電話は発信規制がかかっているがツイッターはいつもどおり機能している。ノイズを出したくないので不要なツイートを控えている。だからこちらで少し。
非常時には人間の本性が現れる。この混乱の中、都知事選出馬会見をし、あろうことか「今程度の損壊で済むようなら、他県に比べてありがたい」とのたまった都知事。その後被害が少ないぶん他県に出来るだけの手助けをする、という趣旨のことを言ったという説もあるが、いずれにせよこの人物に苦しんでいる人々への配慮を求めること自体が間違いということだろう。この男がどういう人間かは秘密でもなんでもなく、多くの人が知っている。それを承知の上で12年も知事をやらせたことは紛れもなく東京都の恥である。私自身も一東京都民として(もちろん一度もこの外道に投票したことがなくても)、恥ずかしい。78歳のこの老人がまた立候補して、しかも最有力候補だというのだから、本当に恥ずかしい。
一方、多くの人々にフォローされている人が、有益な避難情報をさかんにリツイートしているケースもある。大変な事態になんとか自分の影響力をいい方向に生かしたい、という公共性と社会性に敬意を表する。かと思うとリテラシーがあるはずの元新聞記者が全世界に向かい、ピンポイントな(明らかに現地の人が救急に連絡したほうがいいケース)リツイートをむやみに連発している。また、面白いと思っているのか余裕でもアピールしたいのか、シニカルだったりおちゃらけだったりのツイートをして得意顔の者。こんなものはどうでもいいが、とにかく非常時というのはふだんは人に見せない人間性があらわになると痛感させられる。
テレビに目をやると、闇を押しのけるような炎に焼かれる気仙沼市と、なにもかもを押し流す大津波が交互に映されている。深夜にこうして無力を噛みしめることしかできない。せめてこれから何ができるかを考えるべきなのだろう。
最後にもう一度。これから明らかになる被害と、その被害による苦しみが、少しでも小さくなりますように。