2005年05月25日

あのウェイトレスさんたちはどこに行ったんだろう

「談話室 滝沢」が閉店したことを惜しむ声は多い。

この、あまりに独特な美意識を持った喫茶店の閉店にあたり様々な記事が書かれたが、決して社長の顔も肉声も出てこない。
滝沢氏は最後の最後までその美意識を貫徹し、静かに去ったのだ。
あの店を維持した事、それが維持できなくなったので一斉に店を閉める事、どちらもとても真似できることではない。

コーヒー1000円、そこにケーキを加えると1100円という独自の価格体系。
「全員未亡人ではないか」と噂されたウェイトレスの統一されたルックス・独特のサービス。
白とウグイス色で統一された静謐な空間に流れる落ち着いた時間。
これらはどこを探しても代わりが無いものだった。


「高級コーヒー牛乳」と言ってもいいカフェラテを中心としたチェーン店が席巻する現在の喫茶店業界に、このようなスタイルの店は全く存在価値を認められないのだろうか?


そんな事はない。現に多くの人が惜しんでいるのだ。
私にしたところでそうたくさん行っていたわけではないが、あんな浮世離れした店がこの世にあると思うだけでなんだかホッとしていた。「全店閉店」というニュースを聞いた後、行く機会がなかった。残念である。

しかし、悲観する事はない。

東和フードサービス今日5月25日、新宿東口談話室滝沢跡に「椿屋珈琲店 新宿茶寮」を開店した。6月7日には、池袋東口談話室滝沢跡に「椿屋珈琲店 池袋茶寮」を開店する。
パスタの「DONA」を展開する会社だ。

滝沢ほど極端な価格体系ではないものの、コーヒーとケーキを頼むと同じような額になる。そして滝沢の後を継ぐ覚悟があるという。


多店舗展開できる業態ではない。喫茶でこの客単価でやっていくのは極めて高度な従業員教育が必要になる。とても手間がかかる店だ。そして滞店時間が長いために回転率は低い。少々利益率が高くてもさほど儲からないのである。
スタバもドトールも物品販売に力を入れているのはそうしなければやっていけないからだ。
カフェ経営に憧れる人達が思いつきで開店した店がアッという間に潰れてしまうのは
「居心地のいい店を作りたいが、そうするとお客が長居して売上げが伸びずやっていけない」というジレンマを解消できないからである。

パチンコ事業で何不自由なくやっていけるのに、あえて外食産業に賭けた気鋭の社長はこの隘路をどう進んでいくのか。


近いうちに行ってみようと思っている。


<参考>
ユニーク商業人列伝
posted by かおる at 23:21| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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談話室滝沢
Excerpt: サイフから、滝沢の“謝恩券”を捨てた。業界の人が、新宿や池袋で打合せといえば「滝沢で」が定番。行けば、誰かしら見知った顔には会う。だから秘密の会合(?)には適さな??.
Weblog: A Study around Super Heroes
Tracked: 2005-05-26 03:27

東証一部への道:基礎編その1(第一歩、第二歩:収益の中身・会社の規模)
Excerpt: 先日、起業した大学の先輩と昼食を一緒に食べる機会があり、その際に会社の資料etc.を渡されました。
Weblog: とーます投資研究所
Tracked: 2005-08-17 21:36