財団法人防衛弘済会が発行していたセキュリタリアン(Wikipedia)は、一般国民向け広報誌として女性タレントをグラビアに起用したり、なぜか声優のインタビューを掲載したりで、「もしかして自衛隊ってけっこうオタク臭いのでは…?」と今ではわりと一般的になった認識を作るきっかけとなった雑誌である。
しかしこの雑誌は随意契約見直しの動きにあわせて06年9月号で休刊してしまう。しかし時をおかず早くも11月に扶桑社から「MamoR(マモル)創刊準備号」が発売された。
俯瞰で写した戦闘機にコクピットをレイアウト。巻頭特集として大きく「テロとの闘い」を打ち出した。なかなか硬派な雑誌としてスタートしたわけだ。
翌07年3月にタイトルを大文字にして変更して「MAMOR」創刊。本格的に月刊誌としてのスタートを切った。
しかしここからいきなり日和る、もとい一般向けに柔らかくなる。グラビアアイドルが自衛官のコスプレをして自衛隊施設で撮影するという巻頭グラビアコーナー「防人(さきもり)たちの女神」が創刊号から始まった。Wikipediaに一覧があったが、創刊号が夏川純だったりなぜか一回だけ男性(徳重聡)が登場したりとツッコミどころもあるものの、その時々の人気グラビアアイドルを総ナメといった感じの錚々たるメンツである。
その他の連載も女性自衛官を紹介するコーナーや基地・駐屯地周辺の飲食店紹介など、全体的に男性自衛官のリクルーティングに力点を置いたような内容になっている。いや、それはそれで広報誌の重要な役割なのだから別に問題はないのだ。しかし現在発売中の11年9月号の表紙・グラビアに起用された西田麻衣はちょっとエロすぎやしないだろうか。
自衛官の制服を着て自衛隊施設内で撮影しているのだから、「こういう自衛官もいるのかー」とボンクラ諸君から思われても仕方ないではないか。こんなおっぱいでは戦闘などできないんだ、現実を見たまえと言っても彼らは納得しないはずだ。なぜこんな誤解を招く表紙にするのだ。しかも巻頭グラビアまで載っているという。まったくけしからん。この雑誌、本屋で見かけたことがない。やむを得ずどこで売ってるのか確認してみるつもりだ。