禁止法の観点から合併案を否決され、身売りに失敗。
ということになる。
 
ICEとナスダックが共同買収提案を行った時は約110億ドルの買収額だったのだが、今回は82億ドルで決着。NYSEは1年足らずで28億ドルも安い提案を受け入れることになった。国境を越えた統合が不可能ということになるとこういう価格になるのだろう。ともあれこの発表を受け、NYSEユーロネクスト株は時間外取引で32%上昇しているわけだし、株主もあまり文句を言っても始まるまい。

これによってICEはNYSEユーロネクストが保有するロンドンのLiffeを手に入れることになり、念願の債券先物への参入を果たすことになる。

2000年に設立された新興デリバティブ取引所ICEが200年を超す歴史を誇るニューヨーク証券取引所を飲み込んでしまうわけで、アメリカのダイナミズム健在の感を新たにする。


<関連>
2007年03月17日
ICEは2000年に店頭市場として設立されて以来、エネルギー取引の主要な電子市場として成長してきた。2001年にロンドンの国際石油取引所を買収、今年初めにはニューヨーク商品取引所を10億ドル以上で買収し、ココア、コーヒー、オレンジジュース、砂糖などの先物市場に進出している。

2007年7月10日
ICEトップのJeffrey Sprecherは、ICEが買収交渉に参入したことによりCBOTの株主はCMEの最初のオファーよりも30億ドル高い評価を得た、と負け惜しみを言いつつも、取引所という産業の未来の勝者は、最も大きいか最も古いかではなく、市場の変化に素早く順応し敏感に革新する能力で決まるだろう、と述べた。
posted by kaoruww at 01:50| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月20日

コメダ珈琲店がファンドからファンドへ売却される

コメダ珈琲店を買収へ=アジア系ファンド、数百億円規模(時事通信)
 アジア大手買収ファンドMBKパートナーズは19日、喫茶店チェーン「コメダ珈琲店」を展開するコメダ(名古屋市)を買収する方向で最終調整に入った。MBKはコメダ筆頭株主である国内最大手の買収ファンド、アドバンテッジパートナーズと既に交渉を始めており、早期合意を目指す。買収額は数百億円規模となる見通しだ。
 MBKは大手銀行の融資も活用し、コメダを買収する計画。将来の中国や韓国、台湾進出を後押しし、企業価値を向上させるとみられる。アドバンテッジは7月、外食企業やファンドに買収を呼び掛け、複数回の入札を経てMBKが優先交渉権を取得した。 
というわけで、業績が順調に伸びているコメダ珈琲店がアドバンテッジからMBKに売却されることになった。MBKパートナーズとはカーライルのアジア担当幹部が設立したファンド。アドバンテッジがコメダを株式公開ではなく丸ごと売却するのではと11年5月30日のツイート
喫茶店のコメダ珈琲も78%はアドバンテッジが持ってると。へー。創業者からの事業継承。売上げ5,60億で喫茶店業態では公開してもあまりいい値段がつきそうにないし、買収好きの会社に売るしかないんだろうなー。
で予想はしていたが、ずいぶん早くにEXITできたなという印象。その後のコメダ関連ツイート。
11年10月3日
コメダが社長交代。新社長はエクソンモービルから日本マクドナルド上席執行役員という人。コメダは投資ファンドの持ち物なので、経営者を外部から連れてくる外資系っぽいやり方になるのだろう。そろそろ株式公開もしくは売却フェーズに入ったということかな。
12年7月23日
26日(木)カンブリア宮殿はのゲストはコメダ珈琲の代表執行役社長。http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20120726.html なにこの肩書と思ったが、アドバンテッジパートナーズの投資先だから執行役が派遣されてるということか。
コメダもそろそろEXITを見越してメディア露出増やしてるのかもなー
とある。まさにこの7月のツイートをした頃に買い手に声をかけていたと記事にはあるから、入札額を高めるプロモーションにテレビ東京が協力した形になった。

創業者の「事業を現金化したい」というニーズに応え買収、名古屋中心の事業を全国展開することで企業価値を高め、タイミングよく売却。投資ファンドビジネスの成功例と言えるだろう。
なにかと硬直した大企業、特に企業数が過剰で集約する必要があると長年言われている総合電機は、投資ファンドに買収されて事業の選択と集中を行うべきなんだろう。三洋電機はパナソニックに買収されたからまだいいが、シャープはあんなことになってしまうし、日立も三菱電機もなんとなくそのまま存在している。あのソニーだってブランドだけ欲しがられて、これから本格的な円安フェーズに入りでもしたらあっさり一飲みされかねない。まだまだ円が高いうちにファンドの力を借りて国内勢で集約してもらいたいものだが、今までできなかったことが急にできると思うほうが甘いのだろう。残念だが。ともあれこういった成功例が出てくるのはいいことだ。
posted by kaoruww at 23:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月17日

2012-11-17

誰のためにブログを書くのか。

改めて考えてみると、想定読者は未来の自分だ。むかしあれについて考えたことがあったなーとか、あの出来事があったのはいつだったかなーとか、検索するとすぐに出てくる。ツイッターではなかなか蓄積ができない。一応Twilogというのはあるし便利に使っているけれど、Twitter社の公式サービスではないからいつどうなるかわからない。

なにしろブログというのは自分が興味のあることを書いているわけだから、一番楽しめる読者は将来の自分のはずだ。公開している結果として、どこかの誰かに何らかの感想を持たれることはある。でもそれはあくまで結果で、「メディアとしてのブログ」ではないフツーの個人ブログは、書き手当人に一番メリットがあるのだと思う。

私にとって振り返る機会がありそうで、それなりに記録しておくべきことがありそうなことというと、流通・チェーンストア・外食関連のよしなし事が多くなる。結果最近はご覧のようなエントリ群になっているわけだ。でもツイッターをやっていなかった頃は、もっとバラエティに富んでいた。日々の心象風景や芸能関係のニュースなどは、今はツイッターに書き捨てている。以前はブログに書いていたことだ。政治のことも少しは書いていた。この手の話題は「思い出すこともないから記録する必要もない」と判断しているようだ。

しかしこういった日常的な話題の中にも、将来思い出したくなるだろう出来事もある。久しぶりにツイッター開始前の気分になって、記録しておこう。

-----

Tomato n' Pineが解散を発表した。

Tomato n' Pineオフィシャルホームページよりお知らせ
2012年12月29日をもって、2010年5月からスタートしたTomato n' Pineシーズン2を終了とし、それをもってTomato n' Pineは散開致します。メンバーはそれぞれ、2013年から新たなステージに向かって進んで行きます。

2009年4月からのシーズン1から始まって約3年半の活動を見守ってきてくださったファンの皆さま、本当にありがとうございました。
和田えりかよりお知らせ
みなさんお久しぶりです。和田えりかです。

突然の報告で驚かしてしまったと思うのですが、トマパイは12月をもって散開することになりました。

トマパイで芸能界に入って、たくさんの事を学び、いろいろな経験ができました。

たくさんの方と出会えてコミュニケーションがとれて嬉しかったです。

トマパイのWADA、そして事務所との契約も終了します。

今まで私を支えてくださったファンのみなさん、スタッフのみなさん、全ての方に感謝しています。

和田のブログはこれを最後に終了します。

今まで読んでくれて本当に本当に有難うございました。

残りわずかですが、トマパイをよろしくお願い致します。

最後に告知をさせてください。

@12.2 PS2U @12.29 ワンマンライブ

みなさん、一緒に盛り上がりましょう〜!

是非会いにきてください。

和田えりか

このニュースもツイッターで知ったわけだが、まず思ったことは「もったいない」だった。アイドル戦国時代などと呼ばれるようなガツガツしたシーンで、まるでガツガツしていないチルアウトアイドルとも言うべき独自のポジションだった。「ガツガツしてないからこうなったのかも」と思わないでもないが、だったら他のグループと同じようなノリになってほしかったかというと、まったくそんなことはない。

現場に足を運んだことはなく、またファンの自覚もなかったが、こんなに残念な気持ちになっているのが我ながら不思議だ。気がつかなかったけれど、もしかしてファンだったのだろうか?

「解散するとなると急にファン面する連中が出てくる」と揶揄する者もいるが、何かが終わる時(グループや組織、人の命も含め)に自分がそれを好ましく思っていたことに気づき、動揺を吐露することは誰しもあるだろう。元々のファンにしてみれば「こういう連中がお金を落としていれば解散しなくてすんだかもしれないのに」と言いたくもなるだろうし、その気持ちはわかる。しかし誰もがすべてのことに対応できるわけでもない。「こうなる前にどうにかしておけばよかった」という後悔は無念の解散には必ずついて回り、今まさに少なからぬ人が忸怩たる思いをしていることだろう。悔恨とともに別れを惜しんでいる人に冷笑を浴びせるのは、下衆なことだと思う。

当ブログの古くからの読者の中には覚えている人もいるかもしれない。08年にハレンチ☆パンチ(略称ハレパン)というグループが風前の灯になっている時に、こう書いた。
応援していたグループが、いつの間にかひっそり解散していたことに気づく。ちゃんとしたさよならも言わないままに。そんな経験を繰り返し、人は煤けた大人になっていく。あるいは遠巻きに見つめるウォッチャーとなっていく。私のように、とは言うまい。みんなそうなのだ。(あるガールズポップユニットの変遷
今の私は特に誰のファンということもなく、その時々の気に入った音楽を聴くだけだ。もとより党派性が嫌いということもあるが、あまり思い入れを持たないようにしているのかもしれない、と気づくこともある。

だから「実はファンだった」というつもりはない。ただ、長くトマパイのことを忘れず、折りにふれ曲を聴き返そうと思うばかりだ。


Tomato n'Pine(Wikipedia)

Tomato n' Pine(YouTube)
posted by kaoruww at 23:59| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月08日

シナモンロールのシナボンが日本再上陸

シナボン/日本再上陸、六本木の1号店を公開(流通ニュース)

アメリカのフォーカスブランズインターナショナルが運営するCINNABONは、世界51カ国に約900店を展開している。同社はシアトルズ・ベスト・コーヒーも運営しているが、日本でシアトルズを展開するブランドパートナーズ株式会社がマスターフランチャイジーとなり、11月15日に日本再上陸の運びとなった(シナボンジャパン公式)。

再上陸ということは過去に日本進出に失敗しているわけで、その時の運営主体が名古屋人のソウルフードといわれるスガキヤを展開するスガキコシステムズである。1999年に日本1号店をオープンし店舗を増やしたものの、早々にブームは終焉。2009年には最後の店舗がなくなり10年で終了という短い命であった。

シナボン何度か足を運んだことがあるが、個人的にはきらいではなかった。日本向けにローカライズする気のないそのシナモンロールは、世界でそれなりに受け入れられている説得力があった。ただし同時に、最初は行列店になったもののすぐに人気が下火になってしまった理由もよくわかった。アメリカのローカライズしてないスイーツはどういうものかというと、要はデカい・甘い・香りが強いの三拍子が揃っているということ。Wikipediaにも日本撤退について触れられているが、ともかく大きすぎる上に頭痛がするほど甘い。シナモンの匂いも容赦ない。客の主体となる女性客は見るだけで怖気づき、食べてカロリー過多を確信するという代物で、1度ならずも2度まで食べるのは余程のスイーツ好きであったろう。また日本のスイーツ好きとは単に甘ければいいというものではなく、可愛らしい見た目と適度な甘さ、繊細な風味を求めるものだ。巨大かつ過剰に甘いパンのような、言っちゃなんだが「雑なスイーツ」は、日本市場に居場所がなかったのだ。味が単調すぎるのも「一度食べれば十分」と思わせた理由の一つだろう。最後まで頑として味も量も変えなかったスガキヤは本場のやり方にこだわったのか、単に交渉力がなくて日本向けに変えたくても変えられなかったのか、今となっては藪の中である。

さて今回再上陸する新生シナボンはどんな方針なのか、注目していた。
取締役運営本部本部長は「米国のレギュラーサイズ商品は日本人には大きめのサイズなので、今回は小さ目のミニボンを中心に展開する。フォークとナイフが無くても食べられる一口サイズのシナバイツを投入する。今後は、日本市場にあわせた商品開発も実施したい」
シナボンクラシック税込380円、ミニボンは280円、シナボンスティックは4本300円、10本600円、シナバイツ4個320円、ドリップコーヒー280円
ミニボンは定番であるクラシックの3分の2の大きさで、こちらを主力にするとのこと。賢明である。ともかく小さくしなくちゃ始まらない。もう一つの問題である味はどうか。今日は報道関係者限定のお披露目なので、そこのところはわからない。だが、気になるツイートがあった。

だはぁ。ちょっとは加減しないと…

今後の日本での展開は「2017年には50店、60億円の規模にしたい」とのこと。5年で50店舗、年に10店ペースで出店ということらしい。シアトルズ・ベスト・コーヒーの店舗一覧を見たら42店舗しかないのでかなりチャレンジングな目標といえる。どう考えてもクリスピー・クリーム・ドーナツ同様大商圏でしか成立しない業態で、かつ飽きられやすいという弱点を持つシナボンである。あまり風呂敷を広げず、大都市の繁華街で地道に生き残ることができれば御の字だと思う。がんばってください。
posted by kaoruww at 21:53| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月21日

コロワイドがレックス・ホールディングスをDESにより子会社化

12年9月7日、牛角を展開するレックス・ホールディングスの株式66.6%をコロワイドが保有し、10月1日付けでレックスを子会社化するという発表があった。これまでの大株主アドバンテッジパートナーズから株を買収するという方法ではなく、デット・エクイティ・スワップによるものという。外食企業の合従連衡は珍しくないが、DESを使うのはちょっと珍しい。変わったことをするなと思ったが、2番目の社長インタビュー記事の最後の部分を読んで納得した。

ネットの記事はしばらくすると消えることが多い。あとで検索する時用に、遅ればせながら記録しておく。コメントは少しだけ。

<その1>
「甘太郎」が「牛角」買収へ コロワイド、外食界4位に(朝日 9月7日)
 居酒屋チェーン「甘太郎」などを展開する外食大手のコロワイド(本社・横浜市、東証1部上場)は7日、焼き肉チェーン「牛角」などを運営するレックス・ホールディングスを子会社にすると発表した。コロワイドがレックスの株式66.6%を10月1日付で取得する。
 レックスが抱える借金のうち137億円分の債権を、コロワイドが金融機関から買い取り、レックス株に換える形で取得する。買収でコロワイドの売り上げ規模は約1600億円になり、外食業では「すき家」のゼンショーホールディングス、日本マクドナルドホールディングス、すかいらーくグループに次ぐ存在になる予定。
 レックスは1990年代後半に始めた焼き肉チェーンの成功をばねに事業分野を広げたが、業績が悪化。創業者の西山知義氏らが2007年に自社株買収(MBO)を実施して上場を廃止してからは、09年にコンビニエンスストア「エーエム・ピーエム」、11年にスーパー「成城石井」を売却するなどし、再建を進めてきた。
 コロワイドの資本参加で、11年12月期に141億円あったレックスの債務超過は解消の予定。西山氏が今後も「牛角」などの経営を担うかは「協議中」(レックス)という。
 コロワイドは積極的な企業買収で規模を広げ、「甘太郎」や回転ずし「にぎりの徳兵衛」など計925店を展開する。レックスの「牛角」や居酒屋「土間土間」など、全国の1228店を手に入れれば、食材の調達力がさらに上がり、競争力も強まると判断した。

<その2>
「牛角」買収のコロワイド社長に真意を直撃――「外食の“ユニクロ”を目指す」(東洋経済オンライン 9月18日)

居酒屋「甘太郎」「北海道」、レストラン「ステーキ宮」などを展開するコロワイドは、焼き肉チェーン「牛角」を展開するレックス・ホールディングスの株式66.6%を取得し、10月1日付で子会社化すると発表した。レックスの経営権は投資ファンドのアドバンテッジパートナーズからコロワイドに移る。

 居酒屋を主軸とするコロワイドが焼き肉チェーンを買収する理由は何か。コロワイドの野尻公平社長が東洋経済のインタビューに答えた。

――レックスを買収した目的は何か。

 今まで、外食産業は店舗を造って、その売り上げから利益を得るという構造だった。しかし市場の縮小傾向は続いており、店舗の売上高を伸ばすことは難しい。売上高が落ちても成長するためには川上へ進まなければならない。アパレル「ユニクロ」のように製造小売業は外食でも1つの勝ちパターンになっている。

 そのためにコロワイドはバンノウ水産といったマグロ卸会社を買収したり、昨年11月に神奈川県・横須賀で食材調理・加工工場を竣工したりするなど、マーチャンダイジング(MD=食材の仕入れ、物流、加工、調理、商品開発といった一連の流れ)の機能を向上させてきた。

 MD機能を発揮するためには、こうした工場への設備投資以外にも、最低1000億円の売上高か、1000店舗の規模が必要だ。レックスの買収により直営・FC合わせて1200店の販売先が加わり、レックスとコロワイドの合計で2150店規模になる。レックス傘下の物流会社コスト・イズには食材加工・調理工場はないが、コロワイドのMD機能を持ち込むことで今2013年3月期から20億〜30億円のシナジーが見込める。こうした販売先の確保とMD機能の強化とが、資本参加をした最大の理由だ。

 もう1つの理由は業態の魅力だ。コロワイドとレックスの有力なブランドを不振店対策として相互に活用する。コロワイドは今まで多業態戦略でやってきた。といっても現在の42業態は多すぎるので中期的には10業態に集約していく。

 レックスは、日本最大の焼き肉チェーン「牛角」という強力なブランドを持つ。昨年、焼き肉業界はユッケ食中毒や放射能など風評被害の影響を受け、赤字に転落した企業も多い。その中でレックスの外食事業は25.9億円の営業利益(11年12月期)を確保した。これこそがブランド力の強さの表れだ。レックスは「牛角」のほかにも、「土間土間」「温野菜」「かまどか」という4ブランドを展開している。特に「土間土間」は居酒屋のブランドイメージ調査でいつも女性からの高い支持を得ており、魅力的な業態だ。

――レックスは11年12月期決算で141億円の債務超過。売上高も06年12月期の1618億円から、11年12月期は半分以下の746億円まで縮小している。

 レックスを連結で見ると巨額の債務超過だが、外食事業はしっかり利益を稼いでいる。事業会社のレインズインターナショナルや物流のコスト・イズは利益率が高いピカピカの会社だ。簡単に言うと財務内容を改善すればレックスグループは優良企業になれる。

 レックスの問題点は財務内容が落ち込んでいただけ。理由もはっきりしていて、外食事業の不振から来ているのではない。MBO(経営陣による買収)により毎期20億円ののれんを計上したことに加え、メザニンローン(融資と出資の中間の方法を採る融資方法)が残っており、多額の金利負担もあった。こうしたMBOの弊害に加え、コンビニ「am/pm」の売却損も財務上の重しとなっていた。

 「am/pm」以外にもスーパー「成城石井」を抱え、こうした外食以外の事業を整理しないと資本政策はできなかった。09年にコンビニ、11年にスーパーを売却し、最後に残った外食産業を自主独立で行くのか、新たな親会社を探すのかということになった。

――今回の買収のスキームは?

 ファンドが持ち株を売っていないため買収ではない。コロワイドがレックスに資本参加して、子会社化する。今回の話は今年2月末から動き出した。特にレックスには株主や外資系の債権者などさまざまなステークホルダーがいて、状況は複雑だった。

 投じる総額は137億円という理解でよい。金融機関からレックス向けの貸付債権をディスカウント価格(137億円)で取得する。いくらの債権を買ったかは、金融機関のプライドもあるので言えない。債権をディスカウント価格で買ってきて、デット・エクイティ・スワップ(DES)をする。債権免除益で債務超過をバーンと解消、資本を現物出資で入れるので百数十億円の純資産ができる。

 レックスはDESや債務免除益のおかげで、子会社化後のバランスシートは純資産「約150億円」、有利子負債「約180億円」という優良会社になる。メザニンローンである残り180億円の有利子負債も、投資銀行から商業銀行にリフィナンスすることで、大幅に金利を圧縮できる。こうした財務改善を進めることで、前期まで年間70億円以上あった金利負担を、来期以降は、同5億円程度に縮小する。

 開示情報を見ればわかるように、レックスは逆風下の11年12月期、外食事業の営業利益が25.9億円。そこから金利を5億円払っても十分、利益は出る。さらにMD機能を共通化することで20億〜30億円のシナジーも見込める。EBITDA(利払い前・償却前の税引前利益)で見れば、外食事業は53億円(11年12月期)と十分に利益は出ている。

 既存のアドバンテッジや、西山知義・レインズインターナショナル会長(レックス創業者)の持ち分は、彼らが決めることだ。売却の意向があれば相談に乗る。それよりもまずはコロワイドとレックスが組んで企業価値を上げることが大事だ。そうでなければ当社のような事業会社に話を持ってこず、ファンドからファンドへ売られるだけだろう。コロワイドがいちばん、レックスにとってリアルな提案を行えたということだ。

――西山会長の今後はどうなる。

 個人のことなので、われわれがとやかく言うことではない。西山氏とは債権譲渡の契約が決まるまで、どうやったら両者でシナジーを出せるのか、ずっと一緒に議論してきた。今後については西山氏には本人の考えがあるだろう。10月1日の子会社化までの残された時間で話をする。われわれは彼が言うことを理解するつもりでいる

――コロワイドは直営店主義、レインズはFC文化中心で社風が違う。うまくやっていけるのか。

 何も自動車メーカーや製鉄所を買うわけではない。同じ外食企業だ。お互いにおいしいものを出そう、お客様に喜んでいただこう、としか考えていない。すぐなじむだろう。

 確かにコロワイドにはFC展開のノウハウはないが、自社にないノウハウを取り込むのは当たり前の戦略だ。社風の克服はわれわれがいちばん得意としている。コロワイド会長の蔵人金男は一体感を作る天才。今まで12社を買収してきて、ここまで来た。それがあるから、絶対的な自信を持って買収に取り組むことができる。この“一体感を作る”ということは私にはとてもまねできない。

――今後の見通しは。

 まずシナジーを出すことを最初にやる。既存店の不振は外的要因以外にも店舗の老朽化が進んでいることもあるから、手を入れていかなければしょうがない。われわれが資金を出して積極的に既存店をリニューアルする。

 外食産業としてお客様に喜んでもらいたいという理念がある。顧客満足はわれわれの成長につながる。もう二度とレックスは外食以外のことはやらない。稼いだキャッシュフローは店舗に再投資していく。お互い成長拡大できるように力を合わせてやっていく。これはレックスもコロワイドも、直営店、FCも変わりない。

────────────────────
のじり・こうへい
 1962年生まれ。国学院大学中退。88年岡三証券入社。93年コロワイドに入社。
取締役(97年)、代表取締役専務(2009年)を経て、12年4月から現職。

経歴によると26歳で岡三証券入社、5年後の31歳でコロワイド入社、35歳で取締役ということになる。金融業界出身という立場で、これまで多くの買収案件に関わってきたのだろう。

<その3>
「牛角」創業者・西山氏が経営から退く(朝日 10月1日)
 焼き肉チェーン「牛角」を創業した西山知義氏(46)が1日、同店などを運営するレインズインターナショナルの社長職と、親会社レックス・ホールディングスの会長職を辞任し、経営から退いた。レックスが1日付で、居酒屋チェーン「甘太郎」を展開するコロワイドの子会社になったのを機に、経営陣を刷新するため。今後は「顧問」として店舗指導に携わる方針だという。後任のレインズ社長には、同社の居酒屋チェーン「土間土間」の開業に携わった松宮秀丈専務(46)が昇格した。

 西山氏は1996年、牛角の前身の焼き肉屋を創業し、起業家として注目された。その後業績が悪化し、上場廃止などで再建を進めたが、レックスは約140億円の債務超過に陥っていた。

少数株主の立場で何ができるでもない。顧問という体でお飾りにし、そのうち売却を申し出てくるのを急かさずに待つという熟柿戦術なのだろう。
インタビューでも危惧されているが、直営主義で925店舗のチェーンにフランチャイズ主体の1228店が加わるのだから、コロワイドにとって創業以来の大変化ということになる。居酒屋業界縮小という流れの中で、さらなる規模拡大によりスケールメリットを追求する戦略が功を奏すか。
posted by kaoruww at 19:02| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする