2020年10月29日
コロナつれづれ 〜2月の君へ〜
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前回の更新では「コロナウイルスで大騒ぎ。東京オリンピックはどーなるのという流れになっている」「次に更新する時には答えが出ているだろう。オリンピックのことより、感染するのはもうしょうがないにしても、うっかり死んで最後の更新にならないよう気をつけたい」と書いていた。
東京オリンピックはね、中止じゃなく延期になったよ。いちおう2021年夏にやることになっている。が、これもまだわからない。世界中でコロナが流行っちゃって、特にオリンピックビジネスの主要なお客である欧米が治まらない。無観客開催とかいろいろ言ってるが、オリンピックに関しては難しい決断を先送りにしただけだ。まあそれはどうでもいい。もっと大変なことが起きる。
3月29日に大御所のコメディアンが死んでしまうんだ。これはショックだった。政治家が何を言うより、このニュースで日本全体が「大変なことになった」と雰囲気が変わった。このあと緊急事態宣言発令やらなんやらとなるんだけど、ともかく私にとってはこれが一番大きな出来事だったかな。今でも悲しいよ。
自分の感染状況としては、メモを読み返してみると3月28日に「起床したら喉が痛く空咳」とある。この頃が東京のピークだったのかも。4月3日、「もう治ったかと思ったら、明け方咳がひどくなり味覚嗅覚なくなる」。初めてのことでびっくりした。淹れたてのドリップコーヒーなのに味も香りもまったくなくてただのお湯なの。喉痛いのに異様すぎて笑っちゃう。4月6日、目が充血。左目の白目下半分が真っ赤になりなかなか引かない。症状が落ち着いたのがいつかはメモに残してない。咳やだるさがなくなったのは4月のなかば、一番長引いた目の充血が引くのにもう少しかかった。結局治るまで一ヶ月くらいかかったかもしれない。しつこかった。
ただ、この頃の大方の日本人と同じく検査もしてないし、ちょっとタチの悪い風邪だったのかコロナだったかはわからずじまいだ。自分としてはもうやり終えたと思ってるけどね。
全体的には、日本は不思議なほど死者数が少ない。正確には東アジアとアフリカの致死率が、欧米より2ケタレベルで低い。理由はわからない。一番知りたいことなのだけど、原因が解明される頃には世界で集団免疫ができててどうでもよくなってるかもね。
最悪だったのはマスコミ、特にワイドショーが危機を煽りに煽って、テレビしか楽しみがない情報弱者層をパニックに陥れたこと。この咎めは今でも続いていて、長く尾を引くだろう。デマに近い情報を繰り返しマスメディアで流した者は、刑務所に入れるのが無理ならせめてメディアから永久追放してもらいたいけど。
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これ以上は現在進行形のことでもあるし、長くなりすぎるしで、流れて消えるツイッターに書いた方がよかろう。
経済の人為的かつ強制的な停滞にともない、政府は様々な施策を打った。そのうちのひとつが「Go To ○○」というもので、要は利用者に補助金を出すからお金を使ってくれという政策。不要不急の外出はやめろと言いながら同時にGo To トラベルと言い出し、その支離滅裂ぶりに呆れられていた。第二弾がGo To Eat。どちらも急ぎで導入したから制度設計に穴があり、運用ルールも刻々と変わっていく始末。ただ、ずいぶんとお得にはなるらしい。
たまには私も流行りごとのひとつもやってみるかとGo To Eatを使おうと思い立ったが、情報を集めてみるとややこしい。いや、簡単に済まそうとすれば簡単なのだが、情報サイトなどで「ちゃんとやる方法」を知ると、ちゃんとやらなきゃいけないような気がしてきて、その結果3つも4つもサイトやアプリを使って会計を行う仕儀となった。
こっちが本編なのだが枕が長くなりすぎた。書きはじめる前は想定してなかったが、まさかの後編に続く。えー。
2020年02月17日
19年 Twitter @kaoruww をふりかえる
2020年、そして令和最初の更新となります。
恒例の前年ツイートランキングをまとめようとグズグズしてるうちにコロナウイルスで大騒ぎ。東京オリンピックはどーなるのという流れになっている。ブログの更新は例によって年に1,2回ということになりそうで、次に更新する時には答えが出ているだろう。オリンピックのことより、感染するのはもうしょうがないにしても、うっかり死んで最後の更新にならないよう気をつけたい。
第5位
宮迫博之、田村亮、吉本興業と急転和解へ…松本人志が仲裁 : 報知 https://t.co/YnwVFmehQC
— kaoruww (@kaoruww) 2019年7月22日
松本主導の岡本更迭からの大崎体制維持が固まったところに、朝のワイドショーで加藤浩次がぶっこんできた。大崎と岡本が辞めないなら加藤が吉本を辞める。かなりのアクシデント。
結局岡本社長すら辞めず加藤の乱はポシャり、ロンブー亮はなんとなく復帰し、なぜか宮迫の評判が悪くなるばかりという展開に。
第4位
今回の香港デモ、天安門の時と決定的に違うのは参加者が世界に映像を公開できるカメラを持っていて、その数は少なくとも数十万台におよぶこと。それを知ってて人民解放軍駐香港部隊を動かすかどうか。動いたら親中ドイツを含め西側諸国は経済制裁で足並みをそろえざるを得なくなり、米圧倒的有利に。
— kaoruww (@kaoruww) 2019年6月12日
幸い人民解放軍は動かず騒乱は終息。寄り付かなくなっていた観光客が戻ってきたタイミングでコロナウイルス発生。香港は2年連続の災難で踏んだり蹴ったり。
第3位
元楽天・一場靖弘、スルガ銀行「不動産ローン」で自己破産(SmartFLASH) https://t.co/a2Ek60lX23
— kaoruww (@kaoruww) 2019年12月9日
なんかよくわからん話だが、11月からYouTuberになったとか、どうしようもない感がすごい。
こんなよくわからんツイートが伸びるのも不思議だが、これもまたツイッターである。
第2位
モデル・東京藝大大学院生・銭湯絵師 という売り出し中の女性アーティストが、大正製薬のエナジードリンクRAIZINのイベントでストレートな盗作。この売り出し方は大人がついてるに違いなく椎名桜子的なエモーションを感じるが、始まった途端に終わってしまった。合掌。https://t.co/5t53XgMENR pic.twitter.com/V4SSrXXkTq
— kaoruww (@kaoruww) 2019年3月28日
これはツイートしたタイミングが早かったようで、意外なほどバズった。サニーサイドアップが仕掛けただの、ごく小さな銭湯業界の闇だのが衆目に晒され、当の勝海さんは過去のパクリ作品群が掘り返されて完全終了。仕掛けてた大人たちの目論見は残念ながら外れたわけだが、浜の真砂は尽きるとも、第2第3の椎名桜子は甦るさ!何度でも!(ラピュタ風)
第1位
ブラタモリで、二子玉川に堤防がない理由を取り上げてたのか。
— kaoruww (@kaoruww) 2019年10月13日
「堤防を作る計画が持ち上がりました。しかし川の景観を売りにする店からは反対の声も多く挙がりました」
女将:「私たちは水で流されてもいいから、この景観を残しておきたいという事で…」https://t.co/qzlqLdfIqP
令和元年台風第19号
災害救助法適用自治体が14都県390市区町村に及んだ強烈な雨台風。二子玉川の堤防決壊や、武蔵小杉のタワマン騒動など、都市の治水に注目が集まった。このツイートは2位に2倍の差をつけ、過去最高の112万インプレッションとなった。
手短かですがこんな感じで。
Seesaaブログの広告、スマホは消えないらしいんですがPC版は消す設定にしてあるのになぜか消えないんですよね。でも引っ越すのがめんどうで、文句言いつつまた1年経ってしまいそうな気がします。
ではみなさん、くれぐれも健康に留意してご自愛ください。よいお年を!
2019年02月19日
「ドグラ・マグラを読むコツ」が思い出したようにバズってた件
ブログを更新してないだけあって、アクセス解析もほぼ見ないが、数カ月に一度思い出すことがある。去年の秋頃だったか、botの巡回とわずかな検索流入くらいのグラフが突然爆発的に上昇した時期を発見した。知らないうちにバズってた。具体的には9月22日以降。どのエントリが読まれたのか調べたら、歴代最多アクセスエントリと思われる「ドグラ・マグラを読むコツ」だった。
しかしリンク元を特定できず、きっかけがわからない。今はたいていツイッターから火がつき、そこから場合によってははてなブックマークに飛び火してブーストがかかるというのが一般的だろうか。ツイッターに目星をつけて、タイトルや「ドグラ・マグラ コツ」などで検索してみたが、それなりにツイートは出て来るも、どれもバズというほどではない。
試行錯誤したあげく、「ドグラ・マグラ」からナカグロを取って「ドグラマグラ コツ」で検索したらビンゴ。
「ドグラマグラを読むコツ」と言うのを読んでから格段に楽に読めるようになったので挫折した人にオススメhttps://t.co/LDxb1AaLK1 pic.twitter.com/9CJIoxoJAw
— ちっく🐤 (@chickgraph) 2018年9月22日
349RT 484FAV このツイートがきっかけのようだ。11年も前のエントリがまた多くの人の目に触れたようで、ありがたいことである。
ツイッターを始めてからというもの、流れては消える140字の短文ばかり書いているから、たまにはこうして10年経っても読まれるまとまった文章を書いてみようかと思うこともあるが、結局また今度ねということになってしまう。
そしてこれが2019年最後のブログ更新ということになるのでしょうか…? まあ平成最後の更新になりそうな気はします。よいお年を!
【関連】「ドグラ・マグラを読むコツ」がご好評をいただいてる件
2019年01月16日
18年Twitter @kaoruww をふりかえる
ブログの運用について書くことも去年と同じ。大部分がスマホで読むようになったのに、Seesaaは誤クリック狙いのウザいバナーを出し続けていて、読みにくいこと甚だしい。質の低い広告スペースも増えている。移転すべきだがなにしろほぼ更新しないものだから、引っ越す手間をかける動機も弱い。いちおう19年の課題としておこう(また先送り)。
年間ツイートランキングを作るのに便利だったfavstarが5月にサービスを終了した。18年はTwitterのサードパーティ規制もあり、元々うまくいってなかったTwitter関連サービスが消えた年だった。実際favstarに課金したことなかったしね。仕方ないね。Twitter本体のツイートアナリティクスを見ながら地道に並べていこう。今回からRT+FABの合計順から、インプレッション(ツイート閲覧数)順になります。
また、18年から返信機能を使ってツイートをツリーでつなげていくやり方を多用した。そのためここに挙げるツイートから連鎖的にバズったものもあるが、すべてを挙げると煩雑になるため各月最多ツイートから一つだけをランキングする。
第5位
カルト保守系デマサイト・アノニマスポストの運営者情報を公開情報から突き止めていく記録。慰安婦叩きを行う者の正体と動機。あまりに醜悪。「運営者の前歴から考えても、反社会的勢力の新たな業態として保守系サイトが運営される問題を考慮すべき時代なのかもしれない」https://t.co/ngSPkC6R1B
— kaoruww (@kaoruww) 2018年7月6日
第4位
2015年に三井住友信託銀行がダイナースの日本事業をシティから買収。一気に感覚が古臭くなり、広告を見たダイナースホルダーから恥ずかしいから解約しようかと言われる有様で打ち切りに。この人ら何で不興を買ったのかマジでわからないだろうし、救いのない話だ。https://t.co/ZH9ISV9u8o
— kaoruww (@kaoruww) 2018年11月29日
第3位
「新潮45は50代の編集部員数人で雑誌を作ってるが、年収1000万円オーバーの人たちが月2万部(実際は16800部)の雑誌を作ってることそのものが経済活動として成り立ってない」というツイートをRTしたけど、これはメジャーな出版社(や新聞社)全体に言えること。全面的な崩壊が近いのでは。
— kaoruww (@kaoruww) 2018年9月24日
第2位
鶯谷駅近くのレンタル会議室で行われた1枚2160円の東京女子流撮影会。女子流のスタッフはこういうのを止めないのが本当に駄目。この辛そうな顔。いくら本人たちがもう一度武道館行きたいって言っても無理だよ。かわいそうに。 pic.twitter.com/jTg9kjbVVm
— kaoruww (@kaoruww) 2018年3月19日
第1位
1位だけ一連のツイートも記録しておく。
さくらももこの卓越したビジネスセンスに触れた記事や意見を見ない。多くのクリエイターは経営能力が低く「請求書出すのめんどう」みたいな話ばかりしてるし、せいぜい「たまたま身近にいた知りあい」に任せたりという程度。早い段階からマネジメントにプロを起用しライツ関連にも隙がなかった。 https://t.co/CdSswVgyvI
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月28日
デビュー当時からなぜか音楽出版に詳しかった荒井由実を彷彿とさせる。権利で出版社やレコード会社にいいように丸め込まれない能力とスタンスが、自らの作家性を十分に発揮した作品を残すことにつながったのだろうし、作品性を評価されるにとどまらない国民的存在になれた理由のひとつでもあろう。 https://t.co/CcABOZBiAU
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月28日
通りすがりですが、さくら先生が法令専門出版社に短期間でも勤務されたことで、権利関係が「どれだけ面倒か」「自分の手に負えるか」俯瞰する機会があったのは大きかったのかも?と当て推量しています。
— trish (@deprivedviera) 2018年8月30日
早大の応援歌作詞に名を残す法学部卒だった宮永氏とのタッグは、初期には最強最適だったのかと。
多くの人の目に触れ、クソリプまでいただくお約束の展開になっていますが一つだけ「それは考えたことなかった」というご意見があった。さくらももこは短大卒業後上京してぎょうせいに入社するも2ヶ月で退社している。ほぼ無視されている経歴だが、モロに法律関係であった。元夫の関与はご案内の通り。 https://t.co/qNXmhDd64S
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月30日
さくらももこWiki「短大卒業後ぎょうせいに入社、営業部に配属されたが、既に漫画家として活動しており夜中に執筆していたため日中の居眠りが多く、パソコンに頭をぶつけて故障させたりした。上司から「会社か漫画かどちらかにしろ」と言われ「漫画にします」と答え入社から2ヶ月ほどで退職した」
— kaoruww (@kaoruww) 2013年1月21日
しかしさくらももこファンのみなさんは元夫の話が好きなんだね… ドヤァって感じで「みーやんが〜」と来るよ…
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月30日
考えてみると、印税を払わずにすむ出版物で大儲けしている出版社に勤めていた漫画家が、創作者の権利をしっかり守る体制を自ら構築したというのは実によくできた話だなあ。感心する。 https://t.co/JmWUWppf3d
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月30日
巷間よく言われる「実家が八百屋で子供の頃から商売に親しみ」と、「元夫や賀来千香子の兄が」という2つのプロダクション経営上の成功理由には「なぜ初期からライツにこだわったのか」の理由がない。そこは「元夫がたまたま編集者だったから」で処理されていた。ミッシングリンクが埋まった感。
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月30日
むかし、たとえば大阪は船場の商家では長男がいても跡を継がせず、自分の店で働く手代を含めた見どころのある若者の中から跡取りを選び、娘と結婚させたという。息子だからといって当たりとは限らない。この方が商売がうまくいく可能性が高かったという。商家の知恵である。
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月30日
法学部を出て出版社に勤める、業界事情に通じた編集者。愛情と仕事上の信頼関係。重要なのは船場の商家と違い、親が決めた相手ではなく経営者当人が自分の相手として決めたということだ。子供じゃないのだから惚れた腫れただけではすまない。商家の子らしいといえばそうかもしれない。
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月30日
経営体制を確立し夫婦で共著も出しとうまくいっていたが、離婚後のエッセイもしくはインタビューで、元夫に対する嫌悪感を露わにしていた。しかしその頃には超売れっ子になっており、経営体制を刷新し再構築するだけの力が備わっていた。
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月30日
西武百貨店から賀来千香子の兄を経営幹部にスカウトするにあたり熱心にかき口説き、みごと成功。優秀なビジネスマンをヘッドハントする手際をみせ、人生と仕事上の重大なアクシデントも自らの手腕で乗り切った。
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月30日
この一連のエピソードから思い浮かぶのは女丈夫や女傑という言葉だが、本人はああいうふわっとした印象の人なのでこういったイメージは一切ない。創作者としての才能だけでもすごいのに、こんな世間知まであるとは。そして改めて、53歳は早すぎる。とても残念だ。
— kaoruww (@kaoruww) 2018年8月30日
2018年01月09日
フルーツパーラー レモンがいろいろたいへんな件
名古屋地盤のフルーツパーラー・レモンが「諸般の事情により」東京から撤退。高島屋東京店は今日11日まで、高島屋新宿店は今月30日まで。http://t.co/x4oktHUX サイトで発表したのが今月6日。「急なお知らせとなりましたことをお詫びします」ってほんとに急すぎる!
— kaoruww (@kaoruww) 2012年9月11日
高島屋新宿店の大リニューアルを機に直接通路に面するイートイン形式になり、しかも6席しかなくなってしまった。簡易スタンドみたいなもので、落ち着いてフルーツを楽しめる環境ではない。突然の撤退も残念だけど、妙な形での運営になっていたのも残念、というか不可解。
— kaoruww (@kaoruww) 2012年9月11日
高島屋新宿店地下にあったフルーツパーラー・レモンが突然撤退したのは2012年のこと。新宿店だけでなく、東京にあった2店舗を閉店し、本拠地・名古屋の3店舗だけを残すと伝えられた。
レモンを経営していたのは(株)カタオカインターナショナルフルーツ(Webアーカイブ)。代表の片岡隆春氏は、テレビで『山本益博が「果物の師匠」と仰ぐ』と紹介されたフルーツ界の有名人。服部調理師専門学校のサイトには特別講師として今でも掲載されている。
農林水産省のサイトには「果物の楽しみ方」(PDF)(HTML)という片岡氏の講演録があり、美味しい果物の選び方や切り方を話していて面白い。宮内庁にりんごジュースを献上したら紀子様が気に入られ、招待を受け作り方をレクチャーしたエピソードや、「本物を売る」ことが世間になかなか受け入れてもらえない難しさを語っている。
ふと、「あれからレモンは名古屋で繁盛しているのだろうか」と気になり検索したところ、意外な事実が。
倒産情報:(株)カタオカインターナショナルフルーツ(愛知)(データマックス)
2016年8月23日事業停止。負債総額3億円。他のサイトには「昭和56年8月設立のフルーツパーラー経営業者。百貨店内などでフルーツジュースやフルーツゼリーなどを販売し、各地に店舗展開していた。しかし、長期のデフレ経済と昨今の厳しい消費不況に売上高は減少、不採算店の閉鎖など行ってきたが、業績の改善には及ばず今回の事態に至った」とある。
調べていくと、16年10月4日に同社は名古屋地裁より破産手続開始の決定を受け、17年7月19日には片岡氏が破産の末免責を受けていた。
あの美しく、おいしいジュースやデザートは失われてしまいもう食べることはできないのか…
東京からの全面撤退もあまりに唐突だった。たしかに少々値は張ったかもしれない。今も食べログに残る新宿店のメニューの一部。


しかし実際食べてみれば、プロがベストのタイミングで提供するフルーツでこの味なら決して高くないと思えた。フルーツとはたしかに不要不急の、余裕がなければ後回しにされてしまうものかもしれない。長く続いたデフレ環境では、最高のフルーツを出すというコンセプトの店は、東京では高島屋、名古屋では松坂屋という客単価の高いデパートですら厳しかったのだろう。いや、デパートという高いマージンを取られる場所に出店していたことも余計に苦しくなった理由の一つだろうか。
そういえば1846年(弘化3年)創業の老舗で、千疋屋と並ぶ高級果物店の万惣も店じまいしてしまった。
2012年4月16日 池波正太郎が語る万惣
ここは東日本大震災による建築規制の変更が閉店の直接の理由ではあるが、その影響があるのは神田須田町の本店だけで、銀座松坂屋や新丸ビルの支店には関係がなかった。それでもすべての店舗を閉めてしまったのは、高級な果物を商うにはあまりに厳しい環境だったということだろう。
残念なことだなあ、と嘆いていたところまた思いがけない情報が。
丸栄フルーツパーラー”レモン”は"檸檬屋"として再オープンした模様(おいしいなごや)
レモン閉店後の16年9月から片岡氏の息子が、丸栄百貨店の店舗を引き継いだという。仕入れ先、パーラーのレシピ、店構え、店員もそのまま。えーっと会社は破産したわけで取引先とは大丈夫なのと思ったが、話がついたのでしょう。公式サイトを探してみたけど見当たらない。ともかく店としては続いてるようだし、よかったよかった。
と思ったらさらに、
名古屋の老舗百貨店閉店へ=「丸栄」、18年6月末(時事)
名古屋市にある老舗百貨店、丸栄は18日、2018年6月末に閉店すると発表した。建物の老朽化が進んだ上、消費者の百貨店離れで業績改善は難しいと判断した。外商など一部を除き、古くから地元で親しまれた大手百貨店の一角が消えることになる。
1615年に前身となる呉服店が創業。近年は主力の婦人服が苦戦して売り上げが低迷し、医薬品会社の興和(名古屋市)の傘下で立て直しを図っていた。興和は周辺ビルも含めて最大約2000億円を投じて跡地を再開発し、27年をめどに新たな商業施設の開業を目指す。
記者会見した丸栄の浜島吉充社長は、「テナント化を進めてきたが、業績改善のめどが立たなかった」と説明。興和の山下孝治副社長は、丸栄の屋号について「個人的に社名は残したいが、(再開発の)施設に残ることはないだろう」との見方を示した。(2017/12/18-17:59)
どうやら6月には檸檬屋も否応なしに閉店ということらしい。なんだかたいへん。まだ紆余曲折ありそうだが、なんとか生き残ってほしいものである。
<追記>丸栄閉店後の7月15日、栄から大須に場所を移し路面店として再開した模様。こじんまりとした店のようだ。長く続くことを祈る。
2018年01月03日
17年Twitter @kaoruww をふりかえる
ブログを読むデバイスは現在ほとんどスマホになっているらしい。ブログの更新をPCで行っていてスマホで読む機会がほぼないが、試しに当ブログをスマホで見てみると、下にスクロールするたび誤クリック狙いのSeesaaのバナー広告が追いかけてくる。その他の広告もうっとおしい。こんなブログを進んで読みたくないのは当たり前だろう。スマホ全盛になりずいぶん時間が経ったが、ようやくSeesaaから引っ越したいと真剣に思った。でも年に一度しか更新しないなら引っ越してもあまり意味がない気もする。今後の検討課題としておこう(先送り)。
恒例の、流れては消えていく主な前年のツイートを記録しておく。
番外
地上波レギュラーも持ち売れかけてたグラドル石原佑里子のツイッターアカウント・インスタアカウントが消滅。デビュー前の配信が今になって流出した模様。高崎聖子ルートではと。がんばってください。 pic.twitter.com/OTLzH7U0xT
— kaoruww (@kaoruww) 2017年4月14日
6位
https://t.co/kKYPbhsK9q
— kaoruww (@kaoruww) 2017年6月13日
鶴田真由と一緒に写る安倍昭恵はもちろんスピリチュアル業界でおなじみ、宮崎ますみはもはや本職、越智静香は先日チベット体操なるスピ系講座を主宰してると触れたばかり。女性のミッドライフクライシスはスピリチュアルでしか癒せないのだろうか…? pic.twitter.com/A87NichAeU
5位
ディープ・ステートってバノンがやってる極右サイト・ブライトバートが流してる「影の政府」ってデマのことか。こんなもん信じてる国会議員がマジでいるとは。偽メール信じる以上にどうかしてるだろ。民進党は代表だけじゃなく副代表までこんななのか。 https://t.co/DVvmEtUSEV
— kaoruww (@kaoruww) 2017年12月19日
4位
アイドル・オン・ザ・線路画像まとめ https://t.co/n8pfWXyehV
— kaoruww (@kaoruww) 2017年2月10日
なぜかアイドルグラビアの定番になっている線路上でのショット。松本伊代と早見優だけが書類送検されたのは「50を過ぎてのアイドルショットは許さない」という当局の固い決意の表れか。 pic.twitter.com/cJ5huLougK
3位
田代まさしの“おじさん”住吉会西口総裁 厳戒体制で行われた「忍ぶ会」ルポ (週刊朝日)
「僕の大好きな叔父さんが昨夜亡くなりました。僕達兄妹を、おふくろが亡くなって以来自分の子供以上に面倒をみてくださった叔父さん! 僕達兄妹は叔父さんの親戚でいれたたことをおふくろの妹である叔母さんに感謝するとともに、叔父さんのことを誇りに思って、これからも生きて行きます。合掌」(田代まさしのツイートがツーショット画像とともに削除されているため補足)
この田代まさしのツイートに、身内が亡くなったぶんしっかりしろだの薬物やるなだのともかく一言説教してやりたいクソリパー達の中に「西口茂雄では」と気付いた人が3人。まさかのリアル叔父貴である。
— kaoruww (@kaoruww) 2017年9月14日
2位
稲田朋美の不始末に“保守おじさん代表”「読売」「産経」が怒る怒る怒る 「社説」「産経抄」の苦言二重奏 文春オンラインhttps://t.co/TIZnk6yn4G
— kaoruww (@kaoruww) 2017年7月21日
稲田が更迭されそうだからか、保守おじさんが堰を切ったように稲田を叩き始めた。手のひら返しも甚だしい。
1位
草g「森くんはケンカも強かったしー」
— kaoruww (@kaoruww) 2017年11月4日
「桜っ子クラブ」でヤンキーと騎馬戦をした時、ヤンキーと乱闘に。森くんがイキったヤンキーにハイキックを決める。 pic.twitter.com/FnkRztcY6V
RT+FABの合計では、これが当アカウントの歴代1位ツイートとなった。今はなきSMAP強しということで、また来年お会いしましょう。やっぱ引っ越そうかなあ。
2017年04月25日
16年Twitter @kaoruww をふりかえる
16年に流れては消えていった主なツイートを記録しておく。
第8位
幕張メッセで14日から16日まで開催するYOSHIKI主催のビジュアル系フェスが、始まる前からグダグダで失敗フェスマニアにはたまらん予感がするという話。https://t.co/xMpOMFzi64
— kaoruww (@kaoruww) 2016年10月12日
しかも運営はウドー音楽事務所。やったぜ。
第7位
リッツの後継ブランドは「ルヴァン」。ナビスコカップもYBC(ヤマザキビスケットカンパニー)ルヴァンカップに大会名を変更。フランス語で発酵種の意。沢口靖子は引き続きCMに起用され、広告イメージを見るとルヴァンパーティーも開かれそうだ。 pic.twitter.com/qIUd31nDxY
— kaoruww (@kaoruww) 2016年8月16日
第6位
「会社は研修を増やしたり追加人員を雇い入れることもなく、週60時間、あるいは70〜80時間働いているわれわれを助けようという気がない」「バーボン売上高は2010年から2015年の間に52%増加した」
— kaoruww (@kaoruww) 2016年10月19日
人を増やさず日本のノリで残業対応させたら日本の労働者ほど大人しくなかったでござる https://t.co/65iWiuwneC
第5位
よく見たら広島弁護士会のアイコンもどうかしてるな pic.twitter.com/IOIsW7UeLZ
— kaoruww (@kaoruww) 2016年9月12日
第4位
DeNAの医学デマサイト「Welq(ウェルク)」によって検索結果がめちゃくちゃになり正確な医学・健康情報が探せなくなったと騒ぎになっているが、製薬会社メルク(サイト名の元ネタはこれか)が無償で網羅的な情報を提供している。https://t.co/VMpaz69ybu
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月2日
第3位
しかしパリ〜ダカールラリーにベスパのワークスが参戦して4台中2台完走とか、そんな無茶なことしてたのか。砂漠を横断するスクーター… pic.twitter.com/YPlYJg565C
— kaoruww (@kaoruww) 2016年4月21日
第2位
地下アイドルよりシンガーソングライターの方がさらに危ない目に遭いやすいという事実を知ったが、こういう話聞いたことあるなーと。ギャラリースト―カーだ。ほんとタチ悪いよ。
— kaoruww (@kaoruww) 2016年5月23日
女性作家を悩ませるギャラリーストーカー その傾向と対策 https://t.co/PT3sPAooiP
第1位
これは15年のリンガーハット連続ツイートと同様、まとまった話題なのでひとつということで。
改めてトップバリュ598円ウィスキーのサイトを見た。レビューもあるのだがひどいなこりゃ。5つ星満点で2.5。この悪評をきちんと載せるイオンの豪胆さは嫌いではないが、それにしても。https://t.co/sk3RTAq3Bp pic.twitter.com/PJbSxjgesD
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月12日
「お酒は嗜好品なので好みがあると思いますが、今まで飲んだどのウイスキーのなかで一番まずい」
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月12日
「ウィスキーと呼べるものではないと思いました。何を飲んでいるのか自分でもよくわからなくなってしまいました」
「一口飲んで愕然としました」
「ウィスキーだと思うと騙された感覚が強いですね」
「 これはウィスキーではなく、着色した甲類焼酎です」
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月12日
「炭酸で割っても不味いのでグレープフルーツを混ぜれば薬品臭が消えて飲めるようになりましたが1杯飲んだ時点でこれ以上飲むと悪酔いする前兆がみえたので流しに全部棄てました」
レビュー28件中☆1つが13件。もうやめてライフはゼロよ
「トップバリュになに期待してるの。安物が安物なりの品質なのは当たり前」という意見も多い。一見もっともな世間知のようだが、トップバリュに期待している人などいない。「安いんだからその程度なんだろうな」という事前に十分下げたハードルを易々と下回ってくるところに驚きがあるのだ。
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月13日
前エントリでトップバリュはまとめたのでかぶってしまうが、そこは記録ということで。ではまた来年お会いしましょう。
2016年12月14日
消費者の信頼をギリギリまで試しにくるイオンのPBトップバリュ、ギリギリどころか大幅にアウト
おーい!みんな大変だ!いよいよ俺達のトップバリュから720ml 554円でウィスキーが登場だぜ!パッケージがもはや不味そうとか垢抜けないとか適当とかなんかそういう粋を完全に超えてきてるんだぜ! pic.twitter.com/eMRyiXjopi
— 古賀及子 (@eatmorecakes) 2016年12月11日
ブランドイメージ調査をしたらトップバリュの数値があまりに低く、トップの岡田氏自ら「もうこんなブランドやめてしまおうか」と言ったという。いくつものパッケージ案の中からわざとイメージ悪くする物を選んでるのではと思うことがあるが、さすがにこれはひどすぎる。
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月12日
改めてトップバリュ598円ウィスキーのサイトを見た。レビューもあるのだがひどいなこりゃ。5つ星満点で2.5。この悪評をきちんと載せるイオンの豪胆さは嫌いではないが、それにしても。https://t.co/sk3RTAq3Bp pic.twitter.com/PJbSxjgesD
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月12日
「お酒は嗜好品なので好みがあると思いますが、今まで飲んだどのウイスキーのなかで一番まずい」
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月12日
「ウィスキーと呼べるものではないと思いました。何を飲んでいるのか自分でもよくわからなくなってしまいました」
「一口飲んで愕然としました」
「ウィスキーだと思うと騙された感覚が強いですね」
「 これはウィスキーではなく、着色した甲類焼酎です」
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月12日
「炭酸で割っても不味いのでグレープフルーツを混ぜれば薬品臭が消えて飲めるようになりましたが1杯飲んだ時点でこれ以上飲むと悪酔いする前兆がみえたので流しに全部棄てました」
レビュー28件中☆1つが13件。もうやめてライフはゼロよ
『想像を超えて不味かった』『ウイスキーを使用したハイボール缶の中でも、まず最低』『新ジャンル酒でも飲んだ方がずっとマシ』 / “空と虹と恋と 最低最悪のハイボール缶、トップバリュの芳醇な香りハイボール” https://t.co/5SldAo4RE2
— 在華坊 (@zaikabou) 2016年12月13日
トップバリュ4つのブランドhttps://t.co/U0ZIVZ86E5
— アゴウ (@agou2) 2016年12月13日
トップバリュとベストプライスは地雷率が高そうだな・・・値段相応という事か。
イオンウイスキーでぐぐると、これが上位に来るのね / “特集 1000円以下の国産ウイスキーを比較する : RERAのウイスキーブログ” https://t.co/QkalqKTijo
— KOW(つ∀`) (@kow_yoshi) 2016年12月13日
トップバリュのウィスキーの話題で「そんなにまずい酒なら料理にでも使えばいいのに」と言う人がけっこういるが、料理しない人だろうな。変な酒なんか使ったら鍋丸ごと全滅する。
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月13日
近所のスーパーがことごとくイオングループに飲み込まれていって元々の高品質PBが姿を消してトップバリュ一色なんだよ…
— meals (@mealsready) 2016年12月14日
英国版イオンみたいなもんであろうWaitroseのPBウィスキーは別にそんな不味くなかったけど、やはり本場との差なのか。あるいはかつてウィスキーと称して変なもん売ってた日本史の汚点がそうさせたのか。
— 無謀庵 (@Mubouan) 2016年12月12日
イオンのトップバリュから当たり商品見つけることって可能なんだろうか(疑問)
— アノマロカリ右衛門左衛門 (@mojomojopon) 2016年12月14日
「トップバリュ」でツイッター検索するとその圧倒的評価の低さ、人柱が発見したそこそこイケるらしい商品(評価者がどういう人かわからないので信用するのはこわい)など様々な情報が得られる。イオンの中の人はこの結果を上層部に見せ、ブランドの改廃を含めた抜本的見直しを図るほかなかろう。
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月13日
流通各社のPB商品つーのは、一般に普及しているメーカー定番品品と同等かちょい下くらいの品質で、値段はちょい安い、ってのが長いこと基本的なラインだったと思う。
— Daiji (@Daiji75) 2016年12月13日
例のウィスキーは知らんけど、確かに個人的な経験でイオンPB商品は「あれ?」と思う事、多いなあ
安いは正義
— Daiji (@Daiji75) 2016年12月13日
安ければ大抵のことは許されるもんだけど
それでも超えちゃいけないラインはあると思うんだ
そこを下回ると「安かろう悪かろう」ではなく、裏切りと取られる
イオンPB商品の幾つかはその閾値近くまで攻めてるような気が
だからトップバリュ食品はディストピアSFの下級市民ごっこのためのものなので、普通の可食物と思っちゃだめ!https://t.co/BJMMLm6TtH
— しろっくま@今日も1日がんばるぞい (@minek) 2016年12月13日
イオンのウィスキーの人工感すごいし、きっと未来はイオンの人工肉や人口穀物で下層民は生きていくんだね…「ちくしょう、たまには本物のステーキを食ってみてえもんだぜ」って人工肉を齧りながら今日も工場で労働するんだ…
— ティニー@銀河鉄道 (@antiny__) 2016年12月11日
現状ではこれが一番穏当なトップバリュとの付きあい方に思える。なにか設定もなしに「大手流通業者のプライベートブランドだからそこまでひどくないだろう」などと甘い態度で臨むとかなりの確率でショックを受ける。特に食事時のダメージは大きいから注意が必要だ。
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月13日
「トップバリュになに期待してるの。安物が安物なりの品質なのは当たり前」という意見も多い。一見もっともな世間知のようだが、トップバリュに期待している人などいない。「安いんだからその程度なんだろうな」という事前に十分下げたハードルを易々と下回ってくるところに驚きがあるのだ。
— kaoruww (@kaoruww) 2016年12月13日
@kaoruww
— 彼女の体型が瑞鶴の人@鹿屋 (@gf_body_is_zui) 2016年12月14日
本来の綴りはトップバリュー(Top value)。
イオンの商品はトップバリュ(Top valu)。
良い(e)物が無いトップバリュ、と覚えましょう。
2016年08月13日
タワーレコード立川立飛店に行ってきた
前々回の「多摩地方のタワーレコードに行ってきた」というエントリは、タワーレコード吉祥寺店の東京パフォーマンスドール(TPD)と、できて間もないららぽーと立川立飛で行われたアップアップガールズ(仮)のイベントの模様だったが、今回はららぽーと立川立飛のTPD「恋愛カオス」のリリースイベントである。
お盆の土曜日13時と16時半に屋外会場で行われたタワレコ主催のミニライブ。同じタワレコ主催でフードコートでも15時半と16時半にライブをやっていたらしい。立川立飛のタワレコは屋外・フードコート・インストアと3か所の会場を使い多数のイベントを行っている。
ららぽーと立川立飛フリーライブおしまい
— みーさん (@happybasedays) 2016年8月13日
場所柄、子供連れが多いせいかしきりに手拍子で盛り上がる
個人的には暑い夏のイベントにしては屋内なのは有り難い pic.twitter.com/FE3KVk8r2p
タワーレコードららぽーと立川立飛店
— 蓮音まゆ@10/8森は生きているレコ発 (@mayuhasune) 2016年8月13日
フリーライブでした。
8/13(土)
ららぽーと立川立飛3Fフードコートフリーライブ タワレコ主催
蓮音まゆときしのりこちゃん
おかげ様でありがとうございます\(^o^)/ pic.twitter.com/Cdp1UnURyv
フードコートでのライブって観たことないけど、なかなかやりにくそうな環境ですね……
ともあれ私は屋外会場へ。すでに2回目のリハーサルが始まっていた。リハーサル終了後「もうすぐ始まりますので」というアナウンスがあり手持ち無沙汰にしていたところ、なんとメンバーがチラシを配り始めた。多摩モノレール駅直結のららぽーとに入るところに屋外会場があるため、通りすがりの人がわりといる。おじいさんなどにも積極的にチラシを渡していて、ライブと握手会、さらに撮影会までやるのにアイドルは大変だ。
そうこうするうちにライブ開始。最初は衣装の上にNHKのどーもくんTシャツを着て準備運動として一曲。
いったん舞台袖にはけてTシャツを脱いで本番開始。4曲連続、MC、2曲で締め。計7曲だからTPDのリリースイベントとしては大盤振る舞いだろう。1部は5曲だけだったようだし。セットリストと恒例のヲタ晒し画像を。
#ららぽーと立川立飛 A部
— 東京パフォーマンスドール(TPD) (@TPD_official) 2016年8月13日
どーもびくす
1.WE ARE TRD type2
2.恋しさと せつなさと 心強さと
3.BRAND NEW STORY
4.Airport
MC
5.純愛カオス
6.十代に罪はない#TPD2016 pic.twitter.com/1cmvOzK6ee
屋外なので、タワレコ吉祥寺の天井が低く圧迫感のある謎デッドスペースを利用したイベント会場と違い、開放感があって気持ちがいい。お客の人数的には中央線の駅から徒歩数分の吉祥寺店と、さらに多摩モノレールに乗り換えて徒歩0分の違いはあるが、おおむねこんな感じでしょう。
「恋しさと せつなさと 心強さと」が始まった時「あーTPDは小室の曲が多いから小室カバーもやるようになったのかー」と思ったが、よく考えてみたら(よく考えなくても)篠原涼子はTPDのOGなんだった。今は市村正親の嫁として認識してるので忘れてた。これを出した時は、まだ篠原はTPDに所属していたそうな。辞めてなかったとは知らなんだ。だったらTPDの関連曲としてカバーしてもOKですね。
TPDは相変わらず良いパフォーマンス。改めてみんなスタイルがいい。ひとり茉麻的な感じでムチッとした人がいるが、他は全員シャープ。腹筋バッキリの子もいる。みんな普段から厳しく節制してるんだろう。えらいなあ。
握手会は9人を3組に分けてどれかを選ぶシステム。司会のにいちゃんが「一曲入り500円のシングルでも握手券が付きますからお気軽にー」と言っている。ヲタが全員と一回握手しようとすると3枚1500円払うことになり、CD1枚で全員握手という普通のシステムより枚数・売り上げともに稼げる。なるほど。
MCでは、明日は上西さんが9人のうちで初めて20歳になるという話で盛り上がっていた。久しぶりに1期の人気曲「十代に罪はない」をやったのは、そういう事情だからと。2013年6月から始まった第2期TPDも4年目に入ったが、まだまだみんな若いのだ。手短かと言いつつそこそこ長くなったのでこのへんで。
2016年05月06日
一部上場企業にまではびこる水素水ビジネスに、理化学メーカーがまさかの参入
これが公式サイトだが、惹句の一つ一つがうさんくさいながらも薬事法的に尻尾をつかませないという内容。優秀な人材のリソースをこんな詐欺的商法に使っていること自体、十分犯罪的であろう。
この伊藤園のサイト、ダラダラ下に続く楽天同様の情弱向けサイトであることからもわかるように、明らかに知的に問題がある人をターゲットにした造り。極めて慎重に健康面での効能を書かずイメージのみで健康にいいと表現する手法を駆使した内容。健康食品業界のお手本を上場企業が示したというわけか。
— kaoruww (@kaoruww) 2016年3月31日
怪しい商売“水素水”に手を出した伊藤園、水素が抜けにくいとは言ったが体に良いとは言っていない https://t.co/LFhDcGLU7Z
— 全力2階建 (@kabumatome) 2015年11月17日
当然ながらこんなインチキ商品を売りだすとは大企業にあるまじきことと批判されている。しかし若い女性を中心に「なんとなくカラダに良さそう」というイメージで人気があるようだ。
最近お仕事行く時にかかせないもの
— 真野恵里菜(Mano Erina) (@erina_mano) 2016年3月28日
水素水とおにぎり。
今年入ってから
体力勝負なお仕事が続いているし
短時間で食べられるものを
ということで毎朝おにぎりを作る。
朝はフルーツを多めに。
お昼はしっかりと
夜はお肉とサラダをメインに。
今の私にはこれが1番合う😎😎
頑張る!
意識高い系の女優さんを例に挙げてしまい申し訳ない。
そして、やたら儲かっているので新規参入が絶えないという水素水業界に思わぬ企業が登場した。
生協の宅配カタログに、ついに「水素水ポット」なる怪しげ商品が〜
— 片瀬久美子 (@kumikokatase) 2016年5月5日
ついに私の生活圏に進出してきたか…。
お値段が7000円近くもするよ。
ありがちなトルマリン入り。。。(^_^; pic.twitter.com/e1PP508pVn
HARIO? HARIOってあのコーヒーとか調理器具の?
取説に「水素は空気中に放散しやすいため、コップに注いだ水素水はすみやかに(15分以内)お飲みください」とある。慎重にも効能などは書いていない。https://t.co/4JdQOuU51o
— kaoruww (@kaoruww) 2016年5月6日
創業95年、医療用ガラス素材も製造するメーカーが自ら信用を落とすようなことをするとは…
実はこのHARIOという会社、一般にはキッチンまわりのメーカーとして知られるが、日本の科学・化学を支える縁の下の力持ちだ。ビーカー・フラスコ・ガラス管、はては小柴昌俊教授がノーベル物理学賞を受賞するきっかけになった実験施設・初代カミオカンデのガラス部分を製作したという技術力のあるメーカーなのである。
HARIO-理化学用・工業用ガラス
20インチ光電子増倍管開発ストーリー(浜松ホトニクス)
陽子崩壊実験ではタマを水中に長期間にわたって沈めるという点を考慮し、水に直接触れるガラスバルブにはハリオ32という耐水性に優れたガラス素材を採用した。ハリオ32はフラスコや電子レンジ用食器、コーヒーサイフォンなどに使われている耐熱性にも優れたガラスで、膨張係数が32と小さくて硬い。この種のガラスの光電子増倍管への採用は、これが初めてであった。
こんなちゃんとした会社がなぜエセ科学で儲けようとするのか。単なるポットをぼったくり価格で売ることが恥ずかしくないのか。これまで積み重ねてきた業績の自己否定だと思わないのか。これまで真面目に製品を作ってきた職人が気の毒だ。
「水素水などしょせんただの水だから飲んだところで害はない」と、擁護というより事態を矮小化する向きもある。でもそれでいいのだろうか。エセ科学がはびこるということは、思わぬ悲劇を自ら招くということだ。母親は我が子によかれと思ってあやしげなものを飲ませ、お年寄りは長寿を願って危険なものを食べる。そしてそれぞれが奇妙な健康法にハマり医者の言うことは無視する。人にも勧める。現代社会を未開の部族が闊歩するようなものだ。いいわけがない。
伊藤園のような大企業がモラルをかなぐり捨ててインチキな商売をするばかりでなく、科学に携わるメーカーまでもが参入する水素水。「立派な会社がやってるんだから」と信用する人を一方的に責めることはできない。科学者のみなさんに措かれては、エセ科学で金儲けする同業者?に公開質問状を出して企業理念を問い質してもいいし、ましてやそんな企業が理化学機器を作っていたら当然買わないという意思表示をして抗議すべきではないだろうか。エセ科学を広める者は科学者を侮辱していると考えるべきだろう。
2016年02月14日
多摩地方のタワーレコードに行ってきた
明日タワレコ吉祥寺で14時と17時半にTPDがイベント。浅倉大介の新曲やるのは間違いないけどなあ小室哲哉の曲やるなら行くんだけどなどと動画を観はじめてしまいまずい、というか懐かしい。https://t.co/hoLKqLEZkZ https://t.co/ZO6gdU5qvH
— kaoruww (@kaoruww) 2016, 2月 10
新旧の東京パフォーマンスドール(TPD)「ダイヤモンドは傷つかない」動画を貼ったツイートをした翌2月11日の建国記念日。これまで何度か行ったことのあるタワーレコード吉祥寺店へ。ここは吉祥寺駅からほど近いヨドバシカメラ吉祥寺店の中にあるが、イベントは6Fの店舗内ではなく2Fで行う。この2Fのスペースというのが妙な所で、普段はドアが閉まっていて入れないデッドスペース。天井が低いから臨時のステージに上がった演者が手を挙げると届いてしまいそうだし、お客もジャンプ禁止という場所だ。
本日開催!!
— タワーレコード吉祥寺店 (@TOWER_Kichijoji) 2016, 2月 11
【イベント情報♪】
◆東京パフォーマンスドール
◆2/11(木)@14時A17時半
◆ヨドバシ吉祥寺2Fイベント会場
ご予約受付は、12時スタート!
(ジョージ)#TPD2016 pic.twitter.com/37e0o5BUga
私は14時からの1回目に行った。開始3分ほど前に到着すると、今までこの会場で見たイベントで一番お客が多い。ステージはまるで見えない。前半分ほどのスペースは事前にCDを買ったお客が優先的に入れるスペースで、そこは全員着席(とはいえ椅子はなく冷たい地べたに座る)なのだが、そこすら見えない。
一番後ろでだめだこりゃと思ったが、もうすぐ始まるし2、3曲音だけ聴いていこうかと立っていると開演の注意事項を伝えるアナウンスが始まった。声出し禁止ジャンプ禁止など店内イベントの中でもなかなか厳しい環境のようだが、私にはヲタの胴間声が響くようなイベントよりよほどありがたい。
最後に意外な展開が。スタッフが後ろから見たところ、ステージがまったく見えないので優先スペースで座っている人たちは極力前に詰めて座ってほしい、そして空いた後方の座りスペースに入りたい方はどうぞ、というもの。立ち見客を減らしたいということのようだ。後ろの人にはいい話のはずだが、こういう時不思議と殺到したりはしない。立ち見は「ちょっと見てみよう」というフリの客も多いし、いったん入って座ったら途中で退席するのは厳しい。私にしてもまったく見えないんだからちょっと聴いて出ようかなと思っていたくらいだ。
それでも立錐の余地もない立ち見客が少しづつ優先スペースの中に入っていく。私は一番後ろにいたのだが、急遽作られた優先スペースへの入り口側にいたものだからまわりにいる人たちの動きに流されるように中に入ってしまった。え、これ途中で出られないなと困惑したが、優先スペースはさすがに見通しがいい。お尻は冷たいがミニライブだしそう長くはないだろうということで、ありがたく鑑賞させてもらうことにした。
オーバーチュアの音が鳴り響き、ライブスタート。小さなステージで動きにくいはずだが、頻繁なポジションチェンジもスムーズで、鍛えられたダンスには見ごたえがあった。生で見るとかっこよさが際立つ。
@部
— 東京パフォーマンスドール(TPD) (@TPD_official) 2016, 2月 11
1.ダイヤモンドは傷つかない
2.HEART WAVES
3.気持ちはING
4.FIRE
MC
5.逆光×礼賛
A部は17:30〜(集合17時)です😊#TPD2016#東京パフォーマンスドール#リリースイベント pic.twitter.com/zM96anq1nh
TPDのイベント恒例のライブ後のヲタ晒し。今はどこのアイドル現場も似たようなものかもしれないが、TPDの場合旧TPDヲタ(当時はファンと言った)がいるためか、特に歴戦の勇士(婉曲表現)が多いかもしれない。
そういえば昨日のヨドバシ吉祥寺のイベントのMCで浜崎さんが「私とりあえずアマゾンで調べちゃうんですよねー」と言い出し、ヨドバシでええんかいなと思ったらリーダーが話に割り込んできた。止めるのかと思いきや「アマゾン早い!知ってる?プライムすごいよね!」とかぶせてきた。大丈夫なのか。
— kaoruww (@kaoruww) 2016, 2月 12
A部
— 東京パフォーマンスドール(TPD) (@TPD_official) 2016, 2月 11
1.十代に罪はない
2.夢を
3.SURVIVAL!!
MC
4.逆光×礼賛
5.DREAMIN'#TPD2016#東京パフォーマンスドール#ヨドバシ大好きですよ笑 pic.twitter.com/3j3MhwbPM9
17時半からの2部は一曲目「十代に罪はない」だったのか。冒頭は小室曲でいくわけね。ツカミが大事ということか。
— kaoruww (@kaoruww) 2016, 2月 11
2部のヲタ晒しツイートに「#ヨドバシ大好きですよ笑」とフォローが入っていた。「十代に罪はない」もいい曲だなあ、というかこういう小室サウンドに親しんだ世代が足を運ぶので一曲目からツカミはOKということなのだろう。久しぶりのリリースイベントだったらしく、ヲタも待ちかねていたのか大盛況であった。5曲だが充実した内容で、基本在宅の私がチケット買って見に行こうかなと思ったくらいだから、通りすがりの人にアピールしたいインストアイベントとしては大成功なのではないだろうか。
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金融市場がリーマンショック級の混乱の予感に怯える12日を終え、明けて13日土曜日。15年12月10日にグランドオープンしたばかりのららぽーと立川立飛にあるタワーレコードでアップアップガールズ(仮)のリリースイベントがあるというので、ストアコンパリゾンという名目で行ってみた。
本日!13時、16時、18時30分から、アップアップガールズ(仮)のミニライブ行います!!
— タワーレコードららぽーと立川立飛店 (@TOWER_Tachi2) 2016, 2月 13
すでにファンの方々が集まっています!!#アップアップガールズ #アプガ pic.twitter.com/wgtXE8CJ37
アプガ人気です!!!
— タワーレコードららぽーと立川立飛店 (@TOWER_Tachi2) 2016, 2月 13
盛り上がってます!!#アップアップガールズ #アプガ pic.twitter.com/TXUF7MKlqi
1回目の13時の回の様子がこれ。ららぽーと立川立飛でのアイドルイベントはこれが初めてだそうだが、ちょっと客入りが少ないような。JR立川駅から多摩モノレールに乗って2駅目の立川立飛駅直結なのだが、1.5kmほどを4分乗って210円という多摩モノレール価格。公共交通機関はバスしかないライバルのイオンモールむさし村山に比べればなんぼかマシかもしれないが、実際行ってみると天気のいい土曜にしてはフードコートも混んではおらず、オープン間もないのにちょっと心配な感じ。
私が行ったのは2回目の16時。客入りは1回目とほぼ変わらず。
本日二回目!アップアップガールズ(仮)ミニライブはじまりました!
— タワーレコードららぽーと立川立飛店 (@TOWER_Tachi2) 2016, 2月 13
一回目を超える多勢の方々です!#アップアップガールズ #アプガ pic.twitter.com/HE6C0Xc72x
今回はいつものコスチュームではなく、メンバーによるスタイリングで一人当たりの予算は7777円とのこと。他のメンバーはそれぞれ年相応に見えるのに、古川小夏さん(右)だけはららぽーとに子連れで買い物に来たセレブ妻みたいになっていたのは不思議であった。
左の森咲樹さんはすっかりきれいなおねえさんになっていて、11日に見たTPDの上西星来さんがRayの専属モデルなのだから、森さんだって背は高いしどこかのモデルになっていてもいい。でもファッション方面は弱そうですねアプガのマネジメントは。
2公演目も盛り上がっております!こちら、ららぽーと立川立飛でアイドルグループのLIVEを行なうのは初めてとの事!!とても光栄です!!♪#uugirl #アプガ pic.twitter.com/oKwyqpHrYr
— upupgirls-official (@uugirlsofficial) 2016, 2月 13
【アップアップガールズ(仮)】
— T-Palette Records (@TPalette) 2016, 2月 13
佐藤綾乃コーディネートイベント@ららぽーと立川立飛ありがとうございました!次は3/5ららぽーと富士見にて関根梓コーディネートイベントの開催が決定!
明日はツアー横浜公演!!#アプガ #uugirl pic.twitter.com/jwHXmyiYdm
2月の屋外イベントだが天気に恵まれ寒くはなかった。ここも大声を出したりジャンプは禁止で、快適に見られてラッキー。アプガは安定のパフォーマンスで最前数列のおまいつの皆さんは汗をかくほど盛り上がっていたが、これくらいの客数でやるのはちょっともったいない気はした。今年は武道館を目指しているそうで、このリリースイベントも4月5日発売のタイトル未定曲の予約を取るためのもの。オリコン3位が目標で、これで勢いをつけ武道館へということらしい。
武道館は東京女子流・ベイビーレイズなどがけっこうなガラコン(クラシックのガラ・コンサートではなくガラガラコンサートの略)をやってしまい、そこから失速したと言われている。また成功した場合でも、目標を達成した後ヲタに達成感が出てしまい熱が冷める傾向も指摘されている。
アプガの武道館宣言はかなり不安を感じるところだが、アイドルは長くやればえらいというものでもないし、もし武道館にたどり着くという大きな花火を打ち上げられたなら以て瞑すべしということかもしれない。せっかくだからさんざん武道館でやると言っておいて、チケットを発券したら会場が日本武道館ではなく綾瀬の東京武道館だったというギャグをやってほしい気もする。
アプガはハロプロではないがアップフロントではあり、もし日本武道館が決まればハロヲタも恥をかかせないように足を運ぶことだろう。そういうところハロヲタは義理堅いのである。後先考えずに、行けるチャンスがあるなら行ってしまった方がいい。終わった後のことはその時考えればいいことだ。健闘を祈る。
2016年01月31日
2014年・15年Twitter @kaoruww をふりかえる
前回更新したのが7月27日なので半年ぶり。いやーブログにまとめて書くような出来事もなくてねえ。15年の初更新は2月11日で「8月15日の更新から早半年」なんて書いている。パターンが同じ。15年の更新回数はたった4回。でもすっかりツイッターに移行してるからこんなもんでしょう。なのに一応ブログがホームという意識はあるから不思議。留守しっぱなしだけども。
ブログに書くネタがなくて13年にツイッターでRTされたツイートランキングをまとめたことがある。流れて消えるものだから記録しておこうと思って。これが13年分だったから14年分もやってるはず…と思ったらやってなかった。さっそく忘れている。忘れてたことすら今知った。そういうわけなのでfavstarのベストツイートに残っていた14年・15年分を記録しておきます。
2014年
5位
「産経新聞の読者投稿欄の手紙を毎日20〜30通読んでからまともなものだけを論説のお爺さんに渡す係」をしていた人の話。ネットでたいへん活動的なあの人たちの動機とはなにか。おもしろい。http://t.co/wnbneBNJkL
— kaoruww (@kaoruww) 2014, 6月 18
4位
ちなみにゼンショーというかすき家は店舗で働くアルバイトを、個人請負・業務委託という形で雇用しているから残業代は払わないというような無茶なことをしている会社。すき家の労務管理が失敗して労働者が辞めたからといって、これを基準に外食末端現場の崩壊と断ずるのは拙速だと思う。タチが悪すぎる
— kaoruww (@kaoruww) 2014, 3月 20
3位
丸善/ジュンク堂書店を吸収合併http://t.co/OffSDFvxRA
丸善売上高213億9400万円、経常利益3億4100万円、当期利益2億6900万円
ジュンク堂売上高503億1000万円、経常損失1億6200万円、当期損失1億6300万円
社名は丸善ジュンク堂書店に。
— kaoruww (@kaoruww) 2014, 12月 24
2位
4月1日に店に行ったらティッシュが全部売り切れていた。石油ショックから40年、主婦の行動の変わらなさには理由があるんだろう。で、2日にはもう在庫が回復していた。5箱で194円。増税前より下がっとる。部屋に買いためたティッシュの山を見て彼女たちは何を思う。満足してるからいいのか…
— kaoruww (@kaoruww) 2014, 4月 2
消費税が5%から8%に上がった直後。1年9か月前だがずいぶん昔のことのように思えますね。
1位
カフェで女性客を集団暴行 容疑の従業員ら逮捕 - 産経 http://t.co/kBAloCFMx7
いちおう周知しておきますが、ペッパーランチの店舗の多くは店名を「いきなりステーキ」に変え、たいへん業績好調とのことです。http://t.co/9pwnDv2puq
— kaoruww (@kaoruww) 2014, 11月 9
この事実を知らない人が多かったようで、周知した甲斐があるというもの。
そして15年分。
同じように5位から並べようとしたものの、4〜7位が「リンガーハットを日本マクドナルド出身の社長がダメにした」というサイゾー系ビジネスジャーナルのデタラメな記事を批判した連続ツイートによるものなので、個別のツイートを貼っても意味が通りにくい。誰かがTogetterにまとめていたのでそれにリンクしておきます。この方が楽なので。代表して4位にあたる、連続ツイートの始まりを。
マック元社長に潰されかけたリンガーハット、批判&反対殺到の戦略断行で鮮やかな復活 http://t.co/CWhDA6vnKO
創業者が招聘したマクドナルド元社長に潰されかけた会社を救ったというストーリー。外食チェーンストアを見ている人間からすると事実関係からして間違っている記事
— kaoruww (@kaoruww) 2015, 6月 27
3位
週刊文春の広告に大きく「タマゴ週4個で糖尿病は防げる」「コーヒーと緑茶で長寿のすすめ」「100歳で1500m泳いだおばあちゃんの生活習慣」とあり、「壮快」や「わかさ」みたいな健康雑誌と見まごうばかりになっていて高齢化を痛感する。 pic.twitter.com/k0hzqBHge3
— kaoruww (@kaoruww) 2015, 5月 13
「週刊文春もこんな年寄り向け記事を載せるようになってしまったか。そのうち週刊新潮と区別がつかなくなるのかな…」などと思っていたらさにあらず。16年に入ってからベッキーの不倫をすっぱ抜きすべてのCM打ち切り、休業へ。さらに甘利TPP担当大臣に賄賂ネタを仕込んで辞任に追い込むという大暴れ。考えてみればSMAPの独立・解散の大騒動も1年前の文春によるメリー喜多川独占インタビューから始まったものだ。自ら事件に火をつける放火魔としてとてつもないパワーを発揮していて、そら恐ろしいくらいである。
2位
PASSPO☆槙田紗子、体調不良でライブ活動休止発表 オリコンhttp://t.co/Lkuh1ggiL4
5月31日に活動休止するアイドルが0時33分にぶっちゃけはじめたとたんにアカウントに鍵がかかった。プラチナムこわい…… pic.twitter.com/29Ema57BJG
— kaoruww (@kaoruww) 2015, 5月 13
2015年はアイドル戦国時代が終わった年として記録されるのかもしれない。その象徴的な出来事はももいろクローバーZ紅白歌合戦落選(その後なぜか卒業宣言)ということになるのだろうが、こういうのもありましたねという裏の記録。
1位
神田〜秋葉原間で架線を支える柱が完全に横倒しになり、山手線全線と京浜東北線が運休。運転再開の見通し立たず。「日曜でよかった」と思うか「せっかくの日曜なのに」と思うか、社会性が問われる。 pic.twitter.com/OywDzGqOSV
— kaoruww (@kaoruww) 2015, 4月 11
RTもこれくらいになるとクソリプも増えるし多少のうっとおしさが出てきますね。このツイートにより13年2月28日の、引用だけで自分の言葉が一文字もないツイートが最多RTという状態がようやく終わった。
私はどんなものがRTされるかわからないし、わからないから狙って書くこともできない。たまにネタツイートっぽいことを書くこともあるが、自分がおもしろければそれでいいやどうせひとりごとなんだし、と思っている。でも結果としてウケればそれはそれでうれしいものだ。最近、テレビ放送直後の時事ネタをお約束のフォーマットに入れてつぶやいた。大喜利は苦手なのでふだんは参加しないのだが、これは我慢できなかった。
ジャニーさんに謝る機会を木村君に作ってもらいこれまで通り活動を続けることになった4人は疲れからか、不幸にも黒塗りの高級車に追突してしまう。後輩をかばいすべての責任を負った三浦に対し、車の主、暴力団員谷岡に言い渡された示談の条件とは…
— kaoruww (@kaoruww) 2016, 1月 18
年明け一発目からホモネタかよ! ということで、今年もブログ更新は少なくなりそうです。ツイッターはゆるゆるやってるのでそちらをということでひとつ。
2015年07月27日
「アイドル紅白歌合戦」なる番組を放送した東京メトロポリタンテレビジョンの見解を問う
アイドル紅白(MX)。ここでしか見られないドクターHIRO……。
— 内田名人 (@tuyama_30) 2015, 7月 26
画面は一見して妙だ。狭苦しいスタジオに固定カメラ。地下アイドルの下にはもっと下があったのかと思い知らされるルックスとパフォーマンス。司会者の下手な仕切り。なにより不可解なのはその司会者たちだ。総合司会を名乗る女と紅組白組それぞれに男の司会がいるのだが、白組の司会者が異様なのだ。スーツを着たでかい図体で仏頂面のまま微動だにせず、滑舌の悪いしゃべりで白組出場者に毒づくのだが、どういうわけか他二人の司会者はこの男を持ち上げるようなリアクションしか取らない。
『怪奇大作戦』に続いてTOKYO-MX2で始まった『第3回アイドル紅白歌合戦』という番組。いくら地下アイドル集めた超低予算企画だからといっても、このグダグダ感は凄いなあ。もう寝ようと思っていたのに気になってテレビ消せない(^_^;)
— Multipleman (@madroxist) 2015, 7月 26
第3回アイドル紅白歌合戦始まった(((о(*°▽°*)ο)))
SD画質なのが残念だが(*´ω`*)
#tokyomx
#アイドル紅白歌合戦 pic.twitter.com/RNH1njMwwU
— ノブりん (@nobrin19) 2015, 7月 26
MXでやってるアイドル紅白歌合戦って番組見てるんだけど、司会のおじさんとお姉さん見たことあるなあと思ったら、ナース物語や美人探偵Mでお馴染みのドクターHIROと須山るみさんじゃないですか!
— げぱお (@stoop_guepardo) 2015, 7月 26
ドクターHIROがアイドルをイジるんだけど滑舌が悪いために須山るみがもう一度同じことを言う
— ゴードン (@Gordon006) 2015, 7月 26
数年ぶりにドクターHIRO先生の素人丸出しのぐだぐだトークが見れて満足
— げぱお (@stoop_guepardo) 2015, 7月 26
TOKYO MXさんでのアイドル紅白歌合戦!見て頂いた方、録画して頂いた方ありがとうございました!\( *>ω<*)/
ソロと水森由菜withつるぴかりん、エンディングのチャレンジで出演しました(*´Δ`*)
#アイドル紅白歌合戦 pic.twitter.com/op3WZZx2fR
— 桐沢エマ*えまち (@ema1028) 2015, 7月 26
明らかに変だ。臭う。臭くて鼻が曲がりそうだ。番組のエンドロールで制作会社の名前が流れた。さっそくぐぐったところ、あっさり疑問が解けた。
会社案内に「映像スタッフ・タレント・俳優の養成所の経営」とある。ここに総合司会の女と仏頂面の男が所属している。白組として出演した無名のアイドルもいる。そしてこの制作会社の代表の名前で検索すると、やはり。あの仏頂面で素人丸出しなのにやたら持ち上げられていた男の画像が出てきた。あの男が社長だったのだ。自分の事務所の所属タレントを使い、しょぼいイベントを開き、自分で司会をして、それをU局のサブチャンネルの枠を買って深夜に流しているわけだ。この会社は他にも学習塾の経営をしているが、総合司会の女のプロフィールには「現役学習塾の講師でもある」と書かれている。自給自足か。
会社のサイトには出たがりらしくやたら詳しい社長の経歴が書かれているが、製薬会社を脱サラし、独立して調剤薬局を開き、あげく自分で自分につけた芸名が「ドクターHIRO」というのはなにやら物悲しくなくもない。
@ashibetaku @tuyama_30 司会が『美人探偵M』の社長なんですよ! たぶん、この社長が自腹で枠買い取って自腹で作ってるんですよ!「アイドル番組の司会やりたい」という野望を金で叶えた、現代の風雲児!
— 石川誠壱 (@ishikawasei1) 2015, 7月 26
これまでにも自分で番組を制作し、自分で枠を買って流しているらしい。これだけなら千葉テレビで「ハロー・ジャガー」を自腹で放送し続けていたジャガーさんと同じだから別に問題はない。
千葉テレビの枠を買った男がいた? ジャガーさん、「自分」を11年半放送(産経)
問題はこの仏頂面の男、去年7月に約3億円を脱税し、在宅起訴されているのだ。
横浜地検は2日、法人税法違反罪で、いずれも調剤薬局運営の「サードセブン」(横浜市金沢区、旧コスモ薬局)と「セカンドセブン」(千葉県市川市、旧ケイツー)を起訴し、実質経営者のY代表(49)=横浜市港南区=を在宅起訴した。起訴状によると、Y代表は2011年までの3年間で、2社の所得計約3億円を隠し、法人税計約8600万円を免れたとされる。(時事 2014/10/02-21:30)
コスモ薬局経営者 脱税してまで作った、お色気映像作品がヒドい!(TOCANA)
まだ自身の身銭を切りつつ、芸能事務所兼制作プロダクションを運営し、自身の目標をかなえたのならば、わからないでもない。しかし、制作資金のほとんどが、経営する会社で脱税し、得た「黒い資金」であるならば、微笑ましい話ではすまなくなるのは明白だろう。
旧UHF局もBSデジタル局も、枠を埋めるコンテンツを集めるのに四苦八苦している。その結果タイムテーブルは通販番組だらけになり、特に深夜は通販専門チャンネルと変わらない有り様だ。だからといって地上波ではとても放送できないような低クオリティのコンテンツでも、枠さえ売れたら流してもかまわないものだろうか。
まして、いくら金に色はついてないとはいえ、去年脱税で起訴され今年2月13日に懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受けたばかりの犯罪者からの金である。
8700万円脱税で有罪 元薬局経営者に横浜地裁(産経)
国井恒志裁判官は「架空経費の計上や広告宣伝費の水増しなどさまざまな手段で所得を隠した態様は悪質」と指摘した。
MXは「試験電波を流しっぱなしにしている枠が少しでも金になるなら歓迎だ」という方針なのだろうか。監督官庁の総務省の意見を聞きたいところだ。
※2014.12.29放送 第2回アイドル紅白歌合戦オープニング(有罪判決前)
2015年04月18日
「ドグラ・マグラを読むコツ」がご好評をいただいてる件
チャカポコ♡広瀬彩海(こぶしファクトリー オフィシャルブログ)
日本三大奇書と呼ばれる、ドグラ・マグラ
上下巻合わせて、2週間くらいかかりましたね、、、、
今までの本で一番読み切るのに時間がかかったかも。。
読んでは本を閉じて読んでは閉じて。
って感じで、
もう挫折しそう……でもこれ読み切ったらすごい。読みたい!
って思ったときに、
チャカポコですよ笑笑
有名だと思うんですけど、
意味が分からないチャカポコという言葉、、(ネタバレしそうなのでこの辺で。)
このチャカポコで何千人、何万人という方がこの本に挫折したのだろうか、、、
チャカポコはさすがに雰囲気だけ楽しんでさらっと流しました。
あれはなんというか、
ラップ?みたいな感じで読めって何かに書いてあったので。笑
ドグラ・マグラを読むコツ(qzmp blog)
ラップとして読め!
Aの「キチガイ地獄外道祭文」は、この物語の真の主役ともいえる九州帝国大学医学部の正木教授が、世の精神医学への無理解や精神病院における患者への虐待などを告発するために路上で行ったパフォーマンスの内容を、パンフレットにしたものである。これを普通の文章だと思って読むとひどく読みにくい。冒頭部分を引用する。▼ああア――アア――あああ。右や左の御方様(おんかたさま)へ。旦那御新造(ごしんぞ)、紳士や淑女、お年寄がた、お若いお方。お立ち会い衆の皆さん諸君。トントその後は御無沙汰ばっかり。なぞと云うたらビックリなさる。なさる筈だよ三千世界が。出来ぬ前から御無沙汰続きじゃ。きょうが初めてこの道傍(みちばた)に。まかり出(い)でたるキチガイ坊主……スカラカ、チャカポコ。チャカポコチャカポコ……
これを文章だと思ってはいけない。歌詞なのだ。路上に立つパフォーマーが、医学界という権威への怒りを、虐げられる人たちへの同情を、通りすがりの人の足を止めて聞かせるプロテストソングなのである。
歌詞は基本的に7・7・7…と7文字で進行する。ラップを歌うように足でリズムをとるもよし、右手のマウスでスクロールしているのなら、左手で机を叩くもよし。まわりに人がいなければ声を出してもいいし、なんなら「YO!」「チェケラ!」などの合いの手を入れるのもいいだろう。ともかくこれは歌である。普通の文章として読んではいけない。
7年半ほど前に書いたエントリにもかかわらず、今でも毎日アクセスがある。そこそこ検索上位にきているからだが、累積PVはおそらくこれが一番多いだろう。はてなブックマークのコメントでも好評をいただいているようで、多少なりともドグラ・マグラ読者のサポートになっているなら、クリスマスイブに「キチガイ」を連発するエントリを書いた甲斐があるというものだ。
上記の広瀬さんのエントリに「少女地獄」所収の「何でも無い」が好きだとあるが、オンラインマガジン・電脳マヴォに漫画化された作品「なんでもない」が掲載されている。作者は佐藤菜生。整理された構成で読みやすく、姫草ユリ子の奇妙な魅力をうまく描いている。
そういうわけで、ブログをやってると誰に読まれるかわからないものだなあと思いました。
ハロプロ研修生として長く鍛えられていただけあって、新人らしからぬ安定したパフォーマンスをみせるこぶしファクトリーのデビュー曲「念には念」のMVを貼っておきます。カバー曲を歌うアイドルネッサンスのエントリが続いたので「これもT-Rexのカバー?」と思うかもしれませんが、違います。オリジナルです。広瀬さんと井上さんのナイスガールトレイニー組のドスの効いた歌声が素敵ですね。
2015年03月28日
東急百貨店池袋店 8F屋上スカイデッキ広場に行ってきた
新宿から埼京線で1駅5分なのにこれだけ遠く感じるのは不思議なことだが、そのため東武百貨店にはほぼ足を踏み入れたことがない。ここの8F屋上にイベントスペースがあり、盛んに利用されているとは聞いていた。最近は少子化もあってかデパート屋上の子供向け遊具が減り、一等地にもかかわらず有効に活用されていないケースが多いようだが、池袋東武は現役なのだという。ここで今日、T-Palette Recordsのレーベルメイトであるアイドルネッサンスとlyrical schoolの合同イベントが行われた。
本日のインストアイドルネッサンスは東武百貨店8階スカイデッキにて開催!
一部は12時半〜!その名も「池袋のお空はみんなとつながってるネッサンス!!」
二部は15時〜!lyrical schoolさんと!その名も「池袋でリリカルネッサンス!!
— アイドルネッサンス (@idolrenaissance) 2015, 3月 28
YOU!#インストアイドルネッサンス https://t.co/UiSmcLpLJC
— アイドルネッサンス (@idolrenaissance) 2015, 3月 28
池袋のデパート屋上は昼とはいえ土曜だけあってなかなかの混雑。よちよち歩きの子供からお年寄りまでの幅広い客層が昔のデパート屋上を思い起こさせる。流れてくる懐かしい曲とあわせ、よい雰囲気だった。
— kaoruww (@kaoruww) 2015, 3月 28
この幅広い客層にアイドルネッサンスの「名曲をカバーする」というコンセプトは有効ではなかろうか。何しろ2曲目が村下孝蔵の「初恋」。けっこうな年齢の人にまで耳を傾けさせる曲を持っているのは強みだろう。シーンが細分化された現在、こういった場に積極的に出ていくのはいいかもしれない。
暑いほどの好天の下、いい曲を聴いて満足したので食事をして帰ろうかと思ったのだが…
お昼でも食べて帰るかとサンシャインのあたりをウロウロ。暑くて噴水の力に呼び寄せられたかいつの間にか噴水広場に。吹き抜けで上からも360度まわりからも観られるイベント会場だが、ソロの子が高さ40cm、1m四方ほどの台に乗って歌っていた。背が小さいにしてもあの台意味あるのだろうか…?
— kaoruww (@kaoruww) 2015, 3月 28
ふらふらたどり着いた場所が噴水広場1F真後ろだったため最前列のお客の様子がよく見えた。ちゃんと固定客はいるようだし楽しそうだしで結構なことです。「渋谷公会堂でワンマンライブをやるのでよろしく」と言うと隣のおばちゃんたちが「あら1人で渋谷公会堂だってすごいわねえ」と感心していた。
— kaoruww (@kaoruww) 2015, 3月 28
ソロはなかなか厳しいんだろうなあと思わせるが、冬の時代にPerfumeをあきらめなかった大手事務所アミューズの先行投資なんだろう。短い時間だったが大人に乗っからせるだけの覚悟のようなものは垣間見ることができた。個人的にはまったく引っかからないがそれはそれ、売れるといいですね。
— kaoruww (@kaoruww) 2015, 3月 28
ツイートにアーティストの固有名詞がない。控えめな検索よけといったところだが、いつの間にか金融クラスタのフォローが増えているようで、あまりこういう話が流れてくるのもどうなんだろうということもある。そのわりにはけっこう気にせず書いてるような気もするけど。
この「ソロの子」というのは武藤彩未。サンシャインシティの新星堂が3部にわたるイベントをやっていて、その2部だったらしい。
iPop Monthly Festival presented by 新星堂 vol.39

≪第1部≫11:00〜(出演:Ange☆Reve/SiAM&POPTUNe/妄想キャリブレーション)
≪第2部≫14:00〜(出演:武藤彩未)
≪第3部≫17:30〜(出演:GALETTe/X21)
う〜ん1部の人たちは知らないなあ。なんか奇をてらったグループ名だなと思ったことがあるくらいで。3部はもめ事が多い九州アイドルシーンからやってきた人たちと、13年2月1日にいじったオスカーの人たち。まだやってたのか。13年をふりかえる大晦日のエントリでは
現代に甦った美少女クラブ21(甦るニーズなし)ことX21はいまだに曲も出さず、しかしオスカーとテレ朝の特別な関係を利用して「GO!オスカル!X21」なる冠番組を開始した。なんでオスカルなのか知らないが、こんな名前にするなら全員男装でもしたらどうか。それじゃ腐男塾か。ともあれ一番目立つMCは、ゴリゴリ剛力こと剛力彩芽なのであり、これじゃX21と剛力のどちらを売り出したいのかわからない。「露出が増えりゃなんでもいいから両方まとめて出しちまえ」ということかもしれないが、剛力が出るだけで観るのを避ける視聴者だっているのだし、抱き合わせるのがいいことかどうかは不明である。
けっこうひどいこと書いてるが、この「GO!オスカル!X21」っていまだにやってるんだよね誰が観てるのか知らないけど。
武藤彩未が終わったらアイドルネッサンス2部開始の15時が近づいていた。せっかくだからもう一回観るかと東武百貨店へ。ライブを終えたばかりのlyrical schoolが客席から見守る中、私はその背中越しにアイドルネッサンスを観ることとなった。
「リリカルネッサンス!!」
今日はとても高まルネッサンスでしたね
http://t.co/kPMEOMiWod pic.twitter.com/NAvnkzbtr0
— 小松ひな / lyrisch (@hina0605piyo) 2015, 3月 28
屋外でのこういったイベントも、天気さえ良ければなかなかいいものだ。さまざまな人が集まるデパートの屋上、そこに漂うのどかさが、同じような顔ぶれになりがちなヲタの皆さんが作り出す雰囲気を中和していることも見逃せない。
これで3回連続アイドル現場レポートになってしまった。これではドルヲタブログと言われても申し開きができない。さんざん在宅だと言ってきたのに。困ったことであるよ。
2015年02月11日
AKIBAカルチャーズ劇場へ(3度目)
「デビュー直前アイドル5組新人公演同窓会〜シンデレラは私です!〜」イベントレポート(idolbox)
1位1954ポイント、2位1935ポイント。19ポイントという僅差で勝利したのはアイドルネッサンス。図らずも少々貢献したようである。
新人公演の1位獲得により定期公演「アキバで頑張るネッサンス!!」が始まり、好評につき年明けから新たな定期公演「アキバで高まるネッサンス!!」が開始。半年前の更新から久しぶりにブログを書く気になったのは、今日「アキバで高まるネッサンス!!vol.4」を観に行ったからである。まるでドルヲタブログのようでいたたまれない。
12月にはソニー所属でありながらタワーレコードのアイドル専門レーベル T-Palette Records への参加も決まり、注目度も高まっているようだ。
〜T-Palette Records参加!サプライズ発表〜【12.13ドキュメント(前編)】
〜サプライズ!そして壇上へ…〜【12.13ドキュメント(中編)】
〜ぶっつけ本番で「17才」を披露!〜【12.13ドキュメント(後編)】
今回3度目のライブ鑑賞ということになるが、前回よりレポは手短かに。
本日アキバで高まるネッサンス!!セトリです!
あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう
YOU
初恋
Butterfly
Good day Sunshine
テレフォンNo.1(新曲)
愛のしるし
シャングリラ
BANZAI
17才
恋する感覚(アンコール)
— アイドルネッサンス (@idolrenaissance) 2015, 2月 11
聴きたかった3曲がいきなり1、2、3曲目に並んでしまい、もうこの時点で十分なくらい。
大江千里の「YOU」をカバーするおっさんホイホイぶりには舌を巻いた。MVの真っ白なブレザーと真っ白なネクタイは、スタイルとしてはオーソドックスでありながら十分非日常的だ(初めて衣装を見た時の動画)。「17才」では完成したばかりのMVをメンバー全員で観る動画を公開したが、「YOU」でもMV初見動画を公開している。
村下孝蔵「初恋」。校庭から屋上へのワンカット撮影は「青春を形作る器」である校舎の空気を懐かしく甦らせる。見方によっては校舎が主役にも思えるMVだ。(メイキング前編・後編)
ライブの予約番号も前2回は50番あたりだったが今回は200番台。祝日ということもありほぼ満員だったようで、満足度の高い公演だった。センター石野理子さんの歌唱は半年前と同様に見事。成長期に喉を壊してしまった東京女子流の歌唱担当メンバーの悲劇を見るに、この大器が順調に経験を積んでいくことを祈るばかりだ。「つつがなく成長していただきたいものである」という前エントリの締めを改めて繰り返しておこう。
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そういうわけで今年初めてのブログ更新は2月となり、まだ正月の挨拶すらしていない。あけましておめでとうございました。2014年の更新はたったの4回。今年はさらに減りそうな予感がするが、果たして何回書くのだろうか…?
2014年08月15日
AKIBAカルチャーズZONEに行ってきた
AKIBAカルチャーズZONE(Wikipedia)
古くからのアキバ者には旧LAOXザ・コンピュータ館(ザコン)と言った方がわかりやすいでしょうか。「ジェイコム男」として一躍有名になった個人投資家B・N・F氏が170億円で購入したといわれるこのビル。7月にラジオ会館が新装開店したのにあわせ、1・2階に入居していたK-BOOKSがそちらに移転したとのこと。今日行ってみたら2階は新たに店が入っていたが1階は空いたままで、暑さから逃れた客が涼んでいた。早く入居を決めないともったいないことである。
このビルの地下に劇場がある。2013年10月1日にオープンしたAKIBAカルチャーズ劇場だ。場所柄アイドルのイベントが行われることが多い。個人的なことだが、私はアイドル現場というものに縁がない。CDショップで行われるインストアイベントなどを遠目に見たことはあるが、特定のグループの公演をわざわざ見に行ったことはないのだ。いろいろ理由はあるが、一番の理由は「客がみんな立ち上がってサイリウムを振り回し、あまつさえイベントのあいだ中ジャンプし続ける奴までいる」のがイヤだということ。ともかく人混みが嫌いな私にとって、押し合いへし合いした上に汗まみれの男たちにもみくちゃにされるなど、タダどころか金をもらってもお断りだ。
しかしこのAKIBAカルチャーズ劇場にはアイドルがイベントをする箱としては際立った特徴がある。着席が義務づけられているのだ。後方のスペースでは立ってもいいが、椅子席では着席が必須。これなら映画館とさして変わらない。ということでお盆まっただ中にアイドル単独公演初鑑賞となった。
ソニーミュージックがプロデュースしているアイドルネッサンスというグループ。「ソニーが保有する名曲をアイドルがカバーし蘇らせる」という意味でルネッサンスらしい。先日つぶやいた私のツイートを貼っておこう。
「ソニーミュージックアーティスツが40年目にして初めてアイドルグループを立ち上げる」というふれこみの「アイドルネッサンス」はソニーが版権を持つ曲のカバーを唄う。村下孝蔵「初恋」とか。おっさん感涙である。ドルヲタ層の高齢化と版権の有効活用。ハードは死んだがソニー侮りがたしの感がある
— kaoruww (@kaoruww) 2014, 8月 9
さっきYouTubeのアイドルネッサンスchを初めて観て感心したのだが、見事に顔で選んでない。通常ありえないことだが歯並びがガッチャガチャなままな子もいる。「曲に合った歌唱ができる子」を選んだのではないだろうか。腐っても鯛のソニーだからできることかもしれないが、商売っ気が薄い。
— kaoruww (@kaoruww) 2014, 8月 9
アイドルネッサンス「17才」http://t.co/aQJ1U8LeHJ
【はじめてMVを観た日】http://t.co/s8dpPvsj9n
「17歳」というから南沙織かと思ったら(CBSソニーだし)Base Ball Bearだった。さすがに連想がおっさんすぎる。
— kaoruww (@kaoruww) 2014, 8月 9
と、このようにソニーの懐かしい曲を歌うということで、お客の年齢層は高いのではないかと予想しつつ劇場へ。
アイドル現場に縁がないので他の現場と比べることはできないが、高齢化著しいドルヲタの現在を思えばそこそこ若い衆もいるし、まあこんなものか。風のうわさに聞く「40、50は鼻垂れ小僧」といわれている真野恵里菜のライブよりはたぶん若い。
この日のセットリストはこちら。
アイドルネッサンス本日のセトリです!
M1. PTA〜光のネットワーク〜
M2. 夏の決心
M3. シンデレラ・ルネサンス
M4. 初恋
M5. 恋する感覚
M6. ミラクルをキミとおこしたいんです
M7. 太陽と心臓
M8. Good Day Sunshine
M9. 17才
— アイドルネッサンス (@idolrenaissance) 2014, 8月 15
いきなり「PTA〜光のネットワーク」(ユニコーン・90年「おどる亀ヤプシ」より)から始まる。TMネットワークのパロディー曲だ。MCを入れず立て続けに「夏の決心」(大江千里・94年)。おっさんホイホイすぎる。もちろん歌う本人たちはまだ生まれてない。その他サンボマスターやらスカパラやらといろいろあって、最後にアイドルネッサンス初めてのCD、Base Ball Bearの「17才」(07年)でエンディング。正式デビュー前ということもあり、本人たちはたいへん初々しく新鮮、だが曲はなじみ深いというおもしろい公演だった。
このイベントは夏限定の「新人公演」の一部で、曜日がわりの5組が動員数を競っている。さらに生写真を買うとシールが入っていて、それをロビーに掲示してあるメンバーの名前を書いた紙の横に貼り売上げを競う。これも加味され1位になったグループは10月からの定期公演に起用されるという仕組み。動員数は土曜日にまとめて更新されるというが、アイドルネッサンスは5組の中で唯一一度も動員を落とさず、尻上がりに客が増えている。私が行った4回目公演はさらに増えていた。着席強制だから一列の客数と列をかければだいたいわかる。見た限り後方の立ち客も含め170人から180人といったところ(追記・153人と発表。1割強多く見積もってしまった)。3回目より大幅に増えていたようだ。生写真やTシャツも全て完売したとアナウンスがあったが、機会損失はもったいない。ツイッターでお客の反応を見ても評判がいいようだし、お盆休みが終わっても平日金曜の13時からという無茶な時間にもかかわらずドルヲタ層がしっかりやってくるのかもしれない。有給休暇特典を使う人もいるのだろうか…?
私は知らないで帰ってしまったのだが、公演終了後にソニーの運営スタッフとお客とのミーティングのようなものがあったらしい。ツイッターでその内容を報告してくれている人がいたのでいくつか引用させてもらおう。
アイドルネッサンス最終選考について「音楽を基軸にやっていきたいのがまずひとつの基準としてあるので、歌とダンス。あと振り付けの飲み込みが早い子。最終選考で長期に渡って同じ曲をやるので差が思いっきり出た。」 #アイドルネッサンス 座談会
— ガリバー (@gulliverdj) 2014, 8月 15
カバー曲の選曲の際のポイント「まず歌詞。平均年齢14歳の彼女たちが歌った時に、彼女たちなりの表現になるかどうか。彼女たちが歌っててもなにかしらのリアリティがあるかどうか。メロディがよくて、曲がカッコいいから選ぶ訳ではない。」これはハッとさせられた #アイドルネッサンス 座談会
— ガリバー (@gulliverdj) 2014, 8月 15
発足当初について「アイドルネッサンスという名前でカバーをやる事に『なにそれ?』という声は内外問わずあった。でもBase Ball Bearの17才を歌ってもらった時に何かが見えた気がした。これは凄く好き、という声もあった。」今の方針の初期の貴重な話 #アイドルネッサンス 座談会
— ガリバー (@gulliverdj) 2014, 8月 15
今後のファンとの距離感について「握手会は考えてない。ただ、お客さんと話したり交流する場は積極的に作っていきたい。お見送り会をしているのは少しでもメンバーのパーソナリティを知って頂きたかったから。とは言え剥がし無いのを剥がしやってり試行錯誤です(笑)」 #アイドルネッサンス 座談会
— ガリバー (@gulliverdj) 2014, 8月 15
グループとしての目標「メンバーは武道館!TIFのHOT STAGEと言ってる(笑) とにかく長くやっていきたい。きちんとグループを長く運営できる規模感を持って行きたい。その上でまずは歌、パフォーマンス。色々な経験を通じてきちんと芸を磨いて欲しい」 #アイドルネッサンス 座談会
— ガリバー (@gulliverdj) 2014, 8月 15
ティーンエイジの彼女たちが歌うことにより、これまで聴いたことのある曲が違う顔を見せる、リアリティを増した形で聴こえてくる瞬間がたしかにあった。ここがアイドルネッサンスというグループ、アイドルネッサンスというプロジェクトの最大の特徴であり魅力ではないだろうか。
「握手会は考えてない」(他の人のリポートでは「今のところ」ともあったが)というのはさすがソニーというべきか。若いというより幼さの残る子どもに接触目的の客を近づけるようなことをせず、歌やダンスといったパフォーマンスを重視し長くやっていきたいというあたりにスタッフの誠実さが伺える。リポートをしてくれた人々も口をそろえてスタッフの真面目さを讃えていた。
どうもお客の大部分がファンミーティングがあることを知っていてイベント終了後も残っていたようだが、こういう情報にうとくさっさと帰ってしまうあたりが初現場の悲しさである。当然ながらドルヲタ友達なんてのもいないしね。初めて現場の空気を吸って感じたことだが、熱心に現場通いをする人たちはステージを楽しみにしているのと同じくらい、現場で会うドルヲタ仲間とのコミュニケーションを楽しんでいるようであった。
最後にメンバーのことにも少し触れておこう。前掲の私のツイートはあんなふうだが、動いてるところを見ればちゃんとかわいらしいのでご心配なく。ただし私の場合もはや完全に父親目線であるが。センターの石野理子さんはセンターを任されるだけあって、単に歌が上手いだけでなく声にいろんな成分があり、人を惹きつける歌唱をするシンガーだった。おそらくSMAは5年以上かけて育て、アイドルというよりアーティストとしてデビューさせることを考えているのではなかろうか。(14年春のアクターズスクール広島発表会動画。「このたび私はソニーミュージックアーティスツさんと育成契約し、新規アイドルプロジェクト・アイドルネッサンスの候補生として毎週東京に通っています」)
椎名林檎のようにホリプロタレントスカウトキャラバンで慣れない水着を着て審査に臨んでいた人もいるし、芸能界に入るきっかけはさまざまである。ファンは将来のソロデビューを気長に待つのもいいだろう。つつがなく成長していただきたいものである。
2014年06月14日
肉屋さんが歯科実習用の下顎を売っている件
大東京綜合卸売センター
さて、なにかお買い得品はないかなとウェブサイトを見ていたら、肉屋さんのページに妙な記載がありました。
「歯科実習用の下顎
大雄で取り扱っています。」
それも肉より先に、ページ冒頭にリンク付きでフィーチャーされています。こんな感じに。
http://www.fuchu-doc.co.jp/kakuten/shokuniku/daiyu_monthly.htm
肉屋の副業として歯科材料屋を?
ほかの歯科材料は売ってないの?実習用下顎限定?
トップでプッシュしてるということはウインナーより力を入れてるの?
ていうか上顎はないの?
これはリンクをクリックせざるを得ません。
http://www.fuchu-doc.co.jp/kakuten/shokuniku/daiyuu_ago.htm
お気軽に☆と言われても…
URLはdaiyuu_agoなんだ…
なぜかたくなに下顎だけなの…
リンク先を見ても謎は解決しませんでした。
しかたない、こういう時はGoogle先生に聞こう、と「大雄畜産 下顎」で検索。
するとFacebookにこんなページが!
受講生の皆様
お問い合わせの多かった豚下顎の購入先をお知らせします。
【ブタ下顎注文先】
(株)大雄畜産
〒183-0025
東京都府中市矢崎町4−1
大東京総合卸売りセンター5通路
tel:042-364-8674
fax:042-369-4542
※注文時にSBCからの紹介とお伝え下さい。
同価格(\1.050)での購入が可能になります。
以上、よろしくお願いします
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=409478805766723&id=213833851997887
そういうことだったのか…
この教室は歯科医や歯科助手に形成外科の技術を教えているようです。
http://www.clubsbc.com/
「3日間の豚実習では2名に対し1名の講師が付き、できるまで徹底指導いたします」とのこと。
「豚実習」っていうのね…
疑問は氷解したけれど、上顎はどーすんのという疑問は残ったままです。どなたかご存じないでしょうか…?
<追記>「肉屋さんが歯科実習用の下顎を売ってる理由はわかった。でもなんで下顎だけなの?」という疑問について、歯科医をされている方がTwitterに書き込んでくださいました。お礼かたがた貼らせていただきたいと思います。
同じ類の習いに行ったよー。歯周病の外科的治療の勉強会。豚の下顎は手に入りやすく人の顎に似通ってるし、下顎だけなら外しやすいんだと思う。上顎だけ外すの面倒なのでは。 肉屋さんが歯科実習用の下顎を売っている件 | #ShortNote https://t.co/PEeEqizXFP
— はなびら葵 (@hollyhockpetal) 2014, 6月 5
豚の顎使う実習って歯科ではすごくメジャーで、他にもインプラントの勉強会なんかでよく使う。模型と違って軟組織ついてるから実戦に即した練習ができる。後始末とか諸々準備が面倒だからそれなりの規模と金額の勉強会になりがち。 https://t.co/PEeEqizXFP
— はなびら葵 (@hollyhockpetal) 2014, 6月 5
下顎は筋肉と関節切ればいいけど、上顎は頭蓋骨から歯の周りの部分だけ切り取らなきゃならないし、じゃあ頭ごと持って帰ると目とかもついてて面倒ごと多そうだもんね。ぶっちゃけ腐る。下顎だけでも結構匂った。豚の下顎は奥歯が幅が広くて勝手が違ったりした。
— はなびら葵 (@hollyhockpetal) 2014, 6月 5
勉強会には行ったけど、実践の機会に恵まれないので、諸先輩方には馬鹿にされております…。いいんだ。座学も面白かったから。審査診断が一段良くなったから。と、思っておく…。
— はなびら葵 (@hollyhockpetal) 2014, 6月 5
と、最後のツイートは引用しなくていいのかもしれませんが、なるほどー。
下顎は外せるけど上顎は頭蓋骨の一部だから、切り取るのが大仕事になってしまうんですね。下顎だけで練習しても人間の上顎に対応できるのでしょう、きっと。ありがとうございました。
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これは新しいブログサービスが始まったというのでアカウントを作り、お試しで6月5日に書いたものである。場所が違うので少し文体も変えてみた。1回書いて早くも気が済んでしまったわけだが。
今年の2月末で当ブログも丸10年だというのに、Twitterばかりやっててアニバーサリーエントリもなしの放置っぷりである。10年を期して他のところで書いてみるかと思うも、1回書いただけで飽きてるんだからもうダメだ。チビチビ書いてるとどうしてもブログの更新意欲が湧いてこない。
いろいろアップデートしたい話題はあるのだ。当ブログで追い続けてきた外食チェーンストアに関していくつもの大きな動きがあった。マクドナルド原田は業績不振で退任、吉野家安部も退任、そして東京チカラめし撤退にすき家でバイトが反乱し世にそのブラックぶりが知れ渡るという、長年のウォッチャーとしては書いておかねばならぬことばかりである。しかしもともとアクセス稼ぎという発想がないことと相まって、推移を記録しておくことすらサボってしまった。
年明けの次の更新が今回の6月だから、このペースだと次は年末であろうか。ほとんど生存報告になっているが、いちおうここがホームだという意識は(まだ多少)残っているので、RSSリーダーの更新で見かけたらよろしくということでひとつ。でもRSSリーダー自体がなくなってきてるんだよね。Webの世界は10年でまるっきり景色が変わってしまうなあと遠い目になっております。
2014年01月02日
NHK高校講座がNHK上層部の意向によりエンタメ路線となったことでなにが起きたか
内藤 正典(ないとう まさのり、1956年9月29日 - ) は、日本の社会学者・地理学者・国際政治学者。同志社大学大学院グローバルスタディーズ研究科長・教授、一橋大学博士 (社会学)。
専門は中東の国際関係、特にヨーロッパにおけるムスリム移民の研究、9・11以降はイスラムと西欧世界との関係、現代トルコの政治と社会。80年代まではシリアを中心としたアラブ地域研究を行ってきたが、フィールドワークに重点を置くため、政治的な事情でトルコに研究対象を移し、さらに、9.11以降はヨーロッパ在住ムスリム移民および西欧とイスラームの衝突を抑止するための研究・著作を中心に発表。
東京にいたころ。偏差値によって輪切りにすると、かなり低いレベルの大学で非常勤講師として教えていた。その大学とさして偏差値輪切りでは変わらないはずの大学から教えに来ている非常勤講師が、やたらと小難しいことを小難しく話すうえ、授業でその大学の学生さんをバカにすると評判が悪かった。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
どんなに偏差値の低い大学だろうと、学生さんをバカにしちゃあ、教師はおしまいよ。ところで、小難しいことを小難しく話したくてうずうずする気持ちは分からないでもないが、それは半端な学者のすること。研究所にいるのならともかく、大学で禄を食んでいるなら、それは間違っている。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
給料の源は、あんたの眼の前にいる学生さんの親なんだよ。それなのに、ほんとなら、こんな奴らに教えている自分じゃないんだ、みたいな態度をとる大学教師を、若いのも、中年も、年寄りも、いやってほど見てきたけど、あんたたちのとんでもない見当違いだ。それなら、さっさと教員やめるべきだ。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
学生さんを馬鹿にするなら、教師やるな。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
ことのついでに思い出しちまった。何年か前、公共放送の学校放送番組の改編があったとき。担当の教員(それまで出演していた教員と学者)は、それなりに頑張っていたんだけど、NHK上層部のお達しで、エンタメ路線に変えると通告。つまりこれからは、お笑い芸人が番組を回し、先生は脇に控えろと
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
お笑いの人に罪はない。彼らは一生懸命やってくれたけど、どう考えたって、彼らは教師じゃないから、教科内容で番組を仕切れるはずはない。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
番組に関する会議で、NHK本体の偉い人はこう言った。「先生、そういうけどね。通信制の高校生は、通信高校講座の番組なんて見てやしませんよ。見なくたってリポート書けるんだからね。だから、尺も20分、MCもお笑いで行きます。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
それが事実かどうかよりも、ほんの少数でも、通信高校講座をみて、家で高校卒業の資格をとろうと勉強している人は、いたはずだよ、絶対。たとえひとりでも、勉強したいっていうひとがいる限り、その人たちに寄り添って、難しいことを易しく話していくのが教師だろ。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
私が担当した番組のお笑いの人は、実にセンスが良かったし、頑張ってくれた。しかし、教科内容としては、その前、先生がMCと掛け合いでやってたころの5分の1ぐらいしか話せなかった。悔しかったし、怒ったけど、巨大組織と争ったって勝てやしない。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
じっと再放送期間の3年が過ぎるのを待った。そのあいだに通信高校で勉強された方には、本当に申し訳ないと思う。NHKが、教師の意見よりも、視聴率のような数字を気にして、お笑いをつかえば観てくれるだろう、などという愚劣な発想で高校講座の番組をつくったことには今でも怒りを覚える
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
でも、今年から、新作に変わるという連絡を受けた。20分の尺は変わらないらしいけど、そこで何を伝えられるか、担当のCP(チーフプロデューサー)もPD(ディレクター)もかなり真剣に考えてくれているらしい。短期的な会社の方針で、教育というものをいじくりまわすんじゃない。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
年明け早々、番組の打ち合わせ。しゃべりが下手でも、教科の内容をしぼってでも、可能な限り、勉強している学生さんたちに、きっちりお伝えするのが、学校放送番組の使命だ。このためには、小難しい話なんて、およそ要らない。何の番組、と思われるかもしれないから明かしますが、高校講座『地理』です
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
NHK高校講座・地理 出演者紹介(魚拓)
私がメディアにでるのは、ひどい戦争やテロが起きたとき。または、NHKの教育テレビでやってる高校講座。前者は限られた時間で、できるだけ分かりやすく事の本質を伝えることに専心。後者は、ニュースでは展開が速すぎてわからないことを、じっくり説明しながら世界の今を伝えること。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
もう一つNHKが間違えていること。学校放送番組って、テレビでやるのもラジオでやるのもいろいろある。で、実は、高齢の方たちが聴いておられる。一種の生涯教育として。NHKにはずっとそのことを大事にするように言ったのだが、「生涯教育と学校放送は違う」という縄張りで切って捨てられた。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
ニュースじゃテンポが速すぎてついていけないけど、高校講座の世界史、地理でそれをゆっくり30分(昔は30分だった)かけて先生が話してくれるから、よくわかったという意見をずいぶん頂戴した。しかし4年前にエンタメ路線を主張したNHKの幹部には一蹴された。年寄り相手の番組じゃないと。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
1000人でも、100人でも、メディアを通じて勉強しようという通信制の高校生がいるかぎり、NHKは高校講座をきっちりやるべきだと思う。そんな視聴率や効率の悪い番組は要らないって、視聴者は言うだろうか?私は、言わない方に賭ける。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
でも、実際、いたんだ。90歳近いおばあさんで、ニュースはどんどん先に行っちゃってわからないから、高校講座の世界史を何度も聞いて勉強してるっている人が。そういう人を大切にしろよ、NHK。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
2014年01月01日
2013年Twitter @kaoruww をふりかえる
ツイッターを始めた直後、ブログエントリにツイッターのアカウント名を書いたり、リンク集に入れたりしていた。その当時(09年)ブログの一人称「私」に堅苦しさを感じていたこともあり、ツイッターでは少し書き方を変えてみようと考えた。でもそういう別の一人称「おれ」でやっている場所にブログから誘導するのはどうなのかな、ということで、いつしかブログとツイッターは切り離して運用するようになった。時折ツイッターの方にブログエントリのURLを貼ることはあるが、ブログからは古いエントリを掘らないと行けない。あまり分ける意味はないんだけども。
ツイッターでちびちび小出しに書いてるからブログ更新意欲がわかず、その結果前エントリのように1年間のブログ活動をまとめようとしても、ろくに書いてないからたいしてふりかえることもできない始末だ。
ブログももうすぐ区切りの丸10年だというのに、こんなネタ切れのままではどうなんだという反省がある。そこで正月だしなにかやってみようというわけで、自分のツイートをネタにすることにした。
ツイッターには、RT(リツイート)というツイートを拡散する機能、Fab(ふぁぼ)という「お気に入り」に入れる機能がある。どちらを重視するかは人によって違うようだ。私はいくつふぁぼられたかにはほとんど興味がなく、同じリアクションがあるならFabよりRTされたほうがおもしろいと感じている。
そういうわけで、今エントリでは私のツイッターアカウント @kaoruww が2013年につぶやいたツイートの中から、RT数の多いツイートベスト5を公開しよう。
第5位!
ハムスター速報:ジャニーズ少年隊錦織さんのカツラがヤバイことになってるwwwwww http://t.co/Vcdb2LbRUn これは地デジ画質じゃなくても丸わかりだなあ。揺れて魔性のリズムとか言わない!!
— kaoruww (@kaoruww) 2013, 5月 8
年明けのジャニーズカウントダウンに錦織が出てたんだけど、でかいニットの帽子をかぶっていました。懲りたのでしょうか。もう帽子なしで姿を見せることはないかもしれません。
第4位!
「小山田圭吾 離婚」でツイッター検索して元渋谷系おばさんの反応を見てみたが、みんな死んでしまったのかたいして数がない。
— kaoruww (@kaoruww) 2013, 4月 16
女性週刊誌の広告の見出しに出た段階でこのツイートをし、まだネットで読めるニュースになっていなかったので拡散されたらしい。その結果、元渋谷系おばさんからソースを問い質されるハメになったが、華麗にスルーしたことは言うまでもありません。
第3位!
佳子さまが1ヶ月のホームステイを終えてアメリカから帰国。日本の若い女性たちにジャンクフードの恐ろしさを教えるという重大な使命を果たされた。さすが皇族方No.1のビジュアルプリンセスである。
— kaoruww (@kaoruww) 2013, 9月 4
佳子さまが米国へ出発 夏休み利用しホームステイ(共同)
1ヶ月後帰国した空港にて
皇族の、しかも未成年の女の子をいじる時の気の使い方が逆に妙な効果を発揮し、はからずも不敬なニュアンスが感じられたとしたら大変残念であり、そんなつもりじゃなかったんですと言い訳したい。無理かしら。なおご帰国後はすみやかに元に戻られた模様。慶賀に堪えない。
第2位!
【悲報】東京女子流リーダー山邊未夢がヲタに説教される場面が放送される: http://t.co/JhZeWrkuWy アイドルは憧れの対象ではなく、握手して認知されてナンボの商売になってしまった。武道館単独ライブを行ったグループのリーダーもこのように日々感情労働に従事している。
— kaoruww (@kaoruww) 2013, 10月 27
ソーシャルメディアを積極的に活用することで知られる東京女子流。まとめサイトなどでもこの動画はずいぶん取り上げられ話題になったようだが、YouTubeに削除要請を出さず、あえてそのままにしているところがお見事。実際彼女は大いに同情を買った。ファンの撮影した動画をかたっぱしから削除することが仕事だと思い込んでいるような事務所・運営は、東京女子流運営(主にS竹氏)の爪の垢を煎じて飲むべきだろう。
そして第1位!
『トーマの心臓』世界進出(漫棚通信)http://t.co/PtXIA0opI4 「萩尾望都の代表作『トーマの心臓』が、やっとという感じですが英訳、仏訳」「米アマゾンのカスタマー・レビューでは絶賛の嵐」「日本少女マンガの歴史的作品が40年のときを経て、いよいよ世界に進出」
— kaoruww (@kaoruww) 2013, 2月 27
ゆうきまさみ先生がRTしたのをきっかけに爆発的に拡散したらしい。いやあのですね、これツイート内にリンクしてある漫棚通信さんのブログを読んで、朗報だと思ったから139文字にまとめてツイートしただけなんですよ。カギカッコばかりで自分の言葉が一文字も無い。それがRTダントツ1位で、私の全ツイートの中でも唯一の1000RT超えなんですね。どうすんのこれ。はずかしいじゃないの。なんかすんまへんという気持ちと同時に、いつまでこれが最多RTツイートなのか、早く2位以下になってほしいけどそうそう1000RTなんていかないし、というとほほな感じになっております。
その他favstarが計測したベストツイートはこちら。2013年のツイートが多く入っているのは、フォロワーの数が亀の歩みでじわじわ増えているのでその影響だろうか。もっともブログの読者を増やすためになにかしたことがないように、ツイッターでも思いついたことを書き散らしているだけだ。これからも特にリアクションを狙ったりせず、テキトーに続けていくことだろう。
2013年12月31日
2013年qzmp blogをふりかえる、ほどの量がない
9月に「来年2月にブログ開設10周年、それまで月一くらいは更新したい」と書いたものの、翌10月に一度更新したのみで11月12月と更新なし。うむむ。まさに開店休業。ツイッターばっかりやってしょうがないねどうも。いちおう3つだけリンクしておこうっと。
2月1日 美少女クラブ21「Da Di Da☆Go!Go! 」
現代に甦った美少女クラブ21(甦るニーズなし)ことX21はいまだに曲も出さず、しかしオスカーとテレ朝の特別な関係を利用して「GO!オスカル!X21」なる冠番組を開始した。なんでオスカルなのか知らないが、こんな名前にするなら全員男装でもしたらどうか。それじゃ腐男塾か。ともあれ一番目立つMCは、ゴリゴリ剛力こと剛力彩芽なのであり、これじゃX21と剛力のどちらを売り出したいのかわからない。「露出が増えりゃなんでもいいから両方まとめて出しちまえ」ということかもしれないが、剛力が出るだけで観るのを避ける視聴者だっているのだし、抱き合わせるのがいいことかどうかは不明である。
4月17日 吉野家明日から値下げ、そしてさようなら牛鍋丼
「牛鍋丼」で検索すると上位に出てきてしまうので、13年のエントリでは一番読まれたというかいまだに読まれてるエントリ。吉野家の牛鍋丼のページが削除される前に、魚拓にしておいたのは我ながらグッジョブであった。
5月11日 【Blog Update】ウェンディーズと大江千里
大江千里が出たドラマ「十年愛」のメリーゴーランドの動画を貼りたいから書いたエントリ。悲しい時やつらい時、生きることに心折れそうになった時は、この動画を観ることを勧めたい。
2013年10月24日
永谷園、シュークリーム専門店買収へ 94億円で(日経)
永谷園は22日、シュークリーム専門店「ビアードパパ」を運営する麦の穂ホールディングス(HD、大阪市)を11月28日付で買収すると発表した。取得額は94億4000万円。麦の穂HDは中国や米国など17カ国・地域で国内とほぼ同じ200店強の店を持つ。永谷園は共同でのメニュー開発や店舗開発ノウハウを吸収し、年間で数億円にとどまる海外売上高の拡大を狙う。
麦の穂HDの全株式を投資ファンド、アント・キャピタル・パートナーズ(東京・千代田)などから取得する。麦の穂HDは内外でシュークリーム専門店のほか、焼き菓子店やうどん店などを手がける。海外ではフランチャイズチェーン(FC)のシュークリーム店を中心に展開、海外売上高比率は約1割を占める。
少子高齢化で国内の食品市場は縮小が避けられない。永谷園は米国での持ち帰り用すし店や中国での袋麺の製造・販売を細々と手がける海外事業を強化する考え。今後は海外の和食ブームに対応し、麦の穂HDと共同で和食や和菓子などの持ち帰り店や飲食店の展開などを検討する。
麦の穂HDの2013年2月期の連結売上高は83億7400万円、最終利益は3億1000万円だった。永谷園の13年3月期の連結売上高は685億円で調理食品事業が約4割、みそ汁中心のスープ事業が約3割、お茶漬け・ふりかけ事業が約2割を占める。
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/ma.aspx?g=DGXNASGF2202Z_22102013000000
株式会社 麦の穂ホールディングスの株式取得(子会社化)に関するお知らせ (永谷園)
06年08月31日のブログで日興アントファクトリー(現アント・キャピタル・パートナーズ)が麦の穂を買収したことに触れている。短いので全文引用。
麦の穂っていうのはシュークリームの「ビアードパパ」のところだ。なかなかおいしいですね。カロリーめちゃめちゃ高そうだけど。業績好調で本格的金利上昇が始まる直前に売却とは、高値で売るタイミングとしては文句なしだ。売却金額は数十億円。設立は平成9年12月。Web2.0で一山当てようとかいうより外食の方がいいんでないの。
7年経過し利益を得て売却できたようだ。永谷園はかなり高い値段で買ったように思えるが、このままドメスティックな市場だけでお茶漬け売ってるわけにもいかないという判断は妥当だろう。いやお茶漬けの割合は2割しかないんだけども。もっと早く動いていればこんな値段で買わなくて済んだのだろうが、3年後に決断するよりは安く買えたと思うほかない。
ネットを見ていたら、06年頃に日興アントが「スイーツHD構想」なるものを推進しているという噂が立ったと書いているブログが。ほー。なんでまたスイーツしばりで、とちょっと面白かったのでメモ。
永谷園による麦の穂の買収(リーマンあれこれDiary)
そういやしばらく近江屋のケーキ食べてないな。年内に一度行っておこう……
2013年09月23日
能年玲奈と有村架純、あまちゃん以前
2013年春のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」も今週でついに最終回を迎える。物語の最初から最後まで観る朝ドラはちょっと記憶にない。最近では「ゲゲゲの女房」を最後まで観たものの、最初の子供時代を観てないし、「カーネーション」は傑作だったと思うが、こっちは最後の1ヶ月で主人公が尾野真千子から夏木マリに替わった段階で挫折した。
「あまちゃん」は最初からずっと物語に乗れていたのだが、震災後のところでちょっと乗れなくなった。主人公・アキがいきなり北三陸に帰ると言い出すところ。故郷の状況が心配だから様子を見てきたいというのはよくわかるが、突然東京での仕事を放り出す形で地元に帰ってそのまま居着いてしまうのだ。舞台を前半の舞台である北三陸に戻すにも、もう少しやり方はないものかと思ったが、ともあれまた東北で物語は動きはじめ、最終週までやってきた。どうやら最後まで観ることになりそうだ。
と、ドラマを観てない人にはよくわからない話をしつつ、この作品で一気にブレイクした主人公・アキ役の能年玲奈と、アキの母・春子の若い頃を演じた有村架純が「あまちゃん」以前にCMで共演していたというので記録しておこう。能年の女優としての将来はよくわからないが(おもに使い道が)、有村はおそらくこれから10年20年と仕事に切れ目なく女優として活躍し続けるのではないだろうか。うまいよね。あとGMTのリーダー・入間しおり役の松岡茉優も息の長い女優になるのだろう。
能年と有村が共演したのは2011年のディズニーリゾート・春のキャンパスデーパスポートのCM。有村にとってこれが初のCMだったとのこと。

左が能年・真ん中が有村。能年の見た目の印象が、あまちゃん以前と多くの人が初めて知ったあまちゃんのアキとではかなり違うために、ネットでは色々言われているらしい。成長ですよ成長。たぶん。もう2枚はひろい物。

両はじですね。

少し小さい画像だが、全体的にこのCMでは有村がセンター付近にいることが多かったようだ。この2年後、2人はあまちゃんをきっかけに大きく飛躍することになる。
それはおめでたくてけっこうなのだが、能年が所属する芸能事務所・レプロの若手女優、川島海荷は一気に追い抜かれてしまった。さらに川島がメンバーであるアイドルグループ・9nineは、あまちゃんの劇中歌「暦の上ではディセンバー」を能年のバーターで歌わせてもらった後輩グループ・ベイビーレイズに激しく追い上げられている。ついには9nineが出られないミュージックステーション出演も先を越されてしまい、ライブで泣き出す始末(泣いてるのはPerfumeのセンター・西脇綾香の妹)。半沢直樹がどうとか言ってるのは、次の9nineのシングルが半沢を演じた堺雅人主演ドラマ「リーガル・ハイ」のオープニングテーマになっているからだ。こっちの曲はヒロインを演じる新垣結衣がレプロなので、そのバーターである。正直「バーター同士で小競り合いしながら勝手にガンバレや」としか言いようがない。
そんなこんなで、ブログは4ヶ月もあいだを置かず、月イチぐらいは更新しようかなーと思っております。来年2月でブログ開設10周年だしね。そこまではなんとか。
2013年05月11日
【Blog Update】ウェンディーズと大江千里
このニュースで久々に大江千里の名前が出たためだろう、当ブログにも大江関連の検索で人が来ている。もっともその検索フレーズが「大江千里 盗作」なわけで、こういう記事見たさの読者が来てしまうあたり、当ブログの性格を物語っていて無念である。それはともかく、09年の当該記事を読み返してみたので内容に関して少しアップデートを。
2009年12月10日 ウェンディーズ撤退・日本人に愛されすぎるダリル・ホールなど
まずゼンショーがウェンディーズとの契約を打ち切った話。
ウェンディーズの日本再進出は時間がかかりそうだと思っていたが、10年2月に日本におけるドミノ・ピザの株式をベインキャピタルに売却したヒガ・アーネスト・マツオ氏が、11年3月にウェンディーズと資本業務提携を結んだ。金に余裕もできたことだし、ドミノ・ピザの日本での成功をウェンディーズで再び、ということだろう。
ゼンショー時代ともアメリカ本国とも違うプレミアム系ハンバーガーショップというコンセプトで11年12月に再進出1号店を表参道に開店。期間限定でフォアグラ入りバーガーを提供するなど話題を集めたが、再進出から1年半になろうとする現在でも3店舗しかない(12年8月六本木・13年3月曙橋開店)。ファストカジュアル業態はファストフードよりオペレーションのハードルは低いはずだが、ドミノとは色々と勝手が違うのだろう。しかし曙橋よりましなファストカジュアル向けの土地があるのではなかろうか。立地実験なのだとは思うが……
さて後段の大江千里。ていうかダリル・ホール。まさかこのあとガルネクの女が北島康介と婚約するとはなあ。世の中なにが起こるかわからんですね。しかしガルネクのPVがダリル・ホールのPVからのパクリとか、およそ世の中にこんなどうでもいい話もないな。
大江千里については特に付け加えることはないんだけど、大江関連にはこのパクリ曲よりもっとおもしろい動画があるんだよね。92年のTBSドラマ「十年愛」。Googleで「大江千里 十年愛」と入力すると「メリーゴーランド」とサジェストされてしまうほど一部で有名だ。
十年愛(Wikipedia)
全11話で、1話ごとにストーリーが1年分進行し、最終話では10年後になっているという斬新なコンセプトと、大江千里扮する田村雅一が、操作盤の故障(壊したのは斉藤慶子扮する吉野文)により高速回転するメリーゴーラウンド内に取り残された娘・雅美を助けようとして単身乗り込み、回転の遠心力で飛ばされて地面に強打され、病院に搬送された後死亡してしまうという、“笑撃的"なシーンが当時話題になった。
このメリーゴーラウンドのシーンは、あまりにも強烈なインパクトであったため、放送から15年近くが経過した現在でも語り草となっており、このドラマの概要を説明する際にしばしば「大江千里がメリーゴーラウンドで高速回転して死ぬドラマ」という表現が用いられるほどである。
「どうしてこうなった」と唖然とするような珍シーンなのだが、YouTubeからはもう消されていた。なんてこった!! しかし探しました。我々スタッフが一生懸命探しました。十年愛、見つかりましたよ(アゴをしゃくらせながら)。コメントが多くて弾幕みたいだから消したほうが見やすいかも。どうぞ!
シリアスなドラマを観ていたらクライマックスで突然のこの展開。観ていた人は笑うか怒るか。いくらバブルの残り香が漂うデタラメな時代でも、さすがにこれはない。なさすぎる。そりゃ急に活動をやめて48歳からアメリカに渡ってジャズピアニストになりたくもなるわー(たぶん関係ない)。いやほんとにすごいよねこれは。
2013年04月17日
吉野家明日から値下げ、そしてさようなら牛鍋丼
吉野家の商品戦略に関するお知らせ(PDF)

05年12月に月齢20ヶ月以下の牛肉の輸入が認められ、06年9月から並盛380円で再開。そして今回、輸入対象が月齢20ヶ月以下から30ヶ月以下に規制緩和されたため280円に値下げ、というのが一連の経緯である。これにより牛丼並盛の価格は輸入規制直前までの01年〜04年と同じ水準に戻ることになる。
しかしこの告知ポスター。目を引きたい時に「止まれ」の赤を使うのは「注意」の黄色より目立つのはたしかだが、文字がドーンと黒でしかも上下に黒枠までつけてるものだから、どこかしら不吉なニュアンスが漂わなくもない。不祝儀じゃあるまいし。
それはともかくアベノミクスとやらの、実質金利を下げるための強制インフレ政策が発動したとたんに牛丼並盛26.3%の値下げである。この空気の読めなさ加減が素晴らしい。国家の方針に逆らったとして牛丼屋が権力から弾圧されないか心配になるほどだ。
実のところ、今回の輸入規制緩和でコストが多少は下がるにせよ、こんな大きなコストダウンができるはずもない。ではなぜ今になってこんな大幅値下げを決めたのか。実は大々的に値下げを発表した5日後の15日、吉野家は今14年2月期の連結決算が3億6400万円の最終赤字に転落すると発表している。
すき家と松屋が定価を下げる価格競争を行なっても、吉野家は期間限定のフェアを行うだけでかたくなに並盛380円を守ってきた。だがもはや悠長なことは言っておられず、適当な理由をつけて値下げして客数を増やそうというわけだ。これによりようやく落ち着いていた牛丼値下げ競争も再燃してしまうだろう。すでに値下げフェアの効果はすっかり薄れているから、外食業界では吉野家の動きを懐疑的な目で見る人も少なくない。相変わらずのズレっぷりである。
親会社の伊藤忠にも見限られた吉野家の迷走ぶりはいつも通りなのでどうでもよろしい。この小文の目的はただひとつ。望まれずに生まれ、今まさに黒歴史の闇に葬られていこうとしているあるメニューを書き残しておきたいのだ。
吉野家は主力商品である牛丼の定価を決して下げなかった。泥沼の価格競争に本格参入したあとの展開を考えた時、会社更生法を申請したトラウマが甦ってしまったのかもしれない。しかし客数は二桁減だし何もしないわけにもいかない。そうして生み出された苦しまぎれのメニューが牛鍋丼である。
価格はすき家松屋と同程度の並盛280円。肉が少ないかわりに豆腐としらたきが入っている。肉を減らしたからってそうは原価は下がらない。ただただ本丸である牛丼の価格に手をつけたくないという理由で生まれたメニューだ。しかしこの時吉野家が牛鍋丼を発売した名目は「創業111周年記念」である(PDF)。ふつうに新商品を発売すればいいのに妙な理屈をつけるのは今回と同じ。癖なのであろう。
結局追いつめられて牛丼の定価に手をつけ、牛鍋丼と同じ280円にした以上、この望まれて生まれたわけではないかわいそうな子は闇に消えてゆく運命だ。上記の赤いポスターに「牛鍋丼の販売は、材料がなくなり次第終了とさせていただきます」とある。なんだか盛り上がらない飲み会が流れ解散するみたいで哀しい。
そんなわけで昨日、久しぶりに牛鍋丼を食べてきた。平均年齢が上がる一方の日本で、ちょっと軽めの丼にはそれなりのニーズもありそうな気がしたが、吉野家にとってはあまり思い出したくない時期の思い出したくないメニューだ。黒歴史化されるのは間違いない。ウェブサイトからも消されるから、先ほどの牛鍋丼のリンクは魚拓にしておいた。確実に食べられるのは今日まで。そんなに思い入れがあるわけでもないけれど、さようなら牛鍋丼。
2013年03月29日
とんかつチェーンの「かつや」に行ってきた
ところが卓上のメニューを見てもカレーカツ丼がない。店員に聞いてみるともう終わったのだという。グズグズしてるとこうなる。まあいい。ふだんは690円のヒレカツ丼がフェアで540円だというのでこれを注文。
カツ丼がくるまで、かつやを展開するアークランドサービスの株価の推移を確認しておこう。

株式分割をはさみ、ここ1年3ヶ月で押し目も入れず3倍になっている。業績はたいへん好調。同じ揚げ物だからと天ぷら店にまで進出を始めている。
さて丼がやってきた。グルメ批評ごっこをする気もないのでそっち方面は「値段相応 要はまあまあ ちょっと玉子に火を通しすぎ」ぐらいで済まし、気づいたことをいくつか。ストアコンパリゾンではなく、お客が感じた印象ぐらいなものだが。
※いい面
テーブルに割干し大根の漬物が置いてあり自由に取れる。割干し大根が好きなのでこれはうれしい。また、麦茶のポットもあるのでいちいち店員を呼ばないですむ。
※悪い面
メニューすべてに消費税抜き価格と税込価格を併記し、安い税抜き価格の方を大きく書くという表記。今どきまともなチェーン店でこんな姑息なことをしているところは滅多にない。
割り箸の質が低すぎる。口の中に入れるものなのだから、もっとマシなものを使うべきだ。
ドレッシングを入れているボトルが、ファンシーショップで売ってるような、家庭でも使うのを躊躇するほどしょぼいもの(変なロゴ入り)。
どうもあまり褒めるところがなかったためにいい面に無理やり感がにじんでしまったのは否めないが、新潟地盤のホームセンター子会社のセンスというのはこういうものなのだろうか。売上高が100億を大きく超えてくるような会社になったのだから、目立つところでコストダウンしてみっともなくなるようなことはせず、工夫してもらいたい。
最近は松屋のとんかつ部門・松八が店舗を増やしているようだが、かなり昔からチキン亭などの揚げ物業態を手がけてきたにもかかわらず、かつやに店舗展開でずいぶん遅れを取ったのはどういうわけだろうか。同商圏でバッティングすれば、松八が勝ちそうな気がするが…
2013年03月25日
大連商品取引所が年間出来高世界一に
東京商品取引所(公式HP・Wikipedia)
略称はTOCOMのまま変わらず。その東商取が、世界の主要商品取引所における2012年の年間出来高を発表した。大連商品取引所が前年比で3倍近く出来高を伸ばし、一気にトップに立った。
1位 中国・大連商品取引所(DCE)5億2,135万枚(前年比185.1%増)
2位 米・ニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)4億8,371万枚(同11.2%減)
3位 インド・マルチ商品取引所(MCX)3億8,646万枚(同12.1%増)
4位 中国・上海期貨交易所(SHFE)3億6,532万枚(同18.5%増)
5位 ICEフューチャーズ・ヨーロッパ2億8,212万枚(同4.9%増)
以下、
米・シカゴ商品取引所(CBOT)
英・ロンドン金属取引所(LME)
米・ICEフューチャーズUS
インド・国立商品デリバティブ取引所
と続く。東商取は12位であった。
なお、ドットコモディティ会長の車田直昭氏は、取引所の競争力を比較する場合は「自国の個人・法人にしか取引を認めない取引所」は国際競争に参加していないから比較の対象にはできず、中国とインドは除くべきとの見解を示している。また同じ持株会社の下にある複数の取引所は合算すべきとも。
世界で通用する商品市場(車田のつぶやき)
NYMEXとCBOT・CMEの2つからなるシカゴ商品取引所をCMEグループとして合算すると7億枚を超え、大連の5億2135万枚をかなり上回っていることになる。ともあれ前年の出来高から2.85倍にも膨張した大連の成長ぶりは著しい。車田氏のブログにも停滞する日本商品市場への嘆き節が見られるが、果たして巻き返すことはできるだろうか。
<関連>2009年10月22日 大連商品取引所がアジアの一位から世界一を目指す(qzmp blog)
2013年02月01日
美少女クラブ21「Da Di Da☆Go!Go! 」
普通に制服着てボーカルなんてユニゾンでCoCoみたいなゆるい曲をやれば良かったのに、出てきたのがオレンジ色のツナギみたいな衣装でバタ臭い顔のベニさんをセンター&メインボーカルにして半端なダンスミュージック、ダディダゴーゴーという。
前者の普通な路線は森田クラブでひっそりやってた。ぜひ森田の路線でやって欲しい。ダディダゴーゴー出てきちゃったらそれはそれでネタとしてイケるけど」(ex-スーパーリスナークラブ 13-01-31)
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オスカーがやってた美少女クラブ21のことはリアルタイムでは知らなかったが、解散してずいぶん経ってから音楽専門チャンネルで流れたこのPVを観て知った。ひどいグループ名だなあと呆れたが、すでにグラビアで活躍してた原幹恵や中村静香が出ていて「まさかあんなに育つとは予想しなかったのではないか、オスカーラッキー」などと思った。それはともかくこのPV、けっこういい。なぜこんなに安良城紅をプッシュしてるのかわからず、第一この衣装なんだよと思うけど、それ込みでおもしろい。
この度オスカーがまたもや始めるX21(公式)もどうせ商業的には失敗するのだし、もうアイドルブームも終わるし、せめて「Da Di Da☆Go!Go! 」みたいな「ほんとに売る気あんのか」と思わせる不可解なPVを作ってもらいたい。X21のPVには将来オスカーがゴリ推しするタレントが含まれてるわけで、「昔はこんな顔をしていた」という資料になることは確定しているが、それだけじゃつまらない。変なPVなら何かしら芸能史に爪痕を残せるかもしれないではないか。美少女クラブ21くらいには。いや残ってないんだけども。
2012年12月31日
2012年qzmp blogをふりかえる
最多PVエントリはなんだったのかな。2011年はサブウェイに関するエントリだったようだが、12年はそれほど目立つものはなかった。ウェブから消えてしまう新聞記事のコピペ保管庫みたいになっているから当然だろう。だから最も読まれたエントリは今年書いたものでなく、『はるかぜちゃんのツイートでリンクされた+毎日「ドグラ・マグラ」の検索から流れてくる』という理由で、07年に書いたエントリだったのだと思う。Twilog経由のはるかぜ砲がすごかった。当ブログの1300を超えるエントリの中で、唯一読者を意識して書いたハウツーものなのだが、5年経っても検索の1ページ目に出てきてなかなか埋もれない。全エントリの中で一番読まれているのだと思う、たぶん。
激動の2011年に比べると12年は比較的穏やかな年であったようだ。年が押し詰まってから民主から自民へと再びの政権交代があり、なにやら保守というより復古の空気が漂いはじめた今日この頃である。2013年は社会を憂うのはほどほどに、自分の身は自分で守る方向でなけなしのやる気をふり絞る所存だ。
2012年12月21日
アドバンテッジが三洋電機のデジカメ部門を買収
パナソニック、三洋電機のデジカメ事業を譲渡へ(C-NET Japan)
山陽は95年にデジカメ事業に参入、OEM生産を主体に一時は年間15万台を生産する世界有数のメーカーになった。しかしスマートフォンの普及に伴いデジカメ市場が縮小、10年度の売上げは1100億円と最盛期の半分にまで減り、現在はさらに減少しているとみられる。売却額は公表されていないが、関係者によると数億円とのこと。
パナソニックは三洋買収後も自社のデジカメ部門とは統合せず、売却を模索していた。これにより三洋本体が手がける主要事業はアメリカのテレビ事業のみとなり、三洋の事業整理については一応のめどがつくことになる。
しかしパナソニックのデジカメ事業にしてもローエンドはスマホに食われ、ハイエンドはカメラ専業メーカーとの厳しい競争に晒されている。買収した事業だけでなく、自社が起こした部門を自ら整理する決断ができるのだろうか。それこそパナソニック全体がファンドの支配下に入らなければ無理な相談なのかもしれない。
ICEがNYSEユーロネクストを買収
NY証取、米ICEが買収発表 総額82億ドルで (日経)
米インターコンチネンタル取引所(ICE)は20日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)を運営するNYSEユーロネクストを総額82億ドル(約6900億円)で買収すると発表した。両社の統合により現物株式からエネルギー先物など金融派生商品(デリバティブ)まで幅広く扱う大型取引所が誕生する。経緯を簡単に振り返ると、
買収は現金と株式交換で実施。現在のNYSEユーロネクスト株主は保有1株につき、33.12ドルの現金かICE株0.2581株、もしくは両者の組み合わせを受け取る選択肢がある。買収条件はNYSEユーロネクスト株の19日終値に約38%を上乗せした。
買収完了後の本社はアトランタとニューヨークに置き、歴史的建造物であるニューヨーク・ウォール街のニューヨーク証取ビルも維持する。
NYSEユーロネクストは主力の現物株式の売買が低迷。昨年、デリバティブに強いドイツ取引所への身売りをいったん決めたが、欧州委員会の否決で断念した経緯がある。
・11年、NYSEがドイツ証券取引所に身売りを検討
・そこにICEがナスダックOMXグループと共同でNYSEに敵対的買収を仕掛けるも、NYSEは拒否。買収断念。
・しかし12年2月、EU委員会から独占禁止法の観点から合併案を否決され、身売りに失敗。
ということになる。
ICEとナスダックが共同買収提案を行った時は約110億ドルの買収額だったのだが、今回は82億ドルで決着。NYSEは1年足らずで28億ドルも安い提案を受け入れることになった。国境を越えた統合が不可能ということになるとこういう価格になるのだろう。ともあれこの発表を受け、NYSEユーロネクスト株は時間外取引で32%上昇しているわけだし、株主もあまり文句を言っても始まるまい。
これによってICEはNYSEユーロネクストが保有するロンドンのLiffeを手に入れることになり、念願の債券先物への参入を果たすことになる。
2000年に設立された新興デリバティブ取引所ICEが200年を超す歴史を誇るニューヨーク証券取引所を飲み込んでしまうわけで、アメリカのダイナミズム健在の感を新たにする。
<関連>
2007年03月17日
ICEは2000年に店頭市場として設立されて以来、エネルギー取引の主要な電子市場として成長してきた。2001年にロンドンの国際石油取引所を買収、今年初めにはニューヨーク商品取引所を10億ドル以上で買収し、ココア、コーヒー、オレンジジュース、砂糖などの先物市場に進出している。
2007年7月10日
ICEトップのJeffrey Sprecherは、ICEが買収交渉に参入したことによりCBOTの株主はCMEの最初のオファーよりも30億ドル高い評価を得た、と負け惜しみを言いつつも、取引所という産業の未来の勝者は、最も大きいか最も古いかではなく、市場の変化に素早く順応し敏感に革新する能力で決まるだろう、と述べた。
2012年12月20日
コメダ珈琲店がファンドからファンドへ売却される
アジア大手買収ファンドMBKパートナーズは19日、喫茶店チェーン「コメダ珈琲店」を展開するコメダ(名古屋市)を買収する方向で最終調整に入った。MBKはコメダ筆頭株主である国内最大手の買収ファンド、アドバンテッジパートナーズと既に交渉を始めており、早期合意を目指す。買収額は数百億円規模となる見通しだ。というわけで、業績が順調に伸びているコメダ珈琲店がアドバンテッジからMBKに売却されることになった。MBKパートナーズとはカーライルのアジア担当幹部が設立したファンド。アドバンテッジがコメダを株式公開ではなく丸ごと売却するのではと11年5月30日のツイート
MBKは大手銀行の融資も活用し、コメダを買収する計画。将来の中国や韓国、台湾進出を後押しし、企業価値を向上させるとみられる。アドバンテッジは7月、外食企業やファンドに買収を呼び掛け、複数回の入札を経てMBKが優先交渉権を取得した。
喫茶店のコメダ珈琲も78%はアドバンテッジが持ってると。へー。創業者からの事業継承。売上げ5,60億で喫茶店業態では公開してもあまりいい値段がつきそうにないし、買収好きの会社に売るしかないんだろうなー。で予想はしていたが、ずいぶん早くにEXITできたなという印象。その後のコメダ関連ツイート。
11年10月3日
コメダが社長交代。新社長はエクソンモービルから日本マクドナルド上席執行役員という人。コメダは投資ファンドの持ち物なので、経営者を外部から連れてくる外資系っぽいやり方になるのだろう。そろそろ株式公開もしくは売却フェーズに入ったということかな。12年7月23日
26日(木)カンブリア宮殿はのゲストはコメダ珈琲の代表執行役社長。http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20120726.html なにこの肩書と思ったが、アドバンテッジパートナーズの投資先だから執行役が派遣されてるということか。
コメダもそろそろEXITを見越してメディア露出増やしてるのかもなーとある。まさにこの7月のツイートをした頃に買い手に声をかけていたと記事にはあるから、入札額を高めるプロモーションにテレビ東京が協力した形になった。
創業者の「事業を現金化したい」というニーズに応え買収、名古屋中心の事業を全国展開することで企業価値を高め、タイミングよく売却。投資ファンドビジネスの成功例と言えるだろう。
なにかと硬直した大企業、特に企業数が過剰で集約する必要があると長年言われている総合電機は、投資ファンドに買収されて事業の選択と集中を行うべきなんだろう。三洋電機はパナソニックに買収されたからまだいいが、シャープはあんなことになってしまうし、日立も三菱電機もなんとなくそのまま存在している。あのソニーだってブランドだけ欲しがられて、これから本格的な円安フェーズに入りでもしたらあっさり一飲みされかねない。まだまだ円が高いうちにファンドの力を借りて国内勢で集約してもらいたいものだが、今までできなかったことが急にできると思うほうが甘いのだろう。残念だが。ともあれこういった成功例が出てくるのはいいことだ。
2012年11月17日
2012-11-17
改めて考えてみると、想定読者は未来の自分だ。むかしあれについて考えたことがあったなーとか、あの出来事があったのはいつだったかなーとか、検索するとすぐに出てくる。ツイッターではなかなか蓄積ができない。一応Twilogというのはあるし便利に使っているけれど、Twitter社の公式サービスではないからいつどうなるかわからない。
なにしろブログというのは自分が興味のあることを書いているわけだから、一番楽しめる読者は将来の自分のはずだ。公開している結果として、どこかの誰かに何らかの感想を持たれることはある。でもそれはあくまで結果で、「メディアとしてのブログ」ではないフツーの個人ブログは、書き手当人に一番メリットがあるのだと思う。
私にとって振り返る機会がありそうで、それなりに記録しておくべきことがありそうなことというと、流通・チェーンストア・外食関連のよしなし事が多くなる。結果最近はご覧のようなエントリ群になっているわけだ。でもツイッターをやっていなかった頃は、もっとバラエティに富んでいた。日々の心象風景や芸能関係のニュースなどは、今はツイッターに書き捨てている。以前はブログに書いていたことだ。政治のことも少しは書いていた。この手の話題は「思い出すこともないから記録する必要もない」と判断しているようだ。
しかしこういった日常的な話題の中にも、将来思い出したくなるだろう出来事もある。久しぶりにツイッター開始前の気分になって、記録しておこう。
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Tomato n' Pineが解散を発表した。
Tomato n' Pineオフィシャルホームページよりお知らせ
2012年12月29日をもって、2010年5月からスタートしたTomato n' Pineシーズン2を終了とし、それをもってTomato n' Pineは散開致します。メンバーはそれぞれ、2013年から新たなステージに向かって進んで行きます。和田えりかよりお知らせ
2009年4月からのシーズン1から始まって約3年半の活動を見守ってきてくださったファンの皆さま、本当にありがとうございました。
みなさんお久しぶりです。和田えりかです。
突然の報告で驚かしてしまったと思うのですが、トマパイは12月をもって散開することになりました。
トマパイで芸能界に入って、たくさんの事を学び、いろいろな経験ができました。
たくさんの方と出会えてコミュニケーションがとれて嬉しかったです。
トマパイのWADA、そして事務所との契約も終了します。
今まで私を支えてくださったファンのみなさん、スタッフのみなさん、全ての方に感謝しています。
和田のブログはこれを最後に終了します。
今まで読んでくれて本当に本当に有難うございました。
残りわずかですが、トマパイをよろしくお願い致します。
最後に告知をさせてください。
@12.2 PS2U @12.29 ワンマンライブ
みなさん、一緒に盛り上がりましょう〜!
是非会いにきてください。
和田えりか
このニュースもツイッターで知ったわけだが、まず思ったことは「もったいない」だった。アイドル戦国時代などと呼ばれるようなガツガツしたシーンで、まるでガツガツしていないチルアウトアイドルとも言うべき独自のポジションだった。「ガツガツしてないからこうなったのかも」と思わないでもないが、だったら他のグループと同じようなノリになってほしかったかというと、まったくそんなことはない。
現場に足を運んだことはなく、またファンの自覚もなかったが、こんなに残念な気持ちになっているのが我ながら不思議だ。気がつかなかったけれど、もしかしてファンだったのだろうか?
「解散するとなると急にファン面する連中が出てくる」と揶揄する者もいるが、何かが終わる時(グループや組織、人の命も含め)に自分がそれを好ましく思っていたことに気づき、動揺を吐露することは誰しもあるだろう。元々のファンにしてみれば「こういう連中がお金を落としていれば解散しなくてすんだかもしれないのに」と言いたくもなるだろうし、その気持ちはわかる。しかし誰もがすべてのことに対応できるわけでもない。「こうなる前にどうにかしておけばよかった」という後悔は無念の解散には必ずついて回り、今まさに少なからぬ人が忸怩たる思いをしていることだろう。悔恨とともに別れを惜しんでいる人に冷笑を浴びせるのは、下衆なことだと思う。
当ブログの古くからの読者の中には覚えている人もいるかもしれない。08年にハレンチ☆パンチ(略称ハレパン)というグループが風前の灯になっている時に、こう書いた。
応援していたグループが、いつの間にかひっそり解散していたことに気づく。ちゃんとしたさよならも言わないままに。そんな経験を繰り返し、人は煤けた大人になっていく。あるいは遠巻きに見つめるウォッチャーとなっていく。私のように、とは言うまい。みんなそうなのだ。(あるガールズポップユニットの変遷)今の私は特に誰のファンということもなく、その時々の気に入った音楽を聴くだけだ。もとより党派性が嫌いということもあるが、あまり思い入れを持たないようにしているのかもしれない、と気づくこともある。
だから「実はファンだった」というつもりはない。ただ、長くトマパイのことを忘れず、折りにふれ曲を聴き返そうと思うばかりだ。
Tomato n'Pine(Wikipedia)
Tomato n' Pine(YouTube)
2012年11月08日
シナモンロールのシナボンが日本再上陸
アメリカのフォーカスブランズインターナショナルが運営するCINNABONは、世界51カ国に約900店を展開している。同社はシアトルズ・ベスト・コーヒーも運営しているが、日本でシアトルズを展開するブランドパートナーズ株式会社がマスターフランチャイジーとなり、11月15日に日本再上陸の運びとなった(シナボンジャパン公式)。
再上陸ということは過去に日本進出に失敗しているわけで、その時の運営主体が名古屋人のソウルフードといわれるスガキヤを展開するスガキコシステムズである。1999年に日本1号店をオープンし店舗を増やしたものの、早々にブームは終焉。2009年には最後の店舗がなくなり10年で終了という短い命であった。

さて今回再上陸する新生シナボンはどんな方針なのか、注目していた。
取締役運営本部本部長は「米国のレギュラーサイズ商品は日本人には大きめのサイズなので、今回は小さ目のミニボンを中心に展開する。フォークとナイフが無くても食べられる一口サイズのシナバイツを投入する。今後は、日本市場にあわせた商品開発も実施したい」
シナボンクラシック税込380円、ミニボンは280円、シナボンスティックは4本300円、10本600円、シナバイツ4個320円、ドリップコーヒー280円ミニボンは定番であるクラシックの3分の2の大きさで、こちらを主力にするとのこと。賢明である。ともかく小さくしなくちゃ始まらない。もう一つの問題である味はどうか。今日は報道関係者限定のお披露目なので、そこのところはわからない。だが、気になるツイートがあった。
シナモンロールの「シナボン」再上陸1号店が15日、東京・六本木にオープンします goo.gl/8FTBp さっき少しお裾分けをいただきましたが、以前と変わらぬ甘さでした。昔の「甘い」思い出がよみがえりました。
— 毎日jp編集部さん (@mainichijpedit) 11月 8, 2012
だはぁ。ちょっとは加減しないと…
今後の日本での展開は「2017年には50店、60億円の規模にしたい」とのこと。5年で50店舗、年に10店ペースで出店ということらしい。シアトルズ・ベスト・コーヒーの店舗一覧を見たら42店舗しかないのでかなりチャレンジングな目標といえる。どう考えてもクリスピー・クリーム・ドーナツ同様大商圏でしか成立しない業態で、かつ飽きられやすいという弱点を持つシナボンである。あまり風呂敷を広げず、大都市の繁華街で地道に生き残ることができれば御の字だと思う。がんばってください。
2012年10月21日
コロワイドがレックス・ホールディングスをDESにより子会社化
ネットの記事はしばらくすると消えることが多い。あとで検索する時用に、遅ればせながら記録しておく。コメントは少しだけ。
<その1>
「甘太郎」が「牛角」買収へ コロワイド、外食界4位に(朝日 9月7日)
居酒屋チェーン「甘太郎」などを展開する外食大手のコロワイド(本社・横浜市、東証1部上場)は7日、焼き肉チェーン「牛角」などを運営するレックス・ホールディングスを子会社にすると発表した。コロワイドがレックスの株式66.6%を10月1日付で取得する。
レックスが抱える借金のうち137億円分の債権を、コロワイドが金融機関から買い取り、レックス株に換える形で取得する。買収でコロワイドの売り上げ規模は約1600億円になり、外食業では「すき家」のゼンショーホールディングス、日本マクドナルドホールディングス、すかいらーくグループに次ぐ存在になる予定。
レックスは1990年代後半に始めた焼き肉チェーンの成功をばねに事業分野を広げたが、業績が悪化。創業者の西山知義氏らが2007年に自社株買収(MBO)を実施して上場を廃止してからは、09年にコンビニエンスストア「エーエム・ピーエム」、11年にスーパー「成城石井」を売却するなどし、再建を進めてきた。
コロワイドの資本参加で、11年12月期に141億円あったレックスの債務超過は解消の予定。西山氏が今後も「牛角」などの経営を担うかは「協議中」(レックス)という。
コロワイドは積極的な企業買収で規模を広げ、「甘太郎」や回転ずし「にぎりの徳兵衛」など計925店を展開する。レックスの「牛角」や居酒屋「土間土間」など、全国の1228店を手に入れれば、食材の調達力がさらに上がり、競争力も強まると判断した。
<その2>
「牛角」買収のコロワイド社長に真意を直撃――「外食の“ユニクロ”を目指す」(東洋経済オンライン 9月18日)
居酒屋「甘太郎」「北海道」、レストラン「ステーキ宮」などを展開するコロワイドは、焼き肉チェーン「牛角」を展開するレックス・ホールディングスの株式66.6%を取得し、10月1日付で子会社化すると発表した。レックスの経営権は投資ファンドのアドバンテッジパートナーズからコロワイドに移る。
居酒屋を主軸とするコロワイドが焼き肉チェーンを買収する理由は何か。コロワイドの野尻公平社長が東洋経済のインタビューに答えた。
――レックスを買収した目的は何か。
今まで、外食産業は店舗を造って、その売り上げから利益を得るという構造だった。しかし市場の縮小傾向は続いており、店舗の売上高を伸ばすことは難しい。売上高が落ちても成長するためには川上へ進まなければならない。アパレル「ユニクロ」のように製造小売業は外食でも1つの勝ちパターンになっている。
そのためにコロワイドはバンノウ水産といったマグロ卸会社を買収したり、昨年11月に神奈川県・横須賀で食材調理・加工工場を竣工したりするなど、マーチャンダイジング(MD=食材の仕入れ、物流、加工、調理、商品開発といった一連の流れ)の機能を向上させてきた。
MD機能を発揮するためには、こうした工場への設備投資以外にも、最低1000億円の売上高か、1000店舗の規模が必要だ。レックスの買収により直営・FC合わせて1200店の販売先が加わり、レックスとコロワイドの合計で2150店規模になる。レックス傘下の物流会社コスト・イズには食材加工・調理工場はないが、コロワイドのMD機能を持ち込むことで今2013年3月期から20億〜30億円のシナジーが見込める。こうした販売先の確保とMD機能の強化とが、資本参加をした最大の理由だ。
もう1つの理由は業態の魅力だ。コロワイドとレックスの有力なブランドを不振店対策として相互に活用する。コロワイドは今まで多業態戦略でやってきた。といっても現在の42業態は多すぎるので中期的には10業態に集約していく。
レックスは、日本最大の焼き肉チェーン「牛角」という強力なブランドを持つ。昨年、焼き肉業界はユッケ食中毒や放射能など風評被害の影響を受け、赤字に転落した企業も多い。その中でレックスの外食事業は25.9億円の営業利益(11年12月期)を確保した。これこそがブランド力の強さの表れだ。レックスは「牛角」のほかにも、「土間土間」「温野菜」「かまどか」という4ブランドを展開している。特に「土間土間」は居酒屋のブランドイメージ調査でいつも女性からの高い支持を得ており、魅力的な業態だ。
――レックスは11年12月期決算で141億円の債務超過。売上高も06年12月期の1618億円から、11年12月期は半分以下の746億円まで縮小している。
レックスを連結で見ると巨額の債務超過だが、外食事業はしっかり利益を稼いでいる。事業会社のレインズインターナショナルや物流のコスト・イズは利益率が高いピカピカの会社だ。簡単に言うと財務内容を改善すればレックスグループは優良企業になれる。
レックスの問題点は財務内容が落ち込んでいただけ。理由もはっきりしていて、外食事業の不振から来ているのではない。MBO(経営陣による買収)により毎期20億円ののれんを計上したことに加え、メザニンローン(融資と出資の中間の方法を採る融資方法)が残っており、多額の金利負担もあった。こうしたMBOの弊害に加え、コンビニ「am/pm」の売却損も財務上の重しとなっていた。
「am/pm」以外にもスーパー「成城石井」を抱え、こうした外食以外の事業を整理しないと資本政策はできなかった。09年にコンビニ、11年にスーパーを売却し、最後に残った外食産業を自主独立で行くのか、新たな親会社を探すのかということになった。
――今回の買収のスキームは?
ファンドが持ち株を売っていないため買収ではない。コロワイドがレックスに資本参加して、子会社化する。今回の話は今年2月末から動き出した。特にレックスには株主や外資系の債権者などさまざまなステークホルダーがいて、状況は複雑だった。
投じる総額は137億円という理解でよい。金融機関からレックス向けの貸付債権をディスカウント価格(137億円)で取得する。いくらの債権を買ったかは、金融機関のプライドもあるので言えない。債権をディスカウント価格で買ってきて、デット・エクイティ・スワップ(DES)をする。債権免除益で債務超過をバーンと解消、資本を現物出資で入れるので百数十億円の純資産ができる。
レックスはDESや債務免除益のおかげで、子会社化後のバランスシートは純資産「約150億円」、有利子負債「約180億円」という優良会社になる。メザニンローンである残り180億円の有利子負債も、投資銀行から商業銀行にリフィナンスすることで、大幅に金利を圧縮できる。こうした財務改善を進めることで、前期まで年間70億円以上あった金利負担を、来期以降は、同5億円程度に縮小する。
開示情報を見ればわかるように、レックスは逆風下の11年12月期、外食事業の営業利益が25.9億円。そこから金利を5億円払っても十分、利益は出る。さらにMD機能を共通化することで20億〜30億円のシナジーも見込める。EBITDA(利払い前・償却前の税引前利益)で見れば、外食事業は53億円(11年12月期)と十分に利益は出ている。
既存のアドバンテッジや、西山知義・レインズインターナショナル会長(レックス創業者)の持ち分は、彼らが決めることだ。売却の意向があれば相談に乗る。それよりもまずはコロワイドとレックスが組んで企業価値を上げることが大事だ。そうでなければ当社のような事業会社に話を持ってこず、ファンドからファンドへ売られるだけだろう。コロワイドがいちばん、レックスにとってリアルな提案を行えたということだ。
――西山会長の今後はどうなる。
個人のことなので、われわれがとやかく言うことではない。西山氏とは債権譲渡の契約が決まるまで、どうやったら両者でシナジーを出せるのか、ずっと一緒に議論してきた。今後については西山氏には本人の考えがあるだろう。10月1日の子会社化までの残された時間で話をする。われわれは彼が言うことを理解するつもりでいる
――コロワイドは直営店主義、レインズはFC文化中心で社風が違う。うまくやっていけるのか。
何も自動車メーカーや製鉄所を買うわけではない。同じ外食企業だ。お互いにおいしいものを出そう、お客様に喜んでいただこう、としか考えていない。すぐなじむだろう。
確かにコロワイドにはFC展開のノウハウはないが、自社にないノウハウを取り込むのは当たり前の戦略だ。社風の克服はわれわれがいちばん得意としている。コロワイド会長の蔵人金男は一体感を作る天才。今まで12社を買収してきて、ここまで来た。それがあるから、絶対的な自信を持って買収に取り組むことができる。この“一体感を作る”ということは私にはとてもまねできない。
――今後の見通しは。
まずシナジーを出すことを最初にやる。既存店の不振は外的要因以外にも店舗の老朽化が進んでいることもあるから、手を入れていかなければしょうがない。われわれが資金を出して積極的に既存店をリニューアルする。
外食産業としてお客様に喜んでもらいたいという理念がある。顧客満足はわれわれの成長につながる。もう二度とレックスは外食以外のことはやらない。稼いだキャッシュフローは店舗に再投資していく。お互い成長拡大できるように力を合わせてやっていく。これはレックスもコロワイドも、直営店、FCも変わりない。
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のじり・こうへい
1962年生まれ。国学院大学中退。88年岡三証券入社。93年コロワイドに入社。
取締役(97年)、代表取締役専務(2009年)を経て、12年4月から現職。
経歴によると26歳で岡三証券入社、5年後の31歳でコロワイド入社、35歳で取締役ということになる。金融業界出身という立場で、これまで多くの買収案件に関わってきたのだろう。
<その3>
「牛角」創業者・西山氏が経営から退く(朝日 10月1日)
焼き肉チェーン「牛角」を創業した西山知義氏(46)が1日、同店などを運営するレインズインターナショナルの社長職と、親会社レックス・ホールディングスの会長職を辞任し、経営から退いた。レックスが1日付で、居酒屋チェーン「甘太郎」を展開するコロワイドの子会社になったのを機に、経営陣を刷新するため。今後は「顧問」として店舗指導に携わる方針だという。後任のレインズ社長には、同社の居酒屋チェーン「土間土間」の開業に携わった松宮秀丈専務(46)が昇格した。
西山氏は1996年、牛角の前身の焼き肉屋を創業し、起業家として注目された。その後業績が悪化し、上場廃止などで再建を進めたが、レックスは約140億円の債務超過に陥っていた。
少数株主の立場で何ができるでもない。顧問という体でお飾りにし、そのうち売却を申し出てくるのを急かさずに待つという熟柿戦術なのだろう。
インタビューでも危惧されているが、直営主義で925店舗のチェーンにフランチャイズ主体の1228店が加わるのだから、コロワイドにとって創業以来の大変化ということになる。居酒屋業界縮小という流れの中で、さらなる規模拡大によりスケールメリットを追求する戦略が功を奏すか。
2012年09月12日
埼玉地盤の「ぎょうざの満洲」、餃子激戦区の大阪に本日開店
ぎょうざの満洲、関西へ進出 5〜10年後に50店(日経 12年8月28日)
埼玉県を中心に中華料理チェーンを展開するぎょうざの満洲(埼玉県坂戸市、池野谷ひろみ社長)は関西に進出する。9月以降に大阪市へ2店を出し、今後5〜10年で関西圏で50店舗体制にする。埼玉県と東京都西部に集中して出店してきたが、店舗網の偏りが災害時などのリスクになると判断し出店地域を広げる。
まず9月中旬にJR大阪環状線の野田駅前、11月下旬に京橋駅前と大阪市内に2店を開く。2店合計で客席数は110席、月間1500万円の売り上げを見込む。設備投資額は8000万円。
今後は大阪市内や阪神間で年間4店程度の出店を進め、15年には関西に生産工場を建てることも視野に入れる。関西圏へは当面は坂戸工場(埼玉県坂戸市)から冷凍ギョーザを運ぶ。
ぎょうざの満洲は東武東上線や西武新宿線、池袋線沿いを中心に64店舗を展開する。自社の保養施設である温泉旅館内の1店を除き埼玉と東京西部にあり、坂戸工場から半径40キロメートル圏内に出店している。一定地域内に集中出店して顧客をつかむドミナント戦略をとる。
この地域での出店が一段落し、工場の生産能力が限界に近づくことから人口が多く需要が見込める関西への進出を決めた。食い倒れの街として知られる大阪でも「素材にこだわる当社の製品は受け入れられる。(外食の激戦区で)接客ノウハウを吸収できる利点もある」(池野谷社長)と考えた。
同社のギョーザの特徴は皮の水分量を示す加水率が50%と高く、もちもちした食感。大手外食チェーンなどの採用実績もある。農家との直接取引で食材の調達費を減らすなどし価格を低く抑え、味も素朴な味に仕上げることでリピーターを増やしている。定番の焼きギョーザ12個、ご飯、スープ、漬物がセットの定食は500円だ。
こうした戦略で過去10年間、ほぼ年1割の増収を続ける。13年6月期の売上高は前期比13%増の58億円の見通しだ。
そして本日9月12日、大阪進出一号店、ぎょうざの満洲JR野田駅店がオープンした。
大きな地図で見る
本社がある埼玉では土地勘があるので、西武線沿線の生活道路に出店し家賃を抑えることが多い。しかし餃子激戦区で認知度を高める狙いもあるのか、関西一号店は中之島近くのJR駅構内。よくある盛り場を選択したようだ。
埼玉・坂戸工場から40km県内にドミナント出店しているが生産能力の限界が近づいている。新たなドミナントを形成するにあたり、災害時などのリスク分散のために関西進出を選んだということらしい。難しい道を選んだものだと思う。地方のリージョナルチェーンが首都圏に出てくると「こんなにお客がいるのか」と市場の肥沃さに驚くものだが、逆パターンはどうだろう。埼玉南部という日本でも珍しい人口増加地域をたまたまホームにしたからこそ、そこそこ伸びた実績があるだけに。
関西と関東では餃子の位置づけがちがうというのも大きい。関西ではサイドメニュー扱いでついでに注文するものだが、関東では焼売や春巻と同じような扱い。満洲のような低価格帯チェーンであっても王将などより高い。皮に特徴があり、そこそこ受け入れられるとは思うが、関東ほど順調に店舗網は構築できないのではないか。本社から離れた飛び地にドミナントを作るのは難易度が高い。
神奈川あたりに新たなドミナントの形成を試みれば成功する可能性は高いだろう。まして「15年にも工場を建てる」と本格進出宣言をして引っ込みつかなくする必要などなかった。数店舗立地パターンを変えてテスト出店し、いけるとなったら大きくブチあげればよかったのに。だがもう始めてしまったのだから仕方ない。満洲の冷凍餃子のヘビーユーザーとして、成功を祈るばかりである。
2012年08月31日
ブログ更新手抜きのお知らせ
ツイッターは文章が蓄積しにくいという特徴があります。記録自体は残りますが検索性が悪いので蓄積できてないのとたいして変わりません。Twilogというサービスを使えばこの問題はけっこう解消されますが、これがいつ使えなくなるかわからないのはSeesaaと同じです。Seesaaはまだログを引っ越せるだけマシですが。結局短い独り言はツイッター、まとまった文章はブログと使いわけるようになりましたが、最近ではツイッターでつぶやくことのハードルの低さからブログを書くことが大変に思え、ますます更新が減るという仕儀になっております。
ある話題についてツイートを連投した時など「これだけ書くならブログに書けばよかったのでは」と思うことがあります。しかし「前置きからはじめて結論みたいなところまで持っていきまとめる」という作業に億劫さを感じるようになっているので、そのまま書かずじまいなわけです。
ツイッターを始めるはるか以前、もう6年前になりますが同じようなことを考え、断章形式を試したことがありました。構成を考えず、論理的一貫性もあまり気にせず、思い浮かんだことをとりとめなく並べていく。考えてみるとこれはツイッターのスタイルによく似ています。06年9月3日に書いたカフェに関する文章がそれです。この頃からネット右翼なんて言葉があったんですね。内容とは無関係ですが。しかし断章形式にすると楽なものだからダラダラ長く書きすぎて、むしろ時間がかかってしまい、これ一度きりでやめてしまいました。
短文を断章形式で書く、つまりツイートをそのまま載せれば再構成する手間もかからないしログも残るしいいんじゃなかろうか。というわけで、ツイートをほぼ再掲する形で、あとで読み返す(かもしれない)メモのようなものをブログにちょくちょくアップすることにしました。もともとこのブログ、誰かになにかを訴えるようなものでなく、自分の備忘のために始めたものなので。人が読んでおもしろいものでもなさそうですけど、そういうもんだということでひとつ。
2012年07月22日
厨房(機器の導入が市場の競争条件を一気に変えるん)ですよ!
まず先に出店したそば屋。こちらはそばを茹でる大鍋の上に壁掛け式製麺機(たとえばこういうもの)を設置し注文を受けてから生麺を茹で、熱々の天ぷらを供する。かき揚げをのせた天ぷらそば450円。他の店と同じ価格帯だ。
立ち食いそばで使用されているそばは、小麦粉が半分以上使われているものがほとんどだ。そば粉のほうが少ないのだから「そば風味のうどん」といった方が正確なのだが、なにしろ「そば粉が30%以上含まれていればそばを名乗っていい」という規定がある。だから立食いそば屋は大手を振ってそば風味のうどんを出している。(これは生麺の場合であり、乾麺に至っては配合割合さえ表示すれば1割以下でもそばを名乗ってかまわない。<参考>食品研究者の夜食日記『そば粉が何%入っていれば「そば」といえるのか?』)
ところがこの店のそばは明らかにそば粉が多い。そば粉の含有率が低いのはコスト削減もあるが、それ以上に比率を上げると茹でた段階でそばがバラバラになってしまうからだ。そば粉を麺の形にする部分こそが職人の秘法秘伝。品書きが相田みつを風書き文字で主人が作務衣を着た小うるさそうな店があるが、あれはそば粉をつなぐ技術をようやく身につけた主人のプライドを形にした自己主張なのである。ちょっと話がそれたが、新しく開発された壁掛け式製麺機はそば粉の含有比率を高めてもバラバラにならないそばを簡単に作ることができる。前述のリンク先に詳しいが、全くの素人でも十割そばができてしまうのだから、そば職人はこれまで以上に「心がこもってる」「魂がこもってる」「歴史の味がする」と神秘主義を強調するほかないだろう。今のところこの技術革新は従来型の茹で置きを温めて出す立ち食いそば屋の競争力を落としているに過ぎないが、長期的には歴史や職人技をアピールする店・酒を飲ませる客単価の高いそば屋以外は、この機器を導入することになるだろう。
そして冒頭のとんかつ屋である。一般的なとんかつ専門店でとんかつ定食を食べると1200〜1500円ほどか。今日食べたのはこのとんかつ定食。
値段は530円。自動フライヤーを導入しほぼアルバイトだけで回し、低価格化によって客数を増やすことによって利幅の薄さをカバーするというマーケティングだ。アークランドサービスが展開するかつやなどこの手法だけで上場企業になったようなものだし、牛丼市場で不毛な争いをしている松屋も松八というブランドでこの市場の開拓に励んでいる。
一つの地場企業が、意識してか知らずか厨房機器の発展を武器に新しい市場を取りにいっているわけだが、この2つの店は方向性が違う。そば屋の方は値段は富士そばや梅もとといった従来の簡易型そば屋と変わらないが、品質で圧倒する形で市場に受け入れられ、繁盛している。とんかつ屋の方は価格を半額以下にする典型的なディスカウンターだ。そしてあまり繁盛していない。なぜだろうか。
夏場に熱くて油っこい揚げ物は嫌われるという季節要因や、単純に商品のクオリティが低い(揚げ油の交換が遅く酸化しているからとんかつに嫌な臭いがついている・衣が硬すぎる)というこの店の事情を差し引いても、単品商売の難しさがあるのだろう。かつやも商品バリエーションが少ないため期間限定商品を多数投入しお客を飽きさせないようにしているが、そのラインナップを見るとなかなか苦しい。麻婆チキン丼など、商品開発に苦労してるんだなと思わせる。それでもこういう期間限定商品を次々に出せるのは企業としての体力があるからで、地場企業では難しい。店を次々に繁盛させるのは至難の技。商売とは厳しいものだ。
とりあえず私はあんな油を使ってる店にはもう二度と行かないわけだが、それはそれとして新しい技術の開発によって市場の風景が一変するダイナミズムは実におもしろい。天ぷら用自動フライヤーなしにてんやの成功はなく、ジェットオーブンなしにサイゼリヤのチェーン化も不可能だった。エンドユーザーを直接相手にする外食産業の日々の変化は、見ていて飽きることがない。
2012年04月23日
日本マクドナルド社長がコーヒーおかわり廃止に伴い「あれは一部のお客の特別な要求に対応していたサービス」との見解を発表
各種記事によるとコーヒーのおかわりは05年頃に全店舗で行われるようになった。Wikipediaには09年にマクドナルド広報がメディアの質問に答えているとある。
日本マクドナルド 5.7.3 コーヒーのおかわり自由(Wikipedia)
2009年(平成21年)5月時点において、一部店舗(スーパーやショッピングセンター内のテナントの一部等)を除き、店舗内で飲食する場合はホットコーヒーはおかわりが自由[63][97]。この情報は公式サイトには記載されていないが、同社広報が見解を示しており[63]、一部店舗の店内には掲示している場合もある。このサービスは2012年4月19日をもって終了した。この注釈[63]のトレンドGyaOの記事というのは「マクドナルドはコーヒーお代わり自由 意外と知らないファストフード店の”暗黙のルール”」(09年5月7日)というもの。関係する部分を引用する。
――コーヒーのおかわりはできますか?このように広報が公式見解として発言していたのだが、今回の価格改定にともなう記者会見で日本マクドナルド社長原田泳幸氏は、「おかわり無料というサービスはなく、特定の店でほんの一部のお客の特別な要求に対応していたサービス」であるという見解を示したのだ。
はい、マクドナルドでは全店でコーヒーがおかわり自由となっております。ファミレスのように「おかわりいかがですか?」とお声掛けはしておりませんが、スタッフにお声をお掛けいただければ。
――砂糖やミルクなどは何個まで貰ってよいのでしょうか?
基本的には、ご要望の個数をお出ししています。しかしコーヒー1杯で砂糖20個も30個もとなると…「常識の範囲内で」といったところでしょうか。
――店内に滞在する時間に制限はありますか? たとえばコーヒー1杯の注文で、何時間滞在して良いものなのでしょうか?
特に「何時間以上居てはいけない」といった決まりはありません。空いている時間帯でしたら、何時間滞在していただいても構いませんよ。ただしピーク時や、あと空いている場合でも寝てしまっているお客様には、スタッフからお声を掛けさせていただくこともあります。
マクドナルド、コーヒーを値下げへ - "おかわり無料終了"についても言及"(マイナビニュース)
日本マクドナルドは20日、「プレミアムローストコーヒー」(ホット・Sサイズ)をこれまでの140円から100円に価格変更し、発売した。これにより、「¥100マック」のメニューに加わることとなる。また同日、プレミアムローストコーヒーのホットMサイズも、これまでの190円から150円になる。おかわりできて140円か、なしで100円かは単にマーケティングの問題で、どちらが正解ということはない。滞店時間の長さや顧客満足度によって、日本マクドナルドが自由に方針を決めればよいことだ。にもかかわらず、原田氏はなぜ全店舗で行なってきた施策を、「特定の店で」「ほんの一部のお客の特別な要求に対応していたサービス」などと言うのだろうか。これではルールに従って利用していたお客をあたかもゴネる客・クレーマー扱いし、迷惑をかけられていたと言っているようなものではないか。
20日に同社本社で行われた記者発表会では、日本マクドナルド代表取締役会長兼社長兼CEOの原田泳幸氏が、「Twitterなどでコーヒーのおかわり無料が廃止という話もあるようですが、もともとおかわり無料というサービスはありませんでした。特定の店でほんの一部のお客様の特別な要求に対応していたサービスです」とネット上での騒動に言及し、「ですので、おかわり無料廃止と今回の価格改定とは一切関係はありません」とコメントした。
今回のことで思い出されるのが、08年12月に新商品のクォーターパウンダー発売時にサクラを1000人雇い行列をでっちあげたことが発覚した時のマクドナルドの対応だ。
「新商品を並んで買って食べるだけ」の短期アルバイトが登場、時給は1000円(Gigazine)
2ちゃんねるのまとめサイトの中に、MBS毎日放送で流れたニュースにおける原田氏のコメントが残っている。
23日に大阪に上陸したマクドナルドの新商品「クォーターパウンダー」。開店前からの長蛇の列の中にお金で雇われたいわゆる「サクラ」が含まれていたことが、JNNの取材で明らかになりました。東京でもサクラを使って行列を作っていたことが発覚し、この4日後の読売新聞の記事には日本マクドナルドの見解が掲載されている。
巨大バーガー「クォーターパウンダー」。関西初上陸となった23日、大阪・ミナミの店の前には開店を待つ大勢の人。徹夜組も含めたおよそ2000人が、1キロにも渡る長蛇の列をつくりました。
「販売開始いたしましたが、さきほど耳にしましたが2千数百人の方が並んでいらっしゃると。
大成功だったなと思います」(日本マクドナルド 原田泳幸CEO、午前11時半すぎ)
しかし、この行列の中には、なんとお金で雇われた客、つまり「サクラ」が最大で1000人含まれていたことがJNNの取材でわかりました。人材派遣会社大手の「フルキャスト」が事前にアルバイトを雇い、並ばせていたのです。
募集広告には「並んで買って食べるだけの仕事」と魅力的な言葉が躍り、時給1000円に加えて、ご丁寧に商品の購入代金まで用意するとあります。
「ただ並ぶだけというよりは、商品のモニターの仕事だったんですよ。(Q.これは“サクラ”では ないのか?)モニターのお仕事ですので・・・」(フルキャスト広報)
マクドナルドはこの翌日、初日の来店者数が1万5000人に上り、売り上げも1002万円と 最高記録を更新したと、ホームページなどで派手派手しく自慢しました。しかし、「サクラ」に買わせた数も含まれたこの数字は、純粋な売り上げと言えるのでしょうか。
「景品表示法上は、売り上げ高が多いこと、あるいは来客数が多いことが誤解を招くような場合は、不当表示に該当するおそれがあると考えられます」(公正取引委員会 取引課長)
自作自演との批判も上がっている今回の騒動を、日本マクドナルドはJNNの取材に対して、「モニターの募集は依頼したが、意図的に盛り上げようとしたわけではない」と話しています。(一部略)
マクドナルドの新商品発売、「サクラ」動員は東京でも(読売)
日本マクドナルド(本社・東京都新宿区)が大阪市内の店舗で新商品を売り出した際、アルバイト1000人を動員し、「行き過ぎた演出」などと批判が出ていた問題で、東京都内での発売日にも、イベント会社が手配した「サクラ」に行列を作らせていたことが分かった。
日本マクドナルドのコミュニケーション部によると、渋谷区で11月1日、新商品「クォーターパウンダー」を販売する臨時店舗を開設した際、「盛り上がりを演出するため」、イベント会社が手配したスタッフを開店前に並ばせ、商品を購入させるなどしたという。動員人数は公表できないとしている。
客寄せのためのサクラとの批判について同部は「サクラの定義がないので何とも言えないが、消費者に誤解を与える手法は見直したい」としている。
謝罪するのかと思えばさにあらず、サクラを1000人雇って行列を作っておいて「サクラの定義がない」「誤解を与える手法」などと開き直るのだから恐れ入る。今回のコーヒーの件もそうだが、マクドナルドの公式見解は「頭を下げたら負け」と言わんばかりの対応をするという特徴がある。「ご了承ください」といった程度のことすら言わない。現場で働く人々に強いる「スマイル0円」との温度差がすごい。コーヒーおかわり廃止などという、単に経営上の選択で特に間違いとはいえないようなことにすら過剰に反応し、すぐにばれる嘘をつくのはいったいなぜなのだろうか?
原田氏はNCR→横川ヒューレット・パッカード→シュルンベルジェ→アップル→マクドナルドと外資系企業をわたり歩き、日本子会社の経営者にまでたどり着いた。なのに自分の施策の間違いを認めることはすなわち「現地管理者失格」の烙印を本社から捺されてしまうという危惧があるのかもしれない。いや、それは無根拠な強迫観念ではなく、実際に評価が下がるのだろう。長年かけて築き上げた"植民地における管理者"の地位を守るためには、米本社の経営ボードに対して「無理を言うワガママなお客をどうにか処理していた」という体裁を取る必要があったのかもしれない。
日本マクドナルドの業績は堅調で、米本社からの原田氏への評価は非常に高いようだ。それはご本人の優れた能力によるものだが、同時にマクドナルドの忠実なお客が原田氏の望むような「数字」を作っているからだということもまた事実である。だからこそ、米本社の経営陣に向かっていい顔をするために日本のお客を貶めるような嘘をつかない言い訳を考えていただきたい。それは極めて優秀なマーケティング専門家の原田氏ならば、造作もないことではないだろうか。
2012年04月16日
池波正太郎が語る万惣
「母が好きで、私も子供のころから食べさせられた所為か、今でもホットケーキを食べる」と書き起こすこのエッセイで池波は、両親が離婚したため三ヶ月に一度ほどしか会えなくなった父親と、神田にある高級果物店のフルーツパーラーで、一緒にホットケーキを食べた思い出を語る。
映画を観てから父が私に「何が食べたい」と尋いた。そこで「ホットケーキ」というや、父が「そうか。それなら、ちょうどいい」と、電車通りを向う側へわたると、そこに〔万惣〕があった。小学校を卒業した池波は兜町の株式仲買店で働きはじめ、自由になる金ができるとともに一人で万惣に行くようになる。
「この店はね、果物屋さんだが徒(ただ)の果物屋じゃない。東京でも指折りの店だ」と、父がいう。
「へえ。果物屋にホットケーキがあるの?」
「あるどこのさわぎじゃない。万惣のホットケーキは天下一品だ」
勤め場所から近いこともあって、父も、ときどき食べていたらしい。
たしかに〔万惣〕のホットケーキは、それまで口にした、どこのホットケーキともちがっていた。
店を出て須田町でバスを降り、先ず〔万惣〕へ入り、ホットケーキを食べ、腹ごしらえをしてから〔シネマ・パレス〕へ駆け込むというのが、一週間に一度、かならずきまっていた。壮年となった池波は、万惣が八階建てのビルになったと聞いて昭和57年2月に久しぶりに足を運ぶ。
その他の日は、他の映画館へまわる。
夜更けに帰り、たっぷりと食べてから眠る。
当時、十三歳の私の給料は七円だったとおぼえている。
しかし、十六、七歳になり、生意気ざかりとなり、商売柄、母にも内密な金がふところへ入るようになると、ホットケーキを食べてよろこんでいるだけではおさまらなくなってくる。
そこで、しばらくは〔万惣〕へ足が遠退いてしまったのである。
実に落ちついた美しいパーラーとなったばかりでなく、店員のサーヴィスは、先ず東京屈指のものといってよい。ポットのままで出す紅茶は香り高く、ブランデーがそえられているし、コーヒーも旨い。むろんのことに、私はホットケーキを食べてみて、これまた、むかしのままの味わいが保たれていることに感心をした。持続の美徳が消滅しつつある現代日本では、奇蹟といってよい。
〔万惣〕は、ホットケーキにせよ、フルーツにせよ、その仕入れのルートと、品物のえらび方において、他の追従をゆるさぬところがある。私は一度だけだが、万惣に行ったことがある。丁寧に焼かれたホットケーキと芳しいコーヒーは、あまり広くはない中二階のフルーツサロンでお茶の時間を楽しむ常連らしいお客たちとともに印象深い。
ホットケーキなどでも、この製法を盗むために入店してきて、ついに、
「まねができない」
と、いうことになるらしい。
生クリームをかけたり、苺や、餡をつけたりするホットケーキなら、いくらでもまねができよう。
しかし、材料へかたむける店主の情熱だけは、まねしきれないのだろう。
万惣は、さほどに個性をもった店なのである。
なんとなく、このごろは神田へ出ると万惣へ立ち寄る習慣がついてしまった。
万惣のフルーツパーラーで、ホットケーキやフルーツカクテルなどを口にしながら、わずかに、むかしの面影をとどめている須田町の交叉点の風景をながめるとき、私の脳裡に浮かびあがってくるのは、二十二年前に死去した父の顔や姿だ。
父は母と離婚してから、ついに再婚をしなかった。
この1846年(弘化3年)創業の老舗果物店・万惣が全店閉店を発表した。
各店舗休業のお知らせ(万惣商事株式会社・pdf)
各 店 舗 休 業 の お 知 ら せ
弊 社 で は 、 昨 年 3 月 の 東 日 本 大 震 災 に よ り 、 本 店 ビ ル も 多 大 の 影 響 を 受 け て し ま い まし た 。
昭 和 5 6 年 以 前 の 旧 耐 震 基 準 で 建 築 さ れ た 当 本 店 ビ ル は 「 中 央 通 り 」・「 靖 国 通 り 」 に面 し て い ま す が 、 昨 年 秋 に 制 定 さ れ た 東 京 都 の 耐 震 化 施 策 「 東 京 に お け る 緊 急 輸 送 道 路沿 道 建 築 物 の 耐 震 化 を 推 進 す る 条 例 」 に よ り 両 道 路 共 、 指 定 幹 線 道 路 と な り ま し た 。
弊 社 と し て も そ の 対 策 を 迫 ら れ 、 専 門 家 の 耐 震 診 断 に よ る 耐 震 性 の 確 認 を 行 っ た 結 果は 建 物 の 耐 震 強 化 工 事 で は 不 十 分 で あ り 、 早 晩 、 建 物 自 体 の 取 り 壊 し は 避 け ら れ な い とい う 予 想 外 の も の と な り ま し た 。
こ れ ま で 高 級 果 実 の 販 売 を 主 軸 と し た 堅 実 経 営 に 徹 し て ま い り ま し た が 、 最 近 の 厳 しい 経 済 環 境 の 中 で 、 短 期 間 で ビ ル の 建 替 工 事 を 行 い 経 営 を 継 続 で き る ほ ど の 状 況 に は あり ま せ ん 。
こ の た め 、や む を え ず 本 年 3 月 2 4 日( 土 曜 日 )を も ち ま し て 果 実 の 販 売・フ ル ー ツ パ ーラ ー の 営 業 を 全 店 で 休 止 す る こ と を 決 定 し た 次 第 で あ り ま す 。
創 業 以 来 今 日 ま で 、 格 別 の ご 愛 顧 、 お 引 き 立 て を 賜 り な が ら 、 ご 不 便 ・ ご 迷 惑 を お かけ す る 事 態 に 至 り ま し た こ と は 、 ま こ と に 申 し 訳 あ り ま せ ん 。何 と ぞ 、 事 情 ご 賢 察 の 上 、 ご 寛 恕 賜 り ま す よ う 、 心 よ り お 願 い 申 し 上 げ ま す 。
な が い あ い だ 、 ま こ と に あ り が と う ご ざ い ま し た 。 こ こ に 深 く 感 謝 申 し 上 げ ま す 。
震災後の建築規制の変更により本店ビルの建て替えが必要となり、系列の店舗も含め店じまいを決めたとのこと。銀座松坂屋店は3月4日に、そして最後まで開いていた丸の内 新丸ビル店が、昨日4月15日に閉店。これにより万惣は166年の歴史に幕を下ろした。
あって当然に思い、なくなることなど考えもしなかった店が、思いもかけない出来事で消えてゆく。あの震災は私たちの気持ちのありように大きな影響を与えたが、東京の風景にも引き返せない変化を与えている。できるだけ故郷の風景を眼に焼き付けることを心がけようと思う。
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2012年04月09日
2012年03月31日
tumblr開始のお知らせ
本当は超簡単!ゼロから始めるTumblrの使い方(nanapi)
2年ぐらい前にひと盛り上がりあった頃アカウントを作ってみたのだが、結局使わずに放置。パスワードどころかアカウント名すらわからなくなり再度取得した次第。またやろうとしたきっかけってなんだっけと一週間前を振り返ったのだが、すでに忘れている。たいしたきっかけはなかったのだろう。
再開して一週間で投稿数が200を超えたのは、簡単にリブログ(詳しくは上記のリンク先へ)できるchromeの拡張機能を入れたからだと思う。前回はこんなことすらしていなかった。tumblrは画像・テキスト・動画となんでもクリップできるし、当ブログ同様特にテーマを決めるわけでもないから、雑多なページになるのだろうと思っていた。ところが始めてみてびっくり、気の利いた文章などいっさいクリップしない。おもしろ画像を集めるでもない。リブログするのは食べものと飲みものの画像ばかりであった。自らupする画像は外食企業の期間限定メニューの告知画像とか。これには我ながら呆れた。あまりに興味が偏りすぎていて自分でも不安になるレベル。「食欲だけじゃないんだYO!」と言いたいために女性の画像をリブログしてみても、居酒屋はなこの従業員募集画像だったりする。大丈夫だろうか。
Twitterと同じく、フォローした相手がアップ(あるいはリブログ)したコンテンツが自分のページ(ダッシュボード)に流れてくる。だから誰をフォローするかがポイントになるわけだけど、どうにも方針が決まらない。Twitterみたいなリストが作れればいいのだが…
tumblrのアカウントがない人は自分のダッシュボードは作れないが、個別のページを見ることはできる。私のtumblrアカウントはこちら。http://kaoruww.tumblr.com/
わざわざ見に行かなくてもブログの更新チェックにRSSリーダーを使っているなら、リーダーに登録することで見ることもできる。http://kaoruww.tumblr.com/rss
図らずも、製作されたそばから消えていく期間限定メニュー画像を中心としたtumblrになってしまっているが、今後広がりが出てくるのだろうか。わからない。以上告知でした。
2012年03月27日
ブラック企業が裸足で逃げ出すフォックスコンがシャープの筆頭株主に
[東京 27日 ロイター] シャープは27日、台湾の鴻海精密工業を中心としたグループ会社4社と資本・業務提携すると発表した。発行済み株式の10.94%に当たる新株を669億円で割り当てるとともに、大阪府堺市にある液晶パネル工場の株式46.48%を660億円で譲渡する。
鴻海精密工業に4.5%、鴻海と資本関係のある鴻準精密工業とFOXCONN、Q─Run Holdingsにそれぞれ0.72%、2.8%、2.92%を割り当てる。鴻海精密単独の持ち株比率は4.06%と、日本生命に次ぐ、第2位の大株主になる。堺工場の株式は、鴻海の代表、郭台銘氏に譲渡する。シャープは割当先から取締役を受け入れる予定はないという。
鴻海は堺工場で生産されたパネルの最大50%を引き取る。早ければ2012年度から引き取りを開始する。
会見した奥田隆司次期社長は、鴻海が液晶パネルの半分を引き取るので堺工場の減損リスクはなくなると述べた。
ついに日本の総合電機企業が中国に買われる日がやってきた。フォックスコングループ全体で10%程の出資だが、今のシャープにこれだけの金を出す日本企業はなかろうし液晶パネルを半分引き取ってくれるお得意様になるわけだから、過半数を取らなくても首根っこを抑えられたも同然だ。遠くない将来三分の一の議決権を押さえて経営上の拒否権を持った段階で名実ともに子会社になるのだろう。
レナウンが中国企業から4割の出資を受け傘下入りした時、エントリを書いた。
10年5月23日 レナウン、潰れる前に中国企業に買われる
別に日本企業が中国企業に買収されることで民族意識を刺激されるタイプでもないので「こんな昔の名前しか残ってない会社にカネ突っこんでご苦労さまです」ぐらいな感想しか出てこない。ホコリをかぶった洋服をヤフオクに出したら買っていく物好きがいただけのことだ。だがレナウンだダーバンだというと名前だけは知られているから、GDPが中国に抜かれて第三位に落ちることと相まって、妙な言説が出てくるのであろう。「こんなガラクタを買うとは目が利かねえなあ」と思っておれば十分なのに。
(略)
心配なのは、儲からないわ、コングロマリット・ディスカウントで株価が安値に放置されてるわの総合電機を丸ごとパクっと食べられることだ。今のところは日本人技術者を一本釣りする方が低コストだからTOBをかけていないだけで、属人的な技術流出では手に入らない技術が必要になった時には、仕掛けてくるに違いない。安値で買い叩かれるのはつまらない話だ。かといって軍事技術でもなければ国が資本制限をするような話でもない。総合電機業界が統合をすすめて買いにくくするべきなのだが、これは10年以上前から言われているものの、まるで話が進まない。どこかの会社が実際にTOBをかけられるなり、レナウンやラオックスのように第三者割当で子会社化されるなりしなければ動かないのであろう。
発表では、フォックスコンは液晶パネルの堺工場の株式の約半分を660億円で買収している。シャープ本体への出資額が669億円であることを見れば、今回の出資目的が液晶パネルの安定調達にあることがわかる。「属人的な技術流出」によって基礎体力をつけた現在、必要なのは最新鋭設備になったということだろう。
フォックスコンといって真っ先に思い出されるのは労働問題だ。iPhoneの製造を受託しているため、世界的な注目を集めたことは記憶に新しい。
フォックスコン-労働問題(Wikipedia)
絶好調アップルを支える中国の搾取工場(ニューズウィーク日本版)
「夜中に従業員をたたき起こし、お茶とビスケット1枚の軽食を与えて、12時間ぶっ通しで働かせる」
中国と日本では労働法も違うし、シャープの社員が同じことをさせられたあげく自殺に追い込まれるわけでもなかろうが、こういう企業の強い影響下に入ることは事実である。
利益率のあまりの低さから長年にわたって集約化を求められてきた総合電機業界は、果たしてこれで危機感を覚え、統合に本気になるだろうか?本日伝えられたニュースはこちら。
日立が5年で総コストの5%を削減、海外調達拡大などで(ロイター)
5年で5パーて。この呑気なスピード感に水がぶっかけられて目が醒めたことを祈るばかりだ。
2012年03月02日
林輝太郎氏逝去
投資家教育に情熱を燃やした方でした。また証券会社や商品取引業、その周りに集まるマスコミや投資顧問など、業界あげて個人投資家を食い物にする体制を強く批判し続けた正義漢でもありました。金の匂いを嗅ぎつけて業界に近づいてくる政治家も批判の例外にはしませんでした。
私はその著書から、相場に嵌り自らの欲に絡めとられ狂気に陥った者、幸せな家庭を破壊し自死した者、ごく稀に嘘ばかりの世界に生まれる厳しくも見返りを求めぬ善意を知りました。
心よりお悔やみ申し上げます。
なお「お別れの会」は3月20日(火)、ホテルニューオータニで執り行われるとのこと。
林輝太郎お別れの会 ご案内(林投資研究所)
2012年02月19日
サイゼリヤ、食品製造業への道程
「店をたくさん作るのはそのほうが儲かるからじゃない。食べ物を計画生産したいからだ。計画生産を可能にするためには安定した需要が必要。だから店を作るんだ」。さらに「計画生産ができるようになれば廃棄もなくなる。無駄がなければ価格は大幅に下げられる。計画生産ができるようになったらウチの店だけでなく、どんどん食材を外部に売っていきたい」と。
外食業というより食品製造業の経営者みたいな発言なので真意を疑う人もいるかもしれないが、サイゼリヤがこれまで着々と行なってきた自社生産の歩みを思うと、どうやら本気らしいことがわかる。自社専用農場で種から野菜を栽培し、オーストラリアに巨大な工場を建設して肉料理やソースを作り、自社仕様のワインをイタリアから直輸入してワイン消費量日本一になった。
だが、まだ外部への販売は行なっていない。ワインなどを関連会社で細々と通販するに留めている。ワインを店舗で販売せず「飲みきれなかったぶんだけ持ち帰ってOK」ということにしているのは免許の関係だろうか。店頭で売られているのはオリーブオイルとドレッシングだけだ。プロシュート(生ハム)なんか小分けにしてあるはずだからすぐにも売れるのになあ、いや、ウチでつまみにしたいから売ってほしいんだけど、と以前から思っていた。
昨日の外出先の昼下がり、生野菜を食べたくなってサイゼリヤに入った。外でしっかり生野菜を摂るのは意外と難しいのだが、そんな時コールドチェーンを厳密に運用するサイゼリヤがあると助かる。サラダとポテト、うっかり白ワイン250mlを注文して昼食とした。後から隣りに一人で座った20代の女性が、小エビのサラダとムール貝のガーリック焼き・赤ワイン500mlを頼んで本を読んでいて「ううむ、こういう使い方をする人が増えてるんだなあ」と勉強になったのだがそれはともかく、会計を済まそうとレジに行ったらオリーブオイルの隣にプロシュートの写真がある。あれ?テイクアウト始めたのか?
レジの女の子に聞いてみると「店長呼んできます!」とすっ飛んでいってしまった。い、いや、ちょっと聞いてみただけなんだけど……やって来た店長が言うには、店で出しているプチフォッカ(小さいパン)2個は焼きたてをお出しするので4分ほど席でお待ちくださいとのこと。何の気なしに聞いてみただけだったのだが完全に買う流れになっている。2枚で399円だというしまあいいかと元いた席に戻ってしばし待つと、店長が袋に入れたプロシュート・プチフォッカ2個・プラスチックのフォークとお手拭き各2つを持ってきてくれた。あれ、1人前なのにフォーク2つなの、と思いつつ自宅に帰って撮った写真がこちら。
えーっと、これ夜に飲む時のつまみにする時撮影したのですが、帰宅直後にまだ温かいプチフォッカをひとつ食べてしまいましたのでこのようになっております。パックに入ったプロシュートは透明な2枚のシートにぴったり挟まれて空気に触れないようになっている。一枚はがして皿にぺたっと伏せ、慎重にもう一枚のシートをはがせばOK。適当な野菜と一緒に。
熟成した肉の風味が実にいい。サイゼリヤのプロシュートを値段が安いからと侮るのは間違い。近ごろはコンビニでも生ハムを置いているが、ああいうのとは別物だ。食べてみれば誰でもわかるだろう。
というわけで、家飲み派念願のプロシュートのテイクアウトが実現したわけだが、やはりサイゼリヤ店舗だけでなく、プチフォッカなしでかまわないからスーパー・コンビニに卸してもらいたいところ。ワイン・オリーブオイル等も含め、大手流通業との提携が待たれる。
2012年01月29日
サブウェイで「菜彩鶏のモーレソース」を食べてきた

モーレソースとは、メキシコ料理に使われているカカオの入ったスパイスかおるコクのあるソースです。コクと濃厚感のあるカカオをベースに、シナモン・クミン・唐辛子などのスパイスでアクセントを加え、トマトペーストの酸味で全体を引き締めました。すりゴマが食感のアクセントになっています。との商品説明。
チョコレートと言っても甘くないスパイシーな大人の味。今まで体験したことのない独特なソース。くせになる味です。
「またメキシカンに挑戦する無謀な外食企業が現れてしまった……」
うれしい気持ちと暗い予感が交錯する。横着をして以前書いたエントリから引用。
なにしろチェーンストアというのはアメリカが本場であるから、関係者は常にアメリカのトレンドに注目している。そしてアメリカのファストフードを日本に持ってくるとほとんど定着しているという経験がある。こうなると誰だって「アメリカであんなに人気のあるメキシカンフードなら日本でも必ずビッグビジネスになる」と思うのは当然だろう。実際、日本でもいろんな会社が頑張ったのだ。ロイヤルが経営するシズラーでタコスを扱ったこともあった。でも人気が出ない。セブンイレブンではもう20年程前からブリトーを売っている。でもやっぱり人気が出ない。いつもサンドイッチの近くで寂しそうにしているが、ほとんど意地になって売り続けている。
今でも外食関係者には「いつかアメリカみたいに日本でもメキシカンフードはモノになるはずだ」という信仰にも似た見通しを持つ人がいるのだが、そういう人は東ハトの暴君ハバネロがヒットすると喜んだりする。「日本のメキシカンフードの夜明けだ!」とばかりに。でもやっぱりタコスもブリトーもナチョスも一般に普及するには至らない。
私はメキシカンが好きなのだが、日本では全くのマイナー料理だ。タコスなんか簡単なものだし、わざわざメキシコ料理店に行かなくても気軽に食べられたらいいのにと思う。でもファストフードとしてのメキシカンが日本で普及することはもう諦めている。理由を考察しても結局のところわからないし、わかったところで大手企業がことごとく失敗している歴史を見れば「どうやら日本では少数の店が成り立つ程度の市場から伸びることはなく、メジャーになることはない」と結論づけざるをえない。文句言わずにおとなしくカルディでディップでも買ってきて自分ちで食えということなんだろう、と理解するに至った。サイゼリヤが事実上タコスのファストフード化を断念したことも、期待していただけに心が折れた大きな理由である。
この商品の発売を知った時も「どうせ売れないのに…」と遠い目をしていた。だが日本サブウェイの社長はサントリーが海外に展開するレストランの経営のため、メキシコやスペインに駐在経験があることを思い出した。そうか、ここにもまだメキシカンに可能性を見出す外食関係者がいたのだ。うれしいことである。及ばずながら加勢しましょうということで、行ってきた。
例によってクリックすると無駄に大きくなります。
いきなり文句を言うが、菜彩鶏というネーミングがよくない。慣れない物を注文させる時に「な…?さい…?あや…いいや…別のにしよう……」と思わせてはいけない。店頭にこの鶏肉に関する特徴が掲示してあるわけでもなく、要は客に発音させる必要がない。普通に「ハーブチキンのモーレソース」かなんかにしておけばいいのに(正しくはさいさいどり。肉のうんちくは結局不明)。それはともかくお味は中々けっこう。カカオソースのコクにチリの辛味が軽めに潜んでいる。スパイシーな風味があるがキツくはなく、苦味もない。カカオを甘いチョコレートとしてしか食べたことのない人でも違和感なく食べられるのではないか。
海外のファストフードはまずはファッションフード、つまり流行りものとして日本にやってきた。1971年7月、マクドナルドが銀座三越に開店し歩行者天国で歩きながら食べることが話題になった時からそれは始まった。新しいスタイル・大袈裟にいえば新しい文明との出会いが賛否両論を巻き起こし、それがムーブメントとなりある時代の象徴になっていった。
しかし日本マクドナルド社長藤田田(デンと発音してください)は市場拡大のため、たまにしか食べないファッションフードから日常食路線に舵を切る。盛り場から生活道路への出店、和風味の導入(テリヤキソース・竜田揚げを応用したチキンタツタ)・低価格化と相次ぐ施策により、マクドナルドは狙い通りに日本人の生活に溶けこむことに成功した。だが日常性の強調は、外食することにともなう小さな期待や浮立つ気持ちを消していく過程でもあった。その行き着く先が現在の殺伐としたマクドナルドの店内環境だと言っても、決して言いすぎではないだろう。
この「菜彩鶏のモーレソース」は、日本ではメキシカンが売れないというジンクスどおり、やっぱり売れないだろう。でも、チェーンストアには新たな味・スタイルに挑戦してほしい。マスコミと組んで珍奇な流行を作り、一儲けしたから3年で撤収するような自称起業家の店など文字通りの羊頭狗肉であり、そんなものはどうでもいい。全国津々浦々に新しい食の体験を提案することができるチェーンストアだからこそ、諦めないでほしいのだ。この商品が失敗しても、ほとぼりがさめた頃にまたメキシカンに再挑戦することを期待している。
<関連エントリ>サブウェイが世界最大の飲食店チェーンになったはいいが、日本では債務超過な件
2012年01月25日
「全力!アイドル 冬のオールスタースペシャル」オンエアリスト
M-ON! 全力!アイドル 冬のオールスタースペシャル 2011/12/26(月)19:00〜21:00
2011年4月にスタートした女性アイドル満載のビデオクリッププログラム「全力!アイドル」。
ご好評いただいた秋のスペシャルに続き、年末スペシャルを2時間のロングボリュームでお届け!
AKB48、ハロー!プロジェクトからももクロまで、2011年の女性アイドルシーンをこの番組で総まとめ!
オキドキ -Edit ver.- SKE48
少女飛行 ぱすぽ☆
Sweet Jewel Fairies
ベリシュビッッ さくら学院
ブスにならない哲学 ハロー!プロジェクト モベキマス
Dear J 板野友美
女子力←パラダイス SUPER☆GiRLS
Z伝説〜終わりなき革命〜 ももいろクローバーZ
HIGH POWERED スフィア
Flower 前田敦子
この地球の平和を本気で願ってるんだよ! モーニング娘。
Limited addiction 東京女子流
希望山脈 渡り廊下走り隊7
オーマイガー! NMB48
タチアガール スマイレージ
最初のメール フレンチ・キス
ペラペラペラオ Not yet
チクタク☆2NITE 9nine
Answer ノースリーブス
Don't think. Feel !!! アイドリング!!!
甘酸っぱい春にサクラサク Berryz工房×℃-ute
上からマリコ AKB48
2012年01月05日
リンガーハット期待の女性向けちゃんぽん店「リンガール東京」、半年でひっそり閉店
リンガーハットの女性向け新業態ちゃんぽん店 「リンガール 東京」(リンガーハット公式・魚拓)
「リンガール 東京」は、飲食業界に女性向け麺類専門店が少ないことを受け、働く女性が1人でも気軽に入れることを目指したお店です。(略)今回の新業態では「ステキがおいしい」をコンセプトに、女性を意識したメニューや店舗デザインを導入しました。メインメニューの「ちゃんPon」と「Saraうどん」はそれぞれ麺を選ぶことができ、「ちゃんPon」は3パターンの麺を選ぶことでカロリーがコントロールできます。内外装もホワイトと木目を基調にしたナチュラルなやすらぐ空間とし、女性のお客様の居心地の良い作りになっております。将来的には100店舗の出店を目指します。ところが12月17日あっさり閉店。23日に「リンガーハット 池袋サンシャインシティアルタ店」として再オープンした。魚拓に保存できてよかった。この魚拓の一番下にある「リンガール東京のホームページはこちら」というリンクをクリックしても、www.rin-girl.jpにはつながらず、404 File not foundになる。公式のニュース一覧にはまだリンガール関連のニュースが残っているが、唯一の店舗がなくなり公式HPにつながらないということは、女性向けちゃんぽんプロジェクトが消滅したということだろうか?スタートは華々しくてもおしまいのリリースは出さず、しれっとすっとぼけるケースは少なくない。
サンシャインシティアルタの飲食街には、喜多方ラーメン坂内、丸亀製麺、洋麺屋五右衛門、マクドナルドあたりが入っていて、学生やサラリーマン向けの店舗編集になっている。イタトマカフェが一応女性向けか。しかしリンガールほど「女性向け」に最適化してしまうと、男性客はまず来ない。カップルの場合でも男が嫌がり一緒に入りやすい店に流れてしまう。女性だらけの非日常空間・原宿あたりならなんとかなる可能性はあったのだろうか。いずれにせよ「100店舗の出店」というのは大風呂敷にもほどがあると思う。
11年05月13日の私のツイート
リンガーハット、女性向け業態「リンガール 東京」開店 http://j.mp/my5dhz リンガール…ちゃんPon…Saraうどん……なぜ女性向け業態というのは女を小馬鹿にしたようなものばかりなのか…?「女はこういうもの喜ぶんでしょ」というマーケティングをすると、男性が来ないのは当然だが女性にまで相手にされないという残念な話であった。ところでリンガール東京という業態自体を捨てたのかどうかは結局分からずじまいだった。気になる。潰したのか継続するのか、リリースを出してほしいのだが……
2011年12月31日
2011年qzmp blogをふりかえる
さて、2011年といえば東日本大震災、さらには福島第一原発のメルトダウンと、一生のうちでも忘れられないことが起きたが、これについてブログの方ではあまり触れていない。ツイッターで思いつくままにつぶやいていたからだ。Webに記録を残す(Log)からWeblog、短縮してblogというわけだが、日々のよしなしごとの記録はツイッターで垂れ流しているため、こちらのブログはもう少し長いものを書く場合に使うというように用途が分かれてきた。
しかしあの頃どんなことを考えていたんだろうとふりかえろうとしても、ブログにはほとんど記録がない。ツイッターのつぶやきもTwilogという形で記録されているから特に不自由はないようなものだが、もう少しまとまった記述があってもよかったかな、と今になって思う。あの頃はブログでまとまった文章を書く気もしなかったので、ないものねだりではあるのだが。
2011年に最もアクセスが多かったエントリーは、震災発生前最後の更新である3月8日「サブウェイが世界最大の飲食店チェーンになったはいいが、日本では債務超過な件」だった。こういうあまり世間に知られていない事実を伝える文章を書くのは、楽しくないこともない。文末のリンクから過去の記事もけっこう参照された。身近なことだけに、この手の話はウケがいいようだ。
原発事故以降、西日本在住者も含め日本人ならば一生続くことは間違いない食品による内部被曝の危惧、要は「低放射線との付き合い方」は、今後の外食関連記事にも影を落とすことになるのだろう。
そういうわけで、2012年も更新ペースは非常にゆっくりながら細々と続くようです。これだけ悪いことが起きたのだから、12年は静かな、穏やかな年になればいいなと思っております。
2011年12月20日
牛丼業界の新しい挑戦者、東京チカラめしに行ってきた
その後不景気と飲酒人口の減少を背景に緩やかに下がり続けてきた売上げは、2002年6月の道路交通法改正で飲酒運転の罰則が強化されたことにより大幅に落ち込むことになる。ハンドルキーパー運動なるものの効き目もむなしく、クルマを使って来店することが前提の郊外型居酒屋は大きく売上げを落とした。
さらに今年の震災発生後は宴会需要が大幅に減り、計画停電に営業時間の短縮とさらに追い打ちがかかった。外食業界の中でも居酒屋は特に売上げの減少が著しい。現在、居酒屋業界の売上げは1兆円を割ったとみられる。しかしそれでもオーバーストアが解消されたわけではなく、今後10年間でさらに2千億円減り、8千億円規模に縮小するというのが大方の見方だ。
タイトルと違って牛丼の話がまるで出てこないが、必要な部分なのでもう少し待ってほしい。
ここ20年で3割以上売上げが減り、今後もさらに減るのは確実という業界で企業はどのように対応しているか。ワタミは店舗を減らして、市場の拡大が続く介護事業に乗り出した。たいへん儲かっているらしく結構なことである。この事業は政府が採用する政策により業績が大きく変わるため、今後創業者は都知事選の落選など気にせず、ますます政治に近づいていくことだろう。
他業界へ進出せず、外食業界の中で事業ドメインを変えようという企業もある。都内で急速に店舗を増やす「東京チカラめし」を展開する三光マーケティングフーズがそれだ。91年に「東方見聞録」で個室居酒屋ブームを起こし、03年に株式を公開、その後デフレ環境に対応した低価格業態「金の蔵Jr.」を展開している。今年3月1日に公開されたインタビューでは「低価格居酒屋とうどんを2本柱に」と、金の蔵Jr.と丸亀製麺のパクリ業態・楽釜製麺所を中心にしていくことを明言していたが、その後「日常食業態の拡大」を強調し6月に東京チカラめしを開店、来年6月までに100店舗達成をブチあげた。
もともと東方見聞録というヒット業態がいきなり成功したわけではなく、1975年に神田駅のガード下に定食屋「三光亭」を創業、その後牛丼とカレーの店に業態転換してから居酒屋へという沿革なので、焼き牛丼とカレーを主力とする東京チカラめしは、いわば牛丼業界への再挑戦といえる。すき家・吉野家・松屋の牛丼御三家が芸のない価格競争を繰り返す不毛地帯に割って入ろうと、価格は同程度・煮るのではなく焼き牛丼という新機軸で殴りこんできたニューカマーの登場を歓迎する人は多い。「ウチの近所にもできないか」と期待している人もいるようだ。
確認になるが、当エントリの目的はB級グルメの印象批評をしたいわけではなく、多くの公開情報のひとつとしてストアコンパリゾンを行い、当該企業の市場競争力ならびに今後の企業価値の変化についての考えを述べることである。味の善し悪しと企業としての成功は全く関係ないとは言わないが、あまり関係ない。これがチェーンストアを見続けてきた私の感想だ。なにしろ脱法ばかりしている反社会的企業ゼンショーが外食業界売上げ日本一になってしまう国だ。私の食べ物の好みなど開陳しても仕方がない。
さて、この先行者利益もなければ残存者利益もない、日本で一番激しい競争が起きている血で血を洗うレッドオーシャンに、なにが悲しくて三光マーケティングフーズは殴りこんできたのか。社長の弁によると「牛丼屋は今や日本社会のインフラ」なのだという。そうかもしれない。日本人が米を好む限り回転寿司と牛丼屋はなくならないだろう。これまでどおり肉が格安で安定的に輸入できる環境が続くという前提つきでだが。しかし居酒屋の経営経験があればファストフードが経営できるというものではない。居酒屋で許されることがファストフードでは許されない。
東京チカラめしに行ってまず感じるのは、店舗オペレーションの低劣さだ。本社は人を集めていろいろがんばっているのがよくわかるのだが、それらのことも店舗段階ですべて台無しになるという状態。煮てある肉を丼に載せるから素早く提供できるわけだが、焼くとなると時間がかかる。これがネックであることは当然認識されている。開店当初、提供に10分以上かかるケースが常態化しファストフード店として完全にオペレーションが破綻している状態だったというが、先日私が行った時には3分〜4分に短縮されていた。最終的には1分以内を目指しているという。時間帯による見込み生産の精度も上がるだろうしそれはいいのだが、いかんせん商品のクオリティが低い。松屋で金属のヘラに体重を乗せて鉄板を磨いているのを見かけるが、ああいう面倒なことをしないからか粉々になった黒いコゲが肉全体にまぶされ、脂ギトギトの状態で出てきた。看板商品がこれではお話にならないだろう。
少し時間をおいてもう一度行った。ここは松屋や吉野家同様、カレーライスも出している。350円で味噌汁付きというのはまったく松屋と同じだ。注文したところ、出てきたカレーには具が全くない。なにか肉が粉々になったような痕跡はあるが、少なくとも固形物といえるようなものは一つもない。どうもメニューを見るとココイチのように具をトッピングすることを前提にしているようだ。バランス的にルーに具がない方がいいということかもしれない。しかしこの店でカレーを食べる客が比較するのはカレー専門店ではなく松屋なわけで、そこにいきなりルーのみカレーを出されるとけっこう驚く。これに関しては本社サイドの問題かもしれないが、では店舗段階でなにが起きるか。その具なしのルーがぬるい。外食でカレーを何度食べたかなど覚えているはずもないが、カレーのルーがぬるいのはさすがに初体験だった。鍋であたためっぱなしのものをご飯にかけるのが普通なわけだから、むしろどういうやり方をすればぬるいカレーを出せるのかに興味が湧く。
ストアコンパリゾンの場合、味が好みでなくても全部食べないと量に実感が湧かないから必ず全部食べることにしているが、さすがにこれは半分で席を立った。ちょっと耐えられない。私の隣の客は、店員が皿をバッシングした後にテーブルを拭かないので「ちょっとここ拭いてください」と言っている。もはやファストフード店として秒単位の精度の高いオペレーションができているかどうかをチェックするのも虚しい。
2度とも吉祥寺公園口店での話だが、不備なマニュアルがあるのだろうから特定の店舗だけレベルが低いとは考えにくい。また、仮に特定の店舗だけの問題だったとしても、チェーンストアの最低水準すらクリアできないとなるとチェーン全体に対してそういう見方になるのは仕方がない。はっきり言って、縮小を続ける居酒屋業態の穴埋めとして来年6月までに100店舗だ、再来年には300店舗だなどと言っている場合ではないと思う。財務はしっかりしているから店は借りられるし人も集まる。金さえ払えば店舗網は広げられるし、それなりに売上げも立つだろう。しかしこんなボロボロの状態で、頭打ちの売上げや下がり続ける利益水準を埋めるために出店していたら、開店当初の物珍しさと期待はすぐになくなり、前年割れの不振チェーン店ができるだけだ。
厳しいことを書いたが、価格競争ばかりでお客もうんざりしている牛丼業界に焼き牛丼という新機軸を持ち込んだことで、新しい競争を起こしたことは評価している。同じ土俵で勝負し埋没する愚を避け、弱者の戦略を採用したのは賢明だった。しかし6月に東京チカラめしが開店した後、松屋は9月に「ネギ塩豚カルビ丼」を発売。さらに吉野家が12月に従来の煮る豚丼を廃止し「焼味豚丼 十勝仕立て」を投入。さっそく同質化競争による企業防衛をはじめている。だから呑気に構えてもいられないが、かといってデタラメなオペレーションのまま店舗を増やすのは自滅への一本道である。店舗での作業の見直し、トレーナーの確保、メニューの手直し等々多くの施策が求められるが、3強の中に割って入ることができるかどうかは今後にかかっている。
結論としては、三光マーケティングフーズの「日常食業態の拡大」路線の成否は不透明。現在株主でない人は手出しせず、既存株主には慎重にウォッチ継続を勧める。
<追記>三光マーケティングフーズに関しては自己資本比率75.0%と、ゼンショーの15.6%とは比べものにならないほど財務体質が良く、PBR1倍割れでもあり、あまり冒険的な出店をしない限り株価の下値は知れているともいえる。問題はすき家を展開するゼンショーだ。M&Aで規模を拡大し有利子負債を積み上げてきたゼンショーは、金利が上昇すれば利払いは増え、財務を充実させようと増資をすれば株式の希薄化で株価は下がるという隘路に陥っている。徹底した独裁制を敷く創業者は独裁者のご多分に漏れず身内しか信用できず、1977年生まれの息子を取締役に引き上げ、ますます北朝鮮化が進んでいる。今後予想されるゼンショーの転落については、また改めて書く機会もあろう。