与謝野経済財政担当相が「所得の多い人に給付するのはおかしい」と言ったことに対して中川財務相は否定的、というニュース。この与謝野氏の発言はバラマキ批判をかわすための予防的なものであるという解釈もできるが、深読みしないで考えてみる。
この緊急経済対策じたいが今般の金融恐慌に発する景気悪化に対応してのものなのだから、ヘリコプター・ベンのおっしゃるとおりに「バラまくこと」自体が目的なのである。まいた分だけちゃんと使ってほしいのである。しかし特定の層に集中的にバラまくと「一部は使うけどたくさんもらったから貯金もしとこう」みたいなことになってしまうから、できるだけ薄く広くバラまくのが肝要というわけで。
金持ちだって現金をもらえば使う気になるし、むしろカツカツの世帯より余裕がある分大きな消費を引き出す呼び水にもなる。余裕がない世帯はもらった分以上は使いようがないわけだから。金持ちの方が優先的に貯蓄に回すだろうという根拠もないし。
もちろんこれが福祉政策なら「金持ちに給付するのはおかしい」というのは論を俟たないのだが、政策が出てきた元々の動機を無視した議論は、政策の効果を弱めることになる。あの悪名高い地域振興券(Wikipedia)がまさにそうだった。景気対策として行われるはずだったものが、公明党の介入により福祉政策だの商店街活性化策だのとごっちゃになってしまい、わけのわからないものになり果てた。結果、ろくに消費も喚起できずに大失敗である。「お金を使おう」なんて気分のものなのだから、所得制限だの「あの店では使えません」だの言ってたら使う気が失せるのは当たり前だ。上記のニュースによると、今回公明党は所得制限には否定的だそうだ。地域振興券批判に懲りたのだろうか。まあこの政党は「天の声」の一言で号令一下なにもかも変わってしまうから、今後どういう態度をとるのかわからないけれども。
以前にも触れたがこの与謝野という人、政策通ということになってはいるけど、実際のところ「官僚の論理がわかり官僚に支持されている」というだけのことではないのかな。
また遊びにきてしまいました。
そうです。そうです。
「地域振興券」ありましたね〜
記憶をたどれば、
「カブよ上がれ〜」の小渕大先生の時ですよね?
アノ人は“2千円札”という商品券にも満たない代物もばらまいたかと…
与謝野さん。
方向が分からん人だなぁと自分も感じることが多々あります。
早くマンガ太郎に下がって頂きたい。
ワイルダー「与謝野は少し頭がおかしい。日本に住んでいなくて良かった」
さっきこれを読んで、笑えばいいのか日本人として泣けばいいのかわからんという感じ。右のリンクにあるブクマでコメントしました。