2008年03月28日

岩塚製菓様にご提案

トレーサビリティーリスクの増大にともない、外食株の話題に触れることが減った。それと反比例するかのように、スイーツの話題が増えているような気がする。べっ、べつにスイーツ系blogになったわけじゃないんだからね!だって今日はおかきの話だし。

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3月25日、香港証券取引所に台湾の大手菓子メーカーが上場した。旺旺中国控股という会社である。「ワンワン」と読むようだ。これに関する日本語の記事があったので記録しておく。

台湾資本の食品メーカー、旺旺中国控股が20日から香港上場に向けたロードショーを始めた。現在の発行済み株式の20%に当たる27億株超を公開する。最大の調達額117億香港ドルで計算した場合、時価総額は590億香港ドルに接近し、康師傅控股(ティンイー:322/HK)に次ぐ規模の中国食品銘柄となる。

計画では3月10日からブックビルディングを開始し、13日に公募価格を決定して25日に公開する。最低5件の機関投資家を迎え入れる予定で、公開株式の10%以下を割り当てる。

上場後も創設者の蔡衍明氏が40%を超える持株を保有する。現時点では蔡氏とその家族が75%、岩塚製菓が5%を保有している。

調達額の80%を融資返済に充てるほか、残額を生産能力や販路の拡大費用に投じる。上場アドバイザーのゴールドマン・サックスによれば、07年度本決算は前年比39%増の1億9600万米ドルに達する見通し。1−9月期の純利益は46.4%増。

08年度本決算の純利益は30%増の2億5400万米ドル、09年は32%増の3億3500万米ドルと予想した。
時価総額590億香港ドルといえば、1香港ドル12.8円として7500億円にもなる。江崎グリコの時価総額が1800億円だ。普通なら「へー、台湾にはでかい菓子メーカーがあるんだねー」ですむような話だが、そういうわけにはいかない。ポイントはさりげなく書かれた「岩塚製菓が5%を保有している」の部分である。

岩塚製菓という会社は聞いたことがないが、旺旺中国控股と提携して旺旺・ジャパン株式会社を展開しているという。どんなもん作ってるんでしょうと検索してみたら、こういうものがあった。Gookieという、ネーミングはポッキーに限りなく近く、モノ自体はプリッツに酷似しているというブツだ。堂々の丸パクリっぷりがいっそすがすがしいが、同時に対中国向けのビジネスがいかに伸びているかという勢いも感じさせる。グリコも「もっと早く中国に展開しておけばよかった」と思っているかもしれない。いやそれはともかく、この岩塚製菓という会社、なんとジャスダックに上場していた。そしてさっそく3月26日にこのようなリリースを出している。

<適時開示情報>当社保有株式の会計上の評価手法変更について(PDFファイル)

株式を取得価格から時価に評価替えしたというリリースなのだが、読んでみるととんでもない内容だ。投資有価証券が25億円に満たなかったものが、いきなり250億円を超えている。その他の評価替えを含め、純資産82億円が220億円になったのだ。断っておくがこの新潟のおかき会社、時価総額は115億ぐらいである。220億を発行済み株式数5995000株で割ると、一株あたり3670円。時価は1949円。PBR1.33倍が0.53倍になってしまったのだ。

ちなみにこのリリースが発表された翌日、つまり昨日27日に市場はどう反応したかというと、なんと出来高たったの1500株。買いが殺到して売買が成立しなかったからではない。まるっきり無視されているのだ。なにしろYahooの掲示板は、今のところ2月27日の書き込みを最後に音沙汰がない。「ジャスダックの限界集落」と呼びたくなるような過疎っぷりである。2月末に多少動きはあったものの、今日も値動きらしい値動きがない。いったいどうなっておるのか。


ROE2.18%という低収益会社である。資産の膨張によりさらに資産効率は悪くなる。いやそんなことよりも、こんな換金しやすい大きな資産を持っているのだ。乗っ取られる危険性が飛躍的に増した。さして資金需要もない会社がこんな状態で上場していることは、ヨハネスブルグを女性が裸で歩くようなものである。一刻も早くメインバンクと相談し、MBOをして上場廃止にすることを勧める。 

<関連>2012年9月25日 尖閣諸島を取り巻いた漁船の黒幕・旺旺(ワンワン)集団と岩塚製菓について
posted by kaoruww at 13:38| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | おかき屋さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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