吉野家ホールディングス(HD)は18日、首都圏や関西などで展開する「びっくりラーメン」など58店舗の運営から8月末で撤退すると発表した。
(略)
急激な店舗拡大などで収益が悪化。事業を運営していた「ラーメン一番本部」が07年8月に経営破綻(はたん)し、吉野家HDが8億円で事業を譲り受けた。
2007年8月30日(qzmp blog)
そしてなにより吉野家。今から幸楽苑や日高屋を追おうというのか。吉野家の多角化の下手さは外食業界で知らぬ者がないが、ここにまた一つ失敗例が増えることとなった。合掌。
2年持たなかったのだが、どうせだめになるのだから決断は早いほうがいい。今年1月には宅配中華の上海エクスプレスを1円で売却している。こちらは02年に3億5500万円で買収した案件。7年粘った。今回は2年弱。判断が早くなったのはいいことだ。素晴らしい。もう最高。
今回のラーメン店は買い手がつかなかったら清算ということで、つまりどちらも金を払って買い、赤字を出したあげく、見返りもなしに捨てるということである。それでも辞めた方がマシなのだ。ようやく安部社長は場当たり的(としか私には思えない)な多角化をやめるつもり、なのだろうか。だったらいいのだが……
<追記>5月28日に行われた吉野家の株主総会のリポートをたまたま発見。IR関係の仕事をしている方らしい。これによると、多角化についての否定的な質問に対し、
アールワン(引用者注・今回撤退を決めたラーメン事業)の不振については月間1億になんなんとする赤字を3,000万円レベルにまで圧縮している。1Q(3〜5月)の業績を見て、是々非々で判断する。とのこと。だめだこりゃー。
上海エクスプレス(宅配中華)については、失敗と考え売却を進めた。
相場的にはかなり下がっている状態なので、優良案件が安くなっているため、早めのキャッシュフロー回収を重視しつつ(M&Aを)進めて行きたい。