一つの意見として書き留めておこう。たとえば三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮田直彦氏のレポート。チャート分析というのは様々な流派があって百家争鳴なのだが、ともかく信じなければ始まらないという意味でどこかしら宗教的情熱みたいなものが必要になる分野だ。「鰯の頭も信心から」ということわざを思い出したりもする、大変な世界である。こちらはエリオット波動の方ですね。
宮田レポート(エリオット分析)
テクニカルの3月18日に40年間の円高トレンド終了宣言。4月1日のデイリーレポートから一部抜書してみよう。
3月17日に一時76.25円まで急落し、ついに95年安値・79.75円を割れた。ここに「2011年3月〜6月に1ドル=72円〜76円」という我々の従来からの見通しが現実となった。(略)そして金曜日のドル高値が84.73円。うーむ。
当面はボラティリティの高い展開が続くとみられるため、6月頃まではまだ波乱含みだろう。しかし、既にドル円は長期的な底値圏にあると考えられ、我々は従来のドル安・円高見通しから、今後は「2015〜16年までのドル高・円安、ターゲットは124〜150円」という見通しに転換する。(略)
この先に84.51円(10年12月15日高値)を上回ると、76.25円が40年間のドル安・円高トレンドの終点であったという最初の感触が得られる。
私は為替については「わからない。だからFXもやらない」というスタンスを変えていないので、ざっくりした意見を開陳することすらはばかられる。「適度に分散しといたほうがいいかもねー」といった、外しようのない一般論を言うのがせいぜいだ。日本の推移とは別に、今後のドル体制だって知れたものではないし。そういうわけなので結論はありません。あしからず。