2009年11月02日

旧日栄が破綻

旧・日栄当時「腎臓売れ」で社会問題化 弁護団「破綻当然」(読売)
 地方銀行出身の松田一男・元社長(87)が京都市に設立した旧・日栄。96年に東証1部に上場し、ピーク時には営業収益が1000億円を超えたが、強引な取り立てが表面化。当初の融資額以上の保証責任を連帯保証人に負わせる「根保証」も批判を浴びた。
取り立ての際に「腎臓売って金を作れ」と債務者に迫ったのがこの日栄である。今年2月、一足先に破綻したSFCG(旧商工ファンド)の大島氏が、三井物産を退職して金貸しの修行をするために入った会社がこの日栄である。ここで学んだ泥臭い回収手順を「洗練させた」(大島氏の表現)のが、債務者に対して「根保証+公正証書」を受け入れさせるという手法だった。

どちらの会社も99年の商工ローンバッシングを機に社名を変更し、そのまま営業を続けたものの、グレーゾーン金利の撤廃などサラ金と商工ローン業者を狙い打ちにした法改正により、ついにどちらもギブアップということになった。

このような商法がまかり通ってきたのは、それを受け入れる土壌があるからだ。中小会社が運転資金を借り入れようとすると、この手の金貸しに行かざるをえない環境が今でもある。ほかには日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)のような公的金融機関か、土地担保がなければ追い返す銀行しかないのだ。少しは「ビジネスローン」といった名称の、多少高金利のローンを提供する銀行もあるものの、まるで力を入れていない。たまに「中小企業金融に力を入れます」なんて宣言をする銀行があったかと思うと、日本振興銀行だったりする。いったいどうしろというのだ。

亀井郵政担当大臣は中小企業への融資に郵政のカネをあてるなどと言っている。郵便局に企業金融のノウハウはないので、結局のところ公的金融機関にその任を負わせるということになるのではないか。そしてまたしても保証枠の拡大が大盤振る舞いされることになる。悪辣な中小企業向けローン会社がつぶれるのは結構だが、そのかわり政府セクターにさらに不良債権が増えるという流れか。

予想されるそういった環境に、個人が対応することはできる。円に価値があるうちに公的金融機関から金を借りられるだけ借りておいて、別の形にしておくのは悪いアイデアではない。ただ、そうした個人としてのやむを得ないサバイバル方法が、日本の未来には必ずしもプラスにならないことが問題なのだ。悩ましいことである。
posted by kaoruww at 23:38| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック