2009年07月27日

丸亀製麺・恒例の吉野家に大きなお世話

土曜日に丸亀製麺に行ってきた。

15台ほど収容できる駐車場があり郊外としては標準的な面積だが、収容人数はかなり多い。4人がけの対面シートや座敷席も少々あるものの、カウンターが主体で100席弱はあった。入口と出口が分かれている。トレーを持ってセルフ方式で注文、最後にレジで支払い、勝手に席について食べ終わったらトレーを下げて逆方向の出口から出て行く、というシステムだ。

この店の最大の特徴はオープンキッチンであることだ。目の前で製造工程を見せるスクラッチ感、できたてを供するシズル感が、立ち上がる湯気とともに客に強調される。基本的に店舗の従業員はすべてP/Aなのだという。機械によるうどん作りと天ぷらを揚げることに絞っているから、練度の高い正社員は必要ではないらしい。テーブルサービス業態ではなく、お客が商品を持っていくわけだから、ウェイター・ウェイトレスもいらない。従業員の配置はドトールやスタバと同じ構造になっている。

私が注文したのは、暑かったこともありおろし醤油うどん並(330円)と、これだけじゃなんかさびしいということでキスの天ぷら(100円)。テーブルに着き、備え付けのだし醤油を好みの量かける。

味はというと、普通においしい。「値段のわりに」とか「チェーンのわりに」ということではなく普通においしい。グルメごっこブログなどを目にする機会もあるかと思うが、そういったところに出てくる「職人技」がどうとか「愛情がこもってるからおいしい」とかの神秘主義的記述を当ブログでは控える。「ウチの近所にあったらいいな」と思える店だ、という評価で十分だろう。キスに変な臭みがなくおいしかったのは、少し意外ではあった。

店内は16時過ぎという中途半端な時間にもかかわらず、けっこうお客が入っている。30人ほどか。うどんという日常的な商品であること、ちょっと小腹がすいた時に気軽に入れる価格であることが、ピークタイムとアイドルタイムの客数の差を小さくしているのだろう。このあたり結果として人件費率の低さにつながっているはずだ。

滞店時間は15分。椅子に背もたれもなく、そう長くいられる作りにはしていない。せっかくだから熱いものも食べてみようかと思ったのだが、トレーを置いて出口を出て、すぐにまた入口から入るのがなんだか恥ずかしいような気がし、またの機会にということにした。もっとも、文句がないわけではない。外食企業にはよくあることとはいえ、メニューに掲示された商品写真と実際の商品の落差が大きすぎる。おろし醤油うどんの大根おろしがメニューではこんもりのっているのに、実際には小さなスプーン一杯。貧弱すぎる。「コレでおろしうどん?」という感じだ。超小粒のかぼすが4分の1入っているとはいえ、これでぶっかけうどんとの価格差50円は、低価格業態なだけにかなり印象を損ねる。メニューと実態を近づけるべきだろう。


帰り道つらつら思ったのは、吉野家のことだ。子会社化したはなまるうどんのことである。社長が豊田商事に勤めていたことで株式の公開に失敗したはなまるを04年に傘下におさめたはいいが、どうもパッとしない。吉野家は「はなまるの業績は回復している」と強調するものの、最新の平成22年2月期第1四半期決算短信(PDF)には、うどん関連事業の店舗総数268店舗とある。うちはなまるが6店舗増などとどうにもさびしいことが書かれているが、丸亀製麺はここ1年で100店舗増やし、現時点ですでに250店舗を超えている。来年再来年と120店舗づつ増やす計画だ。

トリドール、丸亀製麺が250店を達成、300店も目前に(外食日報)

 トリドールは14日、「丸亀製麺千葉ニュータウン白井店」など4店舗をオープンし、「丸亀製麺」の店舗数が250店舗を超えた。3月に200店舗を記録、約4カ月間で250店舗に到達。全業態合計の店舗数は334店舗となっている。今期末には「丸亀製麺」のみで297店舗となり、300店舗規模も目前だ。

 同社は外食チェーンのなかでもっとも出店意欲が強い外食企業といえ、「丸亀製麺」の出店を積極化している。今期(3月期)は「丸亀製麺」95店舗を含めた100店舗を出店する計画を掲げる。中期的にも意欲的な出店を維持して、来期からの2カ年は年間120店舗に出店ペースを上げる。
吉野家の子会社がことごとくうまくいかないことの理由として、牛丼があまりに儲かるものだからその利益率を基準に考えてしまい、他業態では妙なことになってしまうのではないかという見方がある。たしかにはなまるはシステマティックで、丸亀製麺のような店舗でのスクラッチ感に欠ける。上記リンク先の記事にもあるが、丸亀製麺は今後都市部への進出をはじめる。はなまるは都市部の店舗がけっこう多いのだが、バッティングしたらまるでかなわないだろう。吉野家の前期売上高1740億円の中で、うどん関連事業の130億円は小さなものだ。この子会社群の存在感の小ささも、吉野家が口とは違い今ひとつ子会社経営に力が入らない由縁とも言われる。

多角化と称し会社を買うときだけ勇ましく、数年経ったら話題にものぼらなくなるという展開に、いつか終止符が打たれる日は来るのだろうか。
posted by kaoruww at 23:59| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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