2009年09月11日

O-157・アクアスキュータム・SFCG

しばらく経済関連ニュースについて書いてなかったので少々。

・O-157ひそかに流行る
お客を監禁・強姦、求人広告会社の営業マンに暴行と、普通の意味での外食業のブラックさとは意味が違う極悪さで知られるペッパーランチで食中毒が発生。今のところ12都府県の16店舗で食事をした30人が被害を訴えているが、患者が日に日に増えているので予断を許さない。生の成型肉をお客が自分で焼くという人件費節約モデルの影響とも言われていたが、昨日はステーキのどんが埼玉県から営業停止処分を受けた。どのニュースを見ても親会社の吉野家との関係に触れていないのはさすが大スポンサーといったところだが、ここはお客が焼く店ではないし流通ルートもペッパーランチとは別。つまり特定の食肉加工場から広まっているわけではない。インフルエンザに目を奪われがちだが、気になる話だ。


・レナウン、アクアスキュータムをついにあきらめ大損して売却
1990年のバブル最末期に英王室御用達ブランドのアクアスキュータム(Wikipedia)を197億円で買収したはいいが、その後赤字を垂れ流し続け、結局40億円ほどで売却した。アクアスキュータム関連の赤字は100億にのぼると見られ、トータルでは260億円ほどの損を出したようだ。株価が3年前と比べて10分の1になっていること以上に、今後の展望が一切ないというのが厳しい。風説の流布とかなんとか言われるのかもしれないが、今回のデフレから脱する前に潰れると確信している。ここ何代かの経営陣は過去の遺産を食い潰すだけだった。ついでに言うと、このデフレ局面でアパレルとデパートという2大ボッタクリ業界は特に厳しい。誰もが知る企業がいくつも潰れることだろう。指摘する向きは少ないようだが、ヨーカドーの独裁者も早く自らの間違いを認めて百貨店事業を切り離さないと、屋台骨にヒビが入りかねないよとコソッと書き留めておく。間違いを認められないのが独裁者なんだけども。


・SFCG大島氏のルポが週刊現代に
現在発売中の週刊現代9/19・26合併号に「金貸し一代・大島健伸 破滅への逆走 前編」が掲載されている。まだ半分だが、労作だ。大島氏の出自が公になったのはこのルポが初めてのはず。当ブログでは、大島氏と深く関わっていた人物から聞いただけで特に証拠になるソースもなかったし、本人も公言してないしということで直接の表現は避け、「「日本国の法律など知ったことか」という、この独特の感覚の理由は大島氏に近い人から聞いたことがある」という表現に留めていた。17歳のときに帰化したとのこと。戦後の混乱期にドサクサにまぎれて上野アメ横の一角に居ついた父親は、不法占拠を怒る地元の人たちとトラブルを起こしていた。「小額の金を貸すことにより保証人の財産を奪い取る」という、反社会的というより日本人に害を成すこと自体を目的としたようなビジネスモデルが形成された理由が、前・後編を通して描かれるのだろう。この手のオヤジ系週刊誌には通常読むところがないものだが、このルポは読ませる。おすすめだ。
posted by kaoruww at 09:57| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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