CNNはマケインにミャンマーへの対応についてインタビューしていた。ベトナム戦争時に父親のコネで徴兵を逃れ州兵になっていた現大統領よりも、ベトナムで5年半捕虜として閉じ込められ拷問まで受けた次期大統領最有力候補にミャンマーの話を聞きたいというのは、ジャーナリズムとして当然だろう。北ベトナム軍から解放を持ちかけられても「先に捕虜になった兵士を解放しろ」と自らの解放を拒否したこの元軍人は、「ミャンマー軍事政権の後ろ盾である中国に圧力をかけ、救援組織を受け入れさせるべきだ」と明確に語っていた。
さて、その中国の最高指導者が、幸か不幸か今この日本に来ている。「中国を孤立させるな」「中国と欧米をつなぐ橋渡しをする」と麗しい方針を掲げる日本の現政権にとっては、被災者には気の毒だが有言実行するいい機会だろう。なにしろ
・チベット問題で頭を痛める中国政府に「人道問題にまともな対応をする国」だというフリをするチャンスであること
・天変地異であり、その救援に関してのコメントは内政干渉にならないこと
この2点を納得させれば、共同声明のような大掛かりな形は無理でも、非公式な談話として「ミャンマー政府に救援組織の受け入れを求める」ぐらいのことは胡錦濤に言わせることができるはずだ。少なくともそう言わせる努力ぐらいはすべきではないだろうか。
では昨日、来日中の国家主席は何をしていたか。卓球をしていた。
福田首相は終了後、記者団に「一緒にしなくてよかった。非常に戦略的な卓球で油断してはならないと思った」と胡主席を持ち上げた。外交交渉の席で日本の政治家がデモ隊と同じようなマネをしてもらっては困る。だが親中なら親中らしく、災害救助という錦の御旗を掲げた上で「おたくの倫理観が高いところを世界に伝えるチャンスですよ」とささやけばいい。チベットを国内問題とする中国も、国境を接するミャンマーは外国だと認めているわけだから、一般論として災害救助のあり方に関するコメントぐらいは出すだろう。
中国のイメージアップのお役にも立てないのなら、それは親中ですらないのではないか?



