永谷園は22日、シュークリーム専門店「ビアードパパ」を運営する麦の穂ホールディングス(HD、大阪市)を11月28日付で買収すると発表した。取得額は94億4000万円。麦の穂HDは中国や米国など17カ国・地域で国内とほぼ同じ200店強の店を持つ。永谷園は共同でのメニュー開発や店舗開発ノウハウを吸収し、年間で数億円にとどまる海外売上高の拡大を狙う。
麦の穂HDの全株式を投資ファンド、アント・キャピタル・パートナーズ(東京・千代田)などから取得する。麦の穂HDは内外でシュークリーム専門店のほか、焼き菓子店やうどん店などを手がける。海外ではフランチャイズチェーン(FC)のシュークリーム店を中心に展開、海外売上高比率は約1割を占める。
少子高齢化で国内の食品市場は縮小が避けられない。永谷園は米国での持ち帰り用すし店や中国での袋麺の製造・販売を細々と手がける海外事業を強化する考え。今後は海外の和食ブームに対応し、麦の穂HDと共同で和食や和菓子などの持ち帰り店や飲食店の展開などを検討する。
麦の穂HDの2013年2月期の連結売上高は83億7400万円、最終利益は3億1000万円だった。永谷園の13年3月期の連結売上高は685億円で調理食品事業が約4割、みそ汁中心のスープ事業が約3割、お茶漬け・ふりかけ事業が約2割を占める。
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/ma.aspx?g=DGXNASGF2202Z_22102013000000
株式会社 麦の穂ホールディングスの株式取得(子会社化)に関するお知らせ (永谷園)
06年08月31日のブログで日興アントファクトリー(現アント・キャピタル・パートナーズ)が麦の穂を買収したことに触れている。短いので全文引用。
麦の穂っていうのはシュークリームの「ビアードパパ」のところだ。なかなかおいしいですね。カロリーめちゃめちゃ高そうだけど。業績好調で本格的金利上昇が始まる直前に売却とは、高値で売るタイミングとしては文句なしだ。売却金額は数十億円。設立は平成9年12月。Web2.0で一山当てようとかいうより外食の方がいいんでないの。
7年経過し利益を得て売却できたようだ。永谷園はかなり高い値段で買ったように思えるが、このままドメスティックな市場だけでお茶漬け売ってるわけにもいかないという判断は妥当だろう。いやお茶漬けの割合は2割しかないんだけども。もっと早く動いていればこんな値段で買わなくて済んだのだろうが、3年後に決断するよりは安く買えたと思うほかない。
ネットを見ていたら、06年頃に日興アントが「スイーツHD構想」なるものを推進しているという噂が立ったと書いているブログが。ほー。なんでまたスイーツしばりで、とちょっと面白かったのでメモ。
永谷園による麦の穂の買収(リーマンあれこれDiary)
そういやしばらく近江屋のケーキ食べてないな。年内に一度行っておこう……