内藤 正典(ないとう まさのり、1956年9月29日 - ) は、日本の社会学者・地理学者・国際政治学者。同志社大学大学院グローバルスタディーズ研究科長・教授、一橋大学博士 (社会学)。
専門は中東の国際関係、特にヨーロッパにおけるムスリム移民の研究、9・11以降はイスラムと西欧世界との関係、現代トルコの政治と社会。80年代まではシリアを中心としたアラブ地域研究を行ってきたが、フィールドワークに重点を置くため、政治的な事情でトルコに研究対象を移し、さらに、9.11以降はヨーロッパ在住ムスリム移民および西欧とイスラームの衝突を抑止するための研究・著作を中心に発表。
東京にいたころ。偏差値によって輪切りにすると、かなり低いレベルの大学で非常勤講師として教えていた。その大学とさして偏差値輪切りでは変わらないはずの大学から教えに来ている非常勤講師が、やたらと小難しいことを小難しく話すうえ、授業でその大学の学生さんをバカにすると評判が悪かった。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
どんなに偏差値の低い大学だろうと、学生さんをバカにしちゃあ、教師はおしまいよ。ところで、小難しいことを小難しく話したくてうずうずする気持ちは分からないでもないが、それは半端な学者のすること。研究所にいるのならともかく、大学で禄を食んでいるなら、それは間違っている。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
給料の源は、あんたの眼の前にいる学生さんの親なんだよ。それなのに、ほんとなら、こんな奴らに教えている自分じゃないんだ、みたいな態度をとる大学教師を、若いのも、中年も、年寄りも、いやってほど見てきたけど、あんたたちのとんでもない見当違いだ。それなら、さっさと教員やめるべきだ。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
学生さんを馬鹿にするなら、教師やるな。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
ことのついでに思い出しちまった。何年か前、公共放送の学校放送番組の改編があったとき。担当の教員(それまで出演していた教員と学者)は、それなりに頑張っていたんだけど、NHK上層部のお達しで、エンタメ路線に変えると通告。つまりこれからは、お笑い芸人が番組を回し、先生は脇に控えろと
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
お笑いの人に罪はない。彼らは一生懸命やってくれたけど、どう考えたって、彼らは教師じゃないから、教科内容で番組を仕切れるはずはない。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
番組に関する会議で、NHK本体の偉い人はこう言った。「先生、そういうけどね。通信制の高校生は、通信高校講座の番組なんて見てやしませんよ。見なくたってリポート書けるんだからね。だから、尺も20分、MCもお笑いで行きます。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
それが事実かどうかよりも、ほんの少数でも、通信高校講座をみて、家で高校卒業の資格をとろうと勉強している人は、いたはずだよ、絶対。たとえひとりでも、勉強したいっていうひとがいる限り、その人たちに寄り添って、難しいことを易しく話していくのが教師だろ。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
私が担当した番組のお笑いの人は、実にセンスが良かったし、頑張ってくれた。しかし、教科内容としては、その前、先生がMCと掛け合いでやってたころの5分の1ぐらいしか話せなかった。悔しかったし、怒ったけど、巨大組織と争ったって勝てやしない。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
じっと再放送期間の3年が過ぎるのを待った。そのあいだに通信高校で勉強された方には、本当に申し訳ないと思う。NHKが、教師の意見よりも、視聴率のような数字を気にして、お笑いをつかえば観てくれるだろう、などという愚劣な発想で高校講座の番組をつくったことには今でも怒りを覚える
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
でも、今年から、新作に変わるという連絡を受けた。20分の尺は変わらないらしいけど、そこで何を伝えられるか、担当のCP(チーフプロデューサー)もPD(ディレクター)もかなり真剣に考えてくれているらしい。短期的な会社の方針で、教育というものをいじくりまわすんじゃない。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
年明け早々、番組の打ち合わせ。しゃべりが下手でも、教科の内容をしぼってでも、可能な限り、勉強している学生さんたちに、きっちりお伝えするのが、学校放送番組の使命だ。このためには、小難しい話なんて、およそ要らない。何の番組、と思われるかもしれないから明かしますが、高校講座『地理』です
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
NHK高校講座・地理 出演者紹介(魚拓)
私がメディアにでるのは、ひどい戦争やテロが起きたとき。または、NHKの教育テレビでやってる高校講座。前者は限られた時間で、できるだけ分かりやすく事の本質を伝えることに専心。後者は、ニュースでは展開が速すぎてわからないことを、じっくり説明しながら世界の今を伝えること。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
もう一つNHKが間違えていること。学校放送番組って、テレビでやるのもラジオでやるのもいろいろある。で、実は、高齢の方たちが聴いておられる。一種の生涯教育として。NHKにはずっとそのことを大事にするように言ったのだが、「生涯教育と学校放送は違う」という縄張りで切って捨てられた。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
ニュースじゃテンポが速すぎてついていけないけど、高校講座の世界史、地理でそれをゆっくり30分(昔は30分だった)かけて先生が話してくれるから、よくわかったという意見をずいぶん頂戴した。しかし4年前にエンタメ路線を主張したNHKの幹部には一蹴された。年寄り相手の番組じゃないと。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
1000人でも、100人でも、メディアを通じて勉強しようという通信制の高校生がいるかぎり、NHKは高校講座をきっちりやるべきだと思う。そんな視聴率や効率の悪い番組は要らないって、視聴者は言うだろうか?私は、言わない方に賭ける。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
でも、実際、いたんだ。90歳近いおばあさんで、ニュースはどんどん先に行っちゃってわからないから、高校講座の世界史を何度も聞いて勉強してるっている人が。そういう人を大切にしろよ、NHK。
— masanorinaito (@masanorinaito) 2014, 1月 1
だいたい高校講座のような型にはまった番組制作に行くのは
他の「おもしろい」番組に行けなかった落ちこぼれPDで、
彼ら彼女らはそのことにコンプレックスを持っているし、
毎年毎年代わり映えのしない内容だとPDとしての存在意義が問われると思って
「新しい試み」をしたがるのが彼ら彼女らの特性なので、まあ。
きらっといきる→バリバラへの流れも同様。
福祉はPDの進路先としては不人気トップスリーですから。
(とうのヒストリー・チャンネルの上層部が今の状態を失敗と思ってるかどうかは別として。)
当たり前だと思う。でも、お笑いの人が見たいなら、お笑い番組を見ればいいと思う。
楽しく笑って20分過ごして、さて、何が身についた? 多分、楽しかった思い出だけだろう。
内藤先生のご意見を全面的に支持します。
NHKの高校講座は、放送大学と統合して、放送大学付属高校にするのが一番良いと思います。高校から大学院までの一貫教育も可能です。もちろん、生涯学習にも対応できます。
特にお二人に感謝を。
kiya2014さんへ。
NHKの内部情報ありがとうございます。NHKは純公務員とは一味違った独特の組織文化があり、漏れ伝わってくるいろいろなおもしろエピソードを楽しんでいます。
しかしNHKは実際に世論形成にたいへん大きな影響力を持っているわけで、あまり笑ってるわけにはいかないのですよね…
OUJ卒業生さんへ。
ご意見に100%同意します。後から言うのは恥ずかしいことですが、このエントリをまとめた時に同じことを思いました。直後に建設的な提案を書いたエントリを更新すれば、いっぱしのブロガーなのでしょうが……筆不精を反省しています。
放送大学のさらなる充実(下は高等学校、上は博士号)への展開は、日本の硬直した教育システムに風穴を開ける重要な施策だと確信しています。ありがとうございました。
映像と音声で興味を惹きつけることが必要という指摘には驚きました。
放送大学にはそんな学生はいませんから…。
中卒でコンビニ等で働いて、学問の必要を痛感してから通信制高校に入れば、わざわざテレビの光と音で刺激を与えなくてもすんなり学習へと入っていけるのかな。
そのためにはコンビニなのに高卒以上を募集したり、さらには大学卒の新卒採用に25歳までとか制限をつけたりするのをやめさせないといけませんが。
なお私は元コンビニ店員です。
私は大学受験のとき、クラスメイトとは違って塾には通っていなかったものですから、出遅れてしまった数学などを高校講座で手当てしていました。やはりそれは、公共放送であるNHK教育のスタッフの頭脳と出演される実力派の先生方を信用してのことでしたし、実際とても役立ちました。
また高校内容の習得の為でしたが、あやふやなままだった中学内容も復習でき、大変な助けとなりました。
これをみても感じるのは、視聴者が得て教養となったり、膝をうつような解説だったり、穴になっていたところが埋まるような、そんな非常に大きなものを提供出来る・すべきなのが高校講座なのではないかということです。
あの30分20分で全て解決するわけでは勿論ありませんが、映像と音声も併せたスタイルは記憶にも残りやすく、何より全国に配信されていることを踏まえても、あらゆる立場の学びたい人たちの力になっている筈です。
ですから、昨今のバラエティ路線になったときはとても残念に思いました。地理ひとつとっても、かつての“講師・アシスタント式”と比べると内容がかなり乏しくなっており、まさにこの点は先生のおっしゃる通りです。
今度からまた内容が改められるとのこと、嬉しく感じます。どのようなものになるのか分かりませんが、放送を楽しみにして先生への応援とさせて頂きます。
失礼しました。
内藤先生の熱い気持ちは理解しましたが、20世紀終盤に高校生だった者から一言言わせてもらえば、そもそも若い女の子をMCを付けた段階で、TVの高校講座はエンタメ番組への道を進んだと思っています。
ある年(ネット配信が始まったあたり)に、日本史・世界史・地理の3番組を見ました。その中で地理は、MCに最も恵まれていたように思います。しかし、世界史などはあの当時から、高校講座はいつからMCの宣伝番組になったんだ? と感じざるをえず、私はNHKに2回、クレームのメールを送っています。
ネットではMCのオーディションを「登竜門」と呼ぶ人まで現れる始末。TVの高校講座はこの時から、目的を履き違えていたとしか、私には思えません。
「NHKが、教師の意見よりも、視聴率のような数字を気にして、お笑いをつかえば観てくれるだろう、などという愚劣な発想で高校講座の番組をつくったことには今でも怒りを覚える」これはごもっともでしょう。しかし、「お笑いをつかえば」が、「MCをつければ」、さらには「若い女の子をMCに起用すれば」をたどった、その次のステップだったということに、先生はお気付きなのか、と思わずにはいられないのも事実です。
なお、講師だけで講座が成立することは、ラジオの高校講座が証明していると思います。こちらは現在の通信高校の学生の目線に合わせつつ、講師が一人で仕切っています。
その通りだと思います。
今の高校講座だと、興味を喚起することはできても、あれで教科の内容をカバーできるのか、大変疑問です。
とはいえ、話が単調な先生の話は、本当に眠たい。
教科書棒読みより眠たい。
そうなると、手本とすべきは、オンライン配信の予備校ではないかと思います。
正直、普通、というか公立進学校に通った私ですが、やっぱり授業は眠たかった。
でも、予備校では眠たい授業が少なかった。
今の高校講座も間違いがあると思いますが、学者先生の講義が眠たいことも事実。
「じゃぁ、お前は面白い授業できるのか?」といわれると困りますね。
教科書無視して、脱線してもOKなら、エキサイティングな講義もできますが、教科書の枠を守ると。。。。難しいですね。
なんせ、「この本に書いてること、正しいのかな?僕は違うと思うな。。。」が口癖ですから。
高校講座新作として2011年に先行放送された高校講座「生物」を見て芸人がギャグを連発するのに唖然とした人は、とりわけ教育テレビのファンには多かったのでは。
それに高校講座をバラエティ化するのとNHK学園の学力に合わせるというのは別問題です。
昔「大学への数学」の学力コンテストにNHK学園の方が掲載されたこともあるし、学力が低いのではなく普通の学校に馴染めない人の受け皿としての機能もあるはずです。
こういう人たちが今のような高校講座を強制視聴させられるのは気の毒でしかたない。
伝え聞いたところではNHK学園のスクリーングの協力校である東海大学でNHK学園の生徒が番組改善のために署名を集めてたらしいです。
民放と同じような演出・番組構成・出演者の番組ばかりになるとわざわざ受信料を徴収して番組を作る資格をNHKには見いだせません(もちろん皮肉でNHKの解体を求めるものではなく、民放には出来上によい番組を作って欲しいということです)。