GM、ブランド再編本格化 オペル分離浮上・サーブ破綻も(日経)(追記19:14 潰れた)
北欧もキツいんですねえ、と思ったらさらに、
中・東欧の資金流出が加速(日経)
その中・東欧に目いっぱい貸し込んでいたのが西欧金融機関、と。ユーロ圏全滅ですね。
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気になるCMを2つ。テレビの音だけ聞いてたらいきなり「ガン〜ダムばんざーい!!」という絶叫が。なんだなんだと目をやると、アムロ・レイのパパであり、酸素欠乏症で残念なことになってしまったテム・レイの顔があった。ゲームソフト「ギレンの野望」新作のCMである。なんとプレイヤーがテム・レイとなり、軍を率いて戦えるのだという。なにこの胸のときめき。
テム・レイ(Wikipedia)
PS2およびPSPのゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V』では、酸素欠乏症から回復したテム・レイが連邦、ジオンを問わず、全勢力の技術者に協力を呼びかけ、一軍を成し、地球圏の統一を図るという架空シナリオが存在する。ファーストガンダムを知ってもう20年以上になるが、今気づいた。私が一番好きなキャラクターはこのおっさんだったらしい。なんてことだ。
もうひとつ。地上波でどれぐらい流れているのかわからないが、日経CNBCをつけているとやたら流れるのが、エース交易の加藤夏希が出ているCM。90秒バージョンとか長すぎである。
エースでねらえ!FX(エース交易)
商品取引業者から形式的に看板をかけかえ証券会社に成りおおせた業者が、エド・はるみを使っているケースなどはある。しかしFXとはいえ商品取引業者そのものが、一応名の知れたタレントを使っているのは初めて見た。実に隔世の感がある。商品取引自体は勧誘規制が厳しくなったために急激に縮小しているし、大衆客を誘う時のお決まりである金取引も、金ETFというライバルの出現でパッとしないようだ。もうFXに全力を注ぐしかないのかもしれない。
それはそれとして、タレントにとって商品取引業者のCMとパチンコのCM、どちらに出るのがイメージ的にはマシなのだろうか。
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週刊ビジスタニュースのメルマガ2月25日号で、小田嶋隆が中川財務大臣の辞任について、というよりアルコール依存症についての文章を書いている。一部引用する。
ここでは、ただ一点、アルコールの問題について、見解を述べておきたい。というのも、メディアに流れている論評を見るに、中川大臣の飲酒を「自覚の問題」というふうにとらえている向きがほとんどであるように見えるからだ。この件について書かれたおそらくどんな記事よりも深い洞察がなされている。同じ病気に苦しむ者でなければわからない洞察だ。
違う。あれは、病気です。アルコール依存症は、本人の自覚で克服できるようなものではない。肺炎が気力では治らず、ぜんそくが自覚で抑えられないのと同じで、アル中さんの飲酒癖は本人の覚悟だとかみたいなことでおさまるものではない。覚悟でやめられるようなら、病名はつかない。ただの酒癖。だったら良かったのだが。
知らない人もいると思うので、一応説明しておく。私はかつてアルコホリック(アルコール依存症の患者)であった。
帰国して後の記者会見は、あれは、泥酔とは別の相のアルコホリックの顔だった。つまり、酒が切れた状態の、眠れていない、無気力で不機嫌で投げやりな離脱症状下のアルコール依存患者の顔だ。膝を打つとはこのことである。
おそらく、帰国して以来彼は、酒を飲んでいない。で、そのこと(禁酒)によって、無能化していたからこそ、一日のうちに、3回も前言を翻して、3回の記者会見を開いたわけだ。おどろくべきことだ。
3回の記者会見を見ると、回を重ねるごとに(つまり、酒が切れている時間が長くなればなるだけ)声に覇気がなくなっている。最後の会見で「いまは飲む気分ではない」 といったのは、おそらく本音だ。
そして同病者への甘くない、しかし確かなエール。中島らもはすでに亡く、野坂昭如が大きなダメージに苦しんでいる現在、アル中の真実をこれほどの筆力で書ける者は他にいるまい。さすが小田嶋である。こちらから読める。
私はまだアルコール依存症ではない(と自分では思っている)が、いくつも身につまされるところがあった。アディクト・アンソロジーなんてものが編まれる時には是非入れてもらいたい文章だ。