農水省、コメ先物の試験上場認可 指標価格に期待も(日経)
価格決定権を奪われたくない農協と歩調を合わせて反対している農水省が認可するとは正直意外だったが、よほど経済に害をなす銘柄以外は基本的に上場OKという試験上場という仕組みがある以上、抗しきれなかったなかったのだろうか。2年限定の試験上場だから正式上場にはさせないという言い訳もできる。リンク先にもあるがコメの出荷・販売の6割を占める農協も、ここからが妨害の腕の見せどころということだろう。
9月20日開始予定。ついに1939年に廃止されて以来72年ぶりに主食用国産米を対象にした先物取引が復活する。1枚100俵で呼値は1俵(60kg)だから倍率は100倍。連続6限月制で標準品は関東産コシヒカリ。取引時間は9時から15時半、夜間取引が17時から19時。2年の間に十分な流動性を持った商品に育てる必要がある。米相場から身を起こした山崎種二が創業したヤマタネグループも今や自己売買しかやらなくなってしまったが、ここはひとつ日本商品市場復興の起爆剤にするためにも是非頑張っていただきたい。正式採用された暁には山種も草葉の陰で歓ぶに違いないから。
崖っぷちまで追いつめられた商品先物市場に、何年ぶりかのいいニュースである。成功を祈る。
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