食事をしていなかったので、14時頃街へ出る。チキンタツタが大好評につき前倒しで販売終了なるプレスリリースが出ていたが、そのかわりクーポン券をあげますだのなんだの話題作り臭がキツくて困るなー、そういや先日のエントリーでKFCのバーガーのことを書いたっけ、というわけで和風チキンカツサンド380円に決定。まー某タツタより60円足してこっちの方がいいんじゃねーのと思うが、そんなこと言い出したら松屋のオリジナルカレー味噌汁つき350円やフレッシュトマトカレー+生野菜380円などもあるわけで、未来永劫KFCには行けなくなってしまう。野菜の量が違うと一食の満足度がまるで違うし。しかしKFCでバーガー食おうという人は基本的には松屋とバッティングしてないと思うので、問題ないのであろう、たぶん。今でもKFCはどこかしら海外からやってきたファッションアイテム的なニュアンスを漂わせているものな。主にカーネル・サンダース的な意味で。実のところは親会社のヤム・ブランズが日本KFCの株を売っぱらってしまい(プレスリリース)、今では三菱商事が過半数を持つコテコテのドメスティック企業なんだけども。
その後ブックオフを探索。チキンタツタ秘話を書いた藤田田(デンと発音してください)の本が店頭にあったらちょっと確認してみたかったのだが(いっぱい本を出してるからどれに書いてあったかわからないのだ)、なんと藤田の本が一冊もない。藤田が亡くなって5年。その遺伝子はユニクロ柳井正やソフトバンク孫正義に受け継がれているとはいえ、こうもあっさり無くなってしまうとは。はかないものであるよ。
帰り道、吉野家の前を通ると「今だけ!ヨシギュー祭り」と称して3杯食ったら1杯タダという恒例のキャンペーンをやるとの告知が。しかしこれまでと違うのは10月16日から延々1ヶ月もキャンペーンをやるところ。これじゃぜんぜん「今だけ」ではない。要は
380円×3÷4=285円
と、25%引きで売りますよということ。主力商品の値下げを伴うキャンペーンはやったらダメだ。お客に価格に対する不信感を抱かせてしまう。「この値段でも出せるのか」という印象を与えると同時に、キャンペーンが終わった後に定価を高く感じさせることになる。結局、
キャンペーン終了後客数が減る→またキャンペーンをする→以下繰り返し
という、苦しまぎれにカンフル剤を打ち続けるような行動を取ったあげく、「なんかふだんの値段て高いよね」と副作用だけが残る。禁じ手である。
前エントリーで書いた客数減に対して、値下げで対応したいのだろう。しかし01年に牛丼並400円を280円に値下げ、04年のBSE騒動で販売休止、06年再開時に380円に値上げと定価をいじってきたために、また定価を下げることへのハードルが高いとみられる。だからたびたびこの3杯食べたら1杯無料キャンペーンを打ってくるのだが、これによって業績が良くなったかというとそんな事実はないわけで、とにもかくにも目先の売上げを作りたいだけである。苦しまぎれというほかない。
あれ、日記を書いていたはずがまた吉野家への苦言になってしまった。別に吉野家にうらみがあるわけではまったくないのだ。ただ、和食系ファストフードの雄がここまで凋落してしまったことを惜しんでいるばかりである。