2015年07月27日

「アイドル紅白歌合戦」なる番組を放送した東京メトロポリタンテレビジョンの見解を問う

2015年7月26日(日)25:00〜26:00、つまり月曜が始まったばかりの真夜中に東京を放送エリアとするMXテレビ(のサブチャンネルMX2)で「第3回アイドル紅白歌合戦」なる番組をやっていることを知った。きっかけはこのツイート。

画面は一見して妙だ。狭苦しいスタジオに固定カメラ。地下アイドルの下にはもっと下があったのかと思い知らされるルックスとパフォーマンス。司会者の下手な仕切り。なにより不可解なのはその司会者たちだ。総合司会を名乗る女と紅組白組それぞれに男の司会がいるのだが、白組の司会者が異様なのだ。スーツを着たでかい図体で仏頂面のまま微動だにせず、滑舌の悪いしゃべりで白組出場者に毒づくのだが、どういうわけか他二人の司会者はこの男を持ち上げるようなリアクションしか取らない。












明らかに変だ。臭う。臭くて鼻が曲がりそうだ。番組のエンドロールで制作会社の名前が流れた。さっそくぐぐったところ、あっさり疑問が解けた。

会社案内に「映像スタッフ・タレント・俳優の養成所の経営」とある。ここに総合司会の女と仏頂面の男が所属している。白組として出演した無名のアイドルもいる。そしてこの制作会社の代表の名前で検索すると、やはり。あの仏頂面で素人丸出しなのにやたら持ち上げられていた男の画像が出てきた。あの男が社長だったのだ。自分の事務所の所属タレントを使い、しょぼいイベントを開き、自分で司会をして、それをU局のサブチャンネルの枠を買って深夜に流しているわけだ。この会社は他にも学習塾の経営をしているが、総合司会の女のプロフィールには「現役学習塾の講師でもある」と書かれている。自給自足か。

会社のサイトには出たがりらしくやたら詳しい社長の経歴が書かれているが、製薬会社を脱サラし、独立して調剤薬局を開き、あげく自分で自分につけた芸名が「ドクターHIRO」というのはなにやら物悲しくなくもない。


これまでにも自分で番組を制作し、自分で枠を買って流しているらしい。これだけなら千葉テレビで「ハロー・ジャガー」を自腹で放送し続けていたジャガーさんと同じだから別に問題はない。

千葉テレビの枠を買った男がいた? ジャガーさん、「自分」を11年半放送(産経)

問題はこの仏頂面の男、去年7月に約3億円を脱税し、在宅起訴されているのだ。
横浜地検は2日、法人税法違反罪で、いずれも調剤薬局運営の「サードセブン」(横浜市金沢区、旧コスモ薬局)と「セカンドセブン」(千葉県市川市、旧ケイツー)を起訴し、実質経営者のY代表(49)=横浜市港南区=を在宅起訴した。起訴状によると、Y代表は2011年までの3年間で、2社の所得計約3億円を隠し、法人税計約8600万円を免れたとされる。(時事 2014/10/02-21:30)

コスモ薬局経営者 脱税してまで作った、お色気映像作品がヒドい!(TOCANA)
まだ自身の身銭を切りつつ、芸能事務所兼制作プロダクションを運営し、自身の目標をかなえたのならば、わからないでもない。しかし、制作資金のほとんどが、経営する会社で脱税し、得た「黒い資金」であるならば、微笑ましい話ではすまなくなるのは明白だろう。

旧UHF局もBSデジタル局も、枠を埋めるコンテンツを集めるのに四苦八苦している。その結果タイムテーブルは通販番組だらけになり、特に深夜は通販専門チャンネルと変わらない有り様だ。だからといって地上波ではとても放送できないような低クオリティのコンテンツでも、枠さえ売れたら流してもかまわないものだろうか。

まして、いくら金に色はついてないとはいえ、去年脱税で起訴され今年2月13日に懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受けたばかりの犯罪者からの金である。

8700万円脱税で有罪 元薬局経営者に横浜地裁(産経)
国井恒志裁判官は「架空経費の計上や広告宣伝費の水増しなどさまざまな手段で所得を隠した態様は悪質」と指摘した。

MXは「試験電波を流しっぱなしにしている枠が少しでも金になるなら歓迎だ」という方針なのだろうか。監督官庁の総務省の意見を聞きたいところだ。

※2014.12.29放送 第2回アイドル紅白歌合戦オープニング(有罪判決前)
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2015年04月18日

「ドグラ・マグラを読むコツ」がご好評をいただいてる件

ハロープロジェクトのもっとも新しいグループ・こぶしファクトリー。衝撃的なネーミングに唖然としたものだが、そのリーダー・広瀬彩海さんが当ブログで最も息長く読まれているエントリを参考にしてくださったようだ。

チャカポコ♡広瀬彩海(こぶしファクトリー オフィシャルブログ)
日本三大奇書と呼ばれる、ドグラ・マグラ

上下巻合わせて、2週間くらいかかりましたね、、、、
今までの本で一番読み切るのに時間がかかったかも。。


読んでは本を閉じて読んでは閉じて。

って感じで、

もう挫折しそう……でもこれ読み切ったらすごい。読みたい!

って思ったときに、


チャカポコですよ笑笑

有名だと思うんですけど、
意味が分からないチャカポコという言葉、、(ネタバレしそうなのでこの辺で。)
このチャカポコで何千人、何万人という方がこの本に挫折したのだろうか、、、

チャカポコはさすがに雰囲気だけ楽しんでさらっと流しました。
あれはなんというか、
ラップ?みたいな感じで読めって何かに書いてあったので。笑

ドグラ・マグラを読むコツ(qzmp blog)
ラップとして読め!

Aの「キチガイ地獄外道祭文」は、この物語の真の主役ともいえる九州帝国大学医学部の正木教授が、世の精神医学への無理解や精神病院における患者への虐待などを告発するために路上で行ったパフォーマンスの内容を、パンフレットにしたものである。これを普通の文章だと思って読むとひどく読みにくい。冒頭部分を引用する。

▼ああア――アア――あああ。右や左の御方様(おんかたさま)へ。旦那御新造(ごしんぞ)、紳士や淑女、お年寄がた、お若いお方。お立ち会い衆の皆さん諸君。トントその後は御無沙汰ばっかり。なぞと云うたらビックリなさる。なさる筈だよ三千世界が。出来ぬ前から御無沙汰続きじゃ。きょうが初めてこの道傍(みちばた)に。まかり出(い)でたるキチガイ坊主……スカラカ、チャカポコ。チャカポコチャカポコ……

これを文章だと思ってはいけない。歌詞なのだ。路上に立つパフォーマーが、医学界という権威への怒りを、虐げられる人たちへの同情を、通りすがりの人の足を止めて聞かせるプロテストソングなのである。

歌詞は基本的に7・7・7…と7文字で進行する。ラップを歌うように足でリズムをとるもよし、右手のマウスでスクロールしているのなら、左手で机を叩くもよし。まわりに人がいなければ声を出してもいいし、なんなら「YO!」「チェケラ!」などの合いの手を入れるのもいいだろう。ともかくこれは歌である。普通の文章として読んではいけない。

7年半ほど前に書いたエントリにもかかわらず、今でも毎日アクセスがある。そこそこ検索上位にきているからだが、累積PVはおそらくこれが一番多いだろう。はてなブックマークのコメントでも好評をいただいているようで、多少なりともドグラ・マグラ読者のサポートになっているなら、クリスマスイブに「キチガイ」を連発するエントリを書いた甲斐があるというものだ。

上記の広瀬さんのエントリに「少女地獄」所収の「何でも無い」が好きだとあるが、オンラインマガジン・電脳マヴォに漫画化された作品「なんでもない」が掲載されている。作者は佐藤菜生。整理された構成で読みやすく、姫草ユリ子の奇妙な魅力をうまく描いている。


そういうわけで、ブログをやってると誰に読まれるかわからないものだなあと思いました。
ハロプロ研修生として長く鍛えられていただけあって、新人らしからぬ安定したパフォーマンスをみせるこぶしファクトリーのデビュー曲「念には念」のMVを貼っておきます。カバー曲を歌うアイドルネッサンスのエントリが続いたので「これもT-Rexのカバー?」と思うかもしれませんが、違います。オリジナルです。広瀬さんと井上さんのナイスガールトレイニー組のドスの効いた歌声が素敵ですね。



posted by kaoruww at 13:01| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月28日

東急百貨店池袋店 8F屋上スカイデッキ広場に行ってきた

中央線の人間である私にとって、池袋は未知の国だ。古くは埼玉県民の都内における橋頭堡であり、現在は中国人の租界となっているこの街。西武と東武の線路から流れ込む土着民の息づかいと中華の野性味が混じりあった独特の雰囲気は、時折訪れる者に疎外感を抱かせるに十分である。

新宿から埼京線で1駅5分なのにこれだけ遠く感じるのは不思議なことだが、そのため東武百貨店にはほぼ足を踏み入れたことがない。ここの8F屋上にイベントスペースがあり、盛んに利用されているとは聞いていた。最近は少子化もあってかデパート屋上の子供向け遊具が減り、一等地にもかかわらず有効に活用されていないケースが多いようだが、池袋東武は現役なのだという。ここで今日、T-Palette Recordsのレーベルメイトであるアイドルネッサンスとlyrical schoolの合同イベントが行われた。







この幅広い客層にアイドルネッサンスの「名曲をカバーする」というコンセプトは有効ではなかろうか。何しろ2曲目が村下孝蔵の「初恋」。けっこうな年齢の人にまで耳を傾けさせる曲を持っているのは強みだろう。シーンが細分化された現在、こういった場に積極的に出ていくのはいいかもしれない。

暑いほどの好天の下、いい曲を聴いて満足したので食事をして帰ろうかと思ったのだが…







ツイートにアーティストの固有名詞がない。控えめな検索よけといったところだが、いつの間にか金融クラスタのフォローが増えているようで、あまりこういう話が流れてくるのもどうなんだろうということもある。そのわりにはけっこう気にせず書いてるような気もするけど。

この「ソロの子」というのは武藤彩未。サンシャインシティの新星堂が3部にわたるイベントをやっていて、その2部だったらしい。

iPop Monthly Festival presented by 新星堂 vol.39  
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≪第1部≫11:00〜(出演:Ange☆Reve/SiAM&POPTUNe/妄想キャリブレーション)
≪第2部≫14:00〜(出演:武藤彩未)
≪第3部≫17:30〜(出演:GALETTe/X21)

う〜ん1部の人たちは知らないなあ。なんか奇をてらったグループ名だなと思ったことがあるくらいで。3部はもめ事が多い九州アイドルシーンからやってきた人たちと、13年2月1日にいじったオスカーの人たち。まだやってたのか。13年をふりかえる大晦日のエントリでは
現代に甦った美少女クラブ21(甦るニーズなし)ことX21はいまだに曲も出さず、しかしオスカーとテレ朝の特別な関係を利用して「GO!オスカル!X21」なる冠番組を開始した。なんでオスカルなのか知らないが、こんな名前にするなら全員男装でもしたらどうか。それじゃ腐男塾か。ともあれ一番目立つMCは、ゴリゴリ剛力こと剛力彩芽なのであり、これじゃX21と剛力のどちらを売り出したいのかわからない。「露出が増えりゃなんでもいいから両方まとめて出しちまえ」ということかもしれないが、剛力が出るだけで観るのを避ける視聴者だっているのだし、抱き合わせるのがいいことかどうかは不明である。

けっこうひどいこと書いてるが、この「GO!オスカル!X21」っていまだにやってるんだよね誰が観てるのか知らないけど。

武藤彩未が終わったらアイドルネッサンス2部開始の15時が近づいていた。せっかくだからもう一回観るかと東武百貨店へ。ライブを終えたばかりのlyrical schoolが客席から見守る中、私はその背中越しにアイドルネッサンスを観ることとなった。


屋外でのこういったイベントも、天気さえ良ければなかなかいいものだ。さまざまな人が集まるデパートの屋上、そこに漂うのどかさが、同じような顔ぶれになりがちなヲタの皆さんが作り出す雰囲気を中和していることも見逃せない。


これで3回連続アイドル現場レポートになってしまった。これではドルヲタブログと言われても申し開きができない。さんざん在宅だと言ってきたのに。困ったことであるよ。
posted by kaoruww at 22:10| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月11日

AKIBAカルチャーズ劇場へ(3度目)

8月15日の更新から早半年。前回はAKIBAカルチャーズ劇場に行った話で、それっきりブログを書いていなかったが、実は翌週も劇場に行っていた。動員と物販売り上げを競った夏の新人公演の結果はこちらのレポートを。

「デビュー直前アイドル5組新人公演同窓会〜シンデレラは私です!〜」イベントレポート(idolbox)

1位1954ポイント、2位1935ポイント。19ポイントという僅差で勝利したのはアイドルネッサンス。図らずも少々貢献したようである。

新人公演の1位獲得により定期公演「アキバで頑張るネッサンス!!」が始まり、好評につき年明けから新たな定期公演「アキバで高まるネッサンス!!」が開始。半年前の更新から久しぶりにブログを書く気になったのは、今日「アキバで高まるネッサンス!!vol.4」を観に行ったからである。まるでドルヲタブログのようでいたたまれない。

12月にはソニー所属でありながらタワーレコードのアイドル専門レーベル T-Palette Records への参加も決まり、注目度も高まっているようだ。

〜T-Palette Records参加!サプライズ発表〜【12.13ドキュメント(前編)】
〜サプライズ!そして壇上へ…〜【12.13ドキュメント(中編)】
〜ぶっつけ本番で「17才」を披露!〜【12.13ドキュメント(後編)】

今回3度目のライブ鑑賞ということになるが、前回よりレポは手短かに。



聴きたかった3曲がいきなり1、2、3曲目に並んでしまい、もうこの時点で十分なくらい。



大江千里の「YOU」をカバーするおっさんホイホイぶりには舌を巻いた。MVの真っ白なブレザーと真っ白なネクタイは、スタイルとしてはオーソドックスでありながら十分非日常的だ(初めて衣装を見た時の動画)。「17才」では完成したばかりのMVをメンバー全員で観る動画を公開したが、「YOU」でもMV初見動画を公開している



村下孝蔵「初恋」。校庭から屋上へのワンカット撮影は「青春を形作る器」である校舎の空気を懐かしく甦らせる。見方によっては校舎が主役にも思えるMVだ。(メイキング前編後編



ライブの予約番号も前2回は50番あたりだったが今回は200番台。祝日ということもありほぼ満員だったようで、満足度の高い公演だった。センター石野理子さんの歌唱は半年前と同様に見事。成長期に喉を壊してしまった東京女子流の歌唱担当メンバーの悲劇を見るに、この大器が順調に経験を積んでいくことを祈るばかりだ。「つつがなく成長していただきたいものである」という前エントリの締めを改めて繰り返しておこう。

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そういうわけで今年初めてのブログ更新は2月となり、まだ正月の挨拶すらしていない。あけましておめでとうございました。2014年の更新はたったの4回。今年はさらに減りそうな予感がするが、果たして何回書くのだろうか…?
posted by kaoruww at 23:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月15日

AKIBAカルチャーズZONEに行ってきた

コミケが開かれ、ヲタクの皆さんが湾岸地帯に巡礼しているのを尻目に秋葉原へ行ってきた。目的地はAKIBAカルチャーズZONEである。

AKIBAカルチャーズZONE(Wikipedia)

古くからのアキバ者には旧LAOXザ・コンピュータ館(ザコン)と言った方がわかりやすいでしょうか。「ジェイコム男」として一躍有名になった個人投資家B・N・F氏が170億円で購入したといわれるこのビル。7月にラジオ会館が新装開店したのにあわせ、1・2階に入居していたK-BOOKSがそちらに移転したとのこと。今日行ってみたら2階は新たに店が入っていたが1階は空いたままで、暑さから逃れた客が涼んでいた。早く入居を決めないともったいないことである。


このビルの地下に劇場がある。2013年10月1日にオープンしたAKIBAカルチャーズ劇場だ。場所柄アイドルのイベントが行われることが多い。個人的なことだが、私はアイドル現場というものに縁がない。CDショップで行われるインストアイベントなどを遠目に見たことはあるが、特定のグループの公演をわざわざ見に行ったことはないのだ。いろいろ理由はあるが、一番の理由は「客がみんな立ち上がってサイリウムを振り回し、あまつさえイベントのあいだ中ジャンプし続ける奴までいる」のがイヤだということ。ともかく人混みが嫌いな私にとって、押し合いへし合いした上に汗まみれの男たちにもみくちゃにされるなど、タダどころか金をもらってもお断りだ。

しかしこのAKIBAカルチャーズ劇場にはアイドルがイベントをする箱としては際立った特徴がある。着席が義務づけられているのだ。後方のスペースでは立ってもいいが、椅子席では着席が必須。これなら映画館とさして変わらない。ということでお盆まっただ中にアイドル単独公演初鑑賞となった。

ソニーミュージックがプロデュースしているアイドルネッサンスというグループ。「ソニーが保有する名曲をアイドルがカバーし蘇らせる」という意味でルネッサンスらしい。先日つぶやいた私のツイートを貼っておこう。






と、このようにソニーの懐かしい曲を歌うということで、お客の年齢層は高いのではないかと予想しつつ劇場へ。

アイドル現場に縁がないので他の現場と比べることはできないが、高齢化著しいドルヲタの現在を思えばそこそこ若い衆もいるし、まあこんなものか。風のうわさに聞く「40、50は鼻垂れ小僧」といわれている真野恵里菜のライブよりはたぶん若い。

この日のセットリストはこちら。


いきなり「PTA〜光のネットワーク」(ユニコーン・90年「おどる亀ヤプシ」より)から始まる。TMネットワークのパロディー曲だ。MCを入れず立て続けに「夏の決心」(大江千里・94年)。おっさんホイホイすぎる。もちろん歌う本人たちはまだ生まれてない。その他サンボマスターやらスカパラやらといろいろあって、最後にアイドルネッサンス初めてのCD、Base Ball Bearの「17才」(07年)でエンディング。正式デビュー前ということもあり、本人たちはたいへん初々しく新鮮、だが曲はなじみ深いというおもしろい公演だった。

このイベントは夏限定の「新人公演」の一部で、曜日がわりの5組が動員数を競っている。さらに生写真を買うとシールが入っていて、それをロビーに掲示してあるメンバーの名前を書いた紙の横に貼り売上げを競う。これも加味され1位になったグループは10月からの定期公演に起用されるという仕組み。動員数は土曜日にまとめて更新されるというが、アイドルネッサンスは5組の中で唯一一度も動員を落とさず、尻上がりに客が増えている。私が行った4回目公演はさらに増えていた。着席強制だから一列の客数と列をかければだいたいわかる。見た限り後方の立ち客も含め170人から180人といったところ(追記・153人と発表。1割強多く見積もってしまった)。3回目より大幅に増えていたようだ。生写真やTシャツも全て完売したとアナウンスがあったが、機会損失はもったいない。ツイッターでお客の反応を見ても評判がいいようだし、お盆休みが終わっても平日金曜の13時からという無茶な時間にもかかわらずドルヲタ層がしっかりやってくるのかもしれない。有給休暇特典を使う人もいるのだろうか…?

私は知らないで帰ってしまったのだが、公演終了後にソニーの運営スタッフとお客とのミーティングのようなものがあったらしい。ツイッターでその内容を報告してくれている人がいたのでいくつか引用させてもらおう。










ティーンエイジの彼女たちが歌うことにより、これまで聴いたことのある曲が違う顔を見せる、リアリティを増した形で聴こえてくる瞬間がたしかにあった。ここがアイドルネッサンスというグループ、アイドルネッサンスというプロジェクトの最大の特徴であり魅力ではないだろうか。
「握手会は考えてない」(他の人のリポートでは「今のところ」ともあったが)というのはさすがソニーというべきか。若いというより幼さの残る子どもに接触目的の客を近づけるようなことをせず、歌やダンスといったパフォーマンスを重視し長くやっていきたいというあたりにスタッフの誠実さが伺える。リポートをしてくれた人々も口をそろえてスタッフの真面目さを讃えていた。

どうもお客の大部分がファンミーティングがあることを知っていてイベント終了後も残っていたようだが、こういう情報にうとくさっさと帰ってしまうあたりが初現場の悲しさである。当然ながらドルヲタ友達なんてのもいないしね。初めて現場の空気を吸って感じたことだが、熱心に現場通いをする人たちはステージを楽しみにしているのと同じくらい、現場で会うドルヲタ仲間とのコミュニケーションを楽しんでいるようであった。

最後にメンバーのことにも少し触れておこう。前掲の私のツイートはあんなふうだが、動いてるところを見ればちゃんとかわいらしいのでご心配なく。ただし私の場合もはや完全に父親目線であるが。センターの石野理子さんはセンターを任されるだけあって、単に歌が上手いだけでなく声にいろんな成分があり、人を惹きつける歌唱をするシンガーだった。おそらくSMAは5年以上かけて育て、アイドルというよりアーティストとしてデビューさせることを考えているのではなかろうか。(14年春のアクターズスクール広島発表会動画。「このたび私はソニーミュージックアーティスツさんと育成契約し、新規アイドルプロジェクト・アイドルネッサンスの候補生として毎週東京に通っています」)

椎名林檎のようにホリプロタレントスカウトキャラバンで慣れない水着を着て審査に臨んでいた人もいるし、芸能界に入るきっかけはさまざまである。ファンは将来のソロデビューを気長に待つのもいいだろう。つつがなく成長していただきたいものである。

posted by kaoruww at 23:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする